2020/10/18 試合結果

2020年10月18日 第10回GODDESS OF STARDOM~タッグリーグ戦

『第10回GODDESS OF STARDOM~タッグリーグ戦』
10月18日(日)後楽園ホール(観衆586人=満員/コロナ対策限定人数)

試合結果

◆6人タッグマッチ 20分1本勝負

○ゴキゲンです☆

6分31秒
後方回転エビ固め

里歩

吏南

スターライト・キッド

妃南

羽南●

◆シングルマッチ 15分1本勝負

中野たむ

10分21秒
ジャーマン・スープレックス・ホールド

飯田沙耶

◆シングルマッチ 15分1本勝負

ひめか

7分58秒
JPコースター→片エビ固め

白川未奈

◆DDMvs大江戸隊 8人タッグマッチ 20分勝負

ジュリア

20分00秒
時間切れ引き分け

ビー・プレストリー

朱里

刀羅ナツコ

舞華

小波

なつぽい

鹿島沙希

◆GODDESS OF STARDOM タッグリーグ公式戦 20分1本勝負

MOMOAZ
渡辺桃<6点>

15分2秒
ピーチサンライズ

AphroditE
林下詩美<1点>

AZM

上谷沙弥●

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

22分22秒
エビ固め

<挑戦者>

岩谷麻優

彩羽匠

※第12代王者の岩谷麻優が5度目の防衛に成功

試合詳細レポート

◆6人タッグマッチ 20分1本勝負

○ゴキゲンです☆

6分31秒
後方回転エビ固め

里歩

吏南

スターライト・キッド

妃南

羽南●

 ゴッデス・オブ・スターダムタッグリーグ戦真っ只中の後楽園大会は、里歩&スターライト・キッド&羽南組vsゴキゲンです☆&吏南&妃南組の6人タッグマッチでスタート。タッグリーグで2連勝の里歩とゴキゲンです☆が今回は対戦。里歩とキッドのハイスピードな競演も注目だ。また羽南&吏南&妃南の3姉妹も敵味方に分かれて対戦する。双子の吏南&妃南が、姉の羽南に挑む図式だ。

 里歩組から握手を求めるとゴキゲンだけが「よろしくでーす」と応じる。先発は羽南と妃南。羽南がタックルで突っ込むとバックの取り合いに。羽南がネックロックにとるがすぐに妃南が取り返す。首の取り合いからブレイクし、キッドと吏南の攻防に。腕の取り合いからキッドが側転を利してアームホイップ。キッドがヘッドシザーズにいくと吏南が脱出。ゴキゲンと里歩がリング内へ。ゴキゲンがいつものように四方に向けてアピール。里歩が襲いかかりハイスピードの攻防となるがゴキゲンがフェイントをかけてストップ。するとゴキゲンが地獄突き。ゴキゲン組が3人で里歩を捕まえる。ゴキゲンがピラミッドの上に上がろうとするが滑り落ちる。あらためてやり直してから吏南が里歩に攻撃。切り返した里歩がパロ・スペシャル。するとSTARS勢も加勢する。里歩は吏南に串刺しジャンピングニー。キッドが吏南に619からアームホイップ、その場飛びムーンサルトプレス。吏南が返すと、「なめんじゃねえぞ!」と卍固め。キッドが脱出しカウンターのネックブリーカー。羽南がドロップキックも吏南がかわしてブレーンバスターの構え。羽南がこらえると妃南が乱入しダブルで姉にブレーンバスターを決める。羽南が返すとゴキゲンのセントーンをかわす。羽南がゴキゲンを捕まえブロックバスターホールド。ゴキゲンが返すとキッドと里歩が競演も吏南と妃南が投げ技で叩きつける。羽南がゴキゲンを丸め込むが2カウント。するとゴキゲンが羽南に回転エビ固め。そのまま3カウントが入り、ゴキゲンがチームに勝利をもたらした。

◆シングルマッチ 15分1本勝負

中野たむ

10分21秒
ジャーマン・スープレックス・ホールド

飯田沙耶

 中野たむと飯田沙耶のSTARS同門シングルマッチ。前日の金沢大会ではオープニングマッチで5☆STAR GP覇者の林下詩美と堂々の勝負を展開した飯田が、今回は中野たむと一騎打ち。飯田にはシングル2番勝負的な2連戦でもある。力では決して負けていない飯田。この試合でも奮闘が期待される。

 中野が腕を取りヘッドロック。グラウンドからロープワークとなり中野がネックブリーカードロップ、狙い澄ましてサッカーボールキック。中野が飯田の左腕を絞り上げエルボーを落としてからワキ固め。中野はグラウンドでフェースロックも複合させる。飯田がエスケープすると、中野は左腕を踏みつけてニードロップ。飯田は「ふざけんな!」と逆水平の連打。受けて立つ中野に何発も打っていく。飯田が気合いを入れると中野がスピンキック。中野が突進すると飯田がカウンターのチョップで倒してみせる。飯田はボディースラムからランニングエルボー。飯田がアームロックにいくと中野が慌ててロープに逃れる。飯田はノーザンライト狙いも中野がこらえる。飯田のエルボーに中野も応戦。飯田の連打に中野がブリッジでかわしてハイキック。中野は前後での蹴りからカカト落とし、バックドロップ。中野の突進に飯田はスパインバスター。飯田が気合いを入れてコーナーからミサイルキック。中野が返すとすぐにアームロックに取る。中野はなんとかエスケープ。飯田は「こんどこそ!」と中野を引き起こしノーザンライトの構え。中野が切り返すとスピンキック。かわした飯田がノーザンで投げきってみせる。しかし中野が2カウントでクリアー。飯田は中野を起こしてブレーンバスターの構えに。中野がこらえると飯田が突進。中野がスピンキックも飯田は倒れず向かっていく。そこへ中野がキックの連打。3発目を飯田が丸め込む。飯田は丸め込みの連続で飯田橋へ。中野が返すとバイオレットシューティングからジャーマンスープレックス。3カウントが入り、中野が飯田を破った。試合後、中野は飯田を抱き起こして四方に礼。中野は飯田に肩を貸して退場した。

◆シングルマッチ 15分1本勝負

ひめか

7分58秒
JPコースター→片エビ固め

白川未奈

 10・3横浜武道館に登場、スターダムへの参戦を表明した白川未奈がひめかに挑む。ひめかも今年、スターダムに戦場を移した。先に来たという立場からしても白川に負けるわけにはいかないだろう。次回後楽園ではDDMの同門ジュリアが保持する白いベルトに挑戦する。それでいてタッグリーグも並行。タッグリーグへのエントリーは白川も同じ。スターダムでの立場を左右する初シングルだ。

 白川が「お願いします」と手を差し出すが、ひめかはコーナーから動かない。ゴングが鳴ると白川は「ふざけんな!」とドロップキック。ショルダータックルをぶつけていくがひめかが倒してみせる。白川はエルボー連打。ひめかが倒してストンピングから腹部を踏みつける。コーナーに追い込むとヘアーホイップの連続。さらにコーナーで顔面を踏みつけていく。つづいてボディースラムで高々と叩きつけるが白川が返す。ひめかは逆片エビ固めでギブアップを迫る。ロープに固定すると背後からニーアタック。白川が返すと、ひめかが立ち上げて抱え上げる。白川が切り返して「なめんな!」とドロップキック、フライングクロスチョップ、サマーソルトドロップ、袈裟固め。ひめかがエスケープすると白川がボディースラムの構え。ひめかが切り返すが白川がコルバタ式に飛びついて後方に叩きつける。ひめかがエルボーを打つと白川もやり返す。エルボーの打ち合いからひめかがダッシュすると白川がニー、ひめかもニーを出す。白川は空中胴締め落としから予告してボディースラム。投げきってみせるとコーナー際に寝かせてラウンディングボディープレス。白川が突進するとひめかがジャンピングニーアタック。フィニッシュを宣言しパワーボム狙い。白川が切り返しバックブローもひめかがラリアット連発。アルゼンチンバックブリーカーから前方に叩きつけるJPコースターからカバーすると白川が返せず、ひめかの勝利となった。試合後、ひめかは白川にストンピングを叩き込んでからリングを下りた。

◆DDMvs大江戸隊 8人タッグマッチ 20分勝負

ジュリア

20分00秒
時間切れ引き分け

ビー・プレストリー

朱里

刀羅ナツコ

舞華

小波

なつぽい

鹿島沙希

 ともに新メンバーを擁するDDMと大江戸隊が全面対決。DDMはジュリア&朱里&舞華&なつぽい、大江戸隊は刀羅ナツコ&鹿島沙希&ビー・プレストリー&小波の布陣で臨み、DDMはなつぽい、大江戸隊は小波がユニットの新しい一員として合流した。その上でチーム力の勝負になることは間違いないが、アーティスト王者のDDMは9・22大阪でのV2後、次期挑戦者にプレストリーを入れた大江戸隊に興味を示した。この試合でタイトル戦への気運が高まるのか、注目される。

 大江戸隊は小波が先発、DDMからは朱里が出てくる。試合がスタートするとスピーディーなグラウンドの攻防。小波が首を取り立ち上がりヘッドロック。グラウンドに行くが朱里がかわして蹴りを撃つ。小波がかわして睨み合い。つづいて、なつぽいとナツコが対峙。ナツコがヘッドロックに取るとなつぽいがロープに振る。ナツコがショルダータックルで吹っ飛ばし、なつぽいのクロスボディーをキャッチ。しかし、なつぽいがアームホイップからドロップキック。DDMがナツコに4人がかりで攻撃、両手両脚にサブミッションを仕掛ける。なつぽいが走るとリング下から鹿島が足を引っ張る。ナツコはなつぽいに顔面ウォッシュの洗礼。プレストリーがなつぽいをコーナーで踏みつけ、ボディースラムから片足カバー。大江戸隊は全員が自軍コーナーでなつぽいを踏みつける。鹿島がなつぽいにボディースラムからヒザでノドをカバー。なつぽいがネックブリーカーからダイビングボディーアタック。ジュリアが鹿島、小波にビッグブーツ。プレストリー、ナツコもビッグブーツで転落させると鹿島をカバー。鹿島が返すと、ブレーンバスター狙い。鹿島が切り返すがジュリアがバックドロップ。しかし鹿島がかわしてコルバタからビッグブーツ。ナツコがジュリアに串刺しエルボーアタック、キャノンボール、バックフリップ。ジュリアはナツコをコーナーに振るとセカンドにかけてネックブリーカー。ミサイルキックも決めるがナツコが返す。ナツコがエルボースマッシュから突進するとジュリアが飛びつき変型卍固めから丸め込んでビッグブーツ。舞華がナツコにショルダータックル、払い腰、巴投げ、大外刈り。ナツコが返すと舞華が予告してブレーンバスターの体勢。ナツコがこらえるとプレストリーが介入しナツコがセントーン、ラリアット。ナツコがスピアにいくが舞華がキャッチしてブレーンバスター。朱里と小波がキックの応酬。朱里がカウンターのミドルで倒すが小波が打撃戦を挑む。朱里の足をキャッチしヒールホールドへ。バックの取り合いから朱里が腕十字。全員が入り乱れ朱里と小波のみがリング上。10分経過。朱里が小波にニーの連打。コーナーに振って突進すると小波がかわして大江戸隊が一斉に襲いかかる。小波が朱里にジャーマンからハイキック。朱里が返すと小波はフロントネックロック。朱里が押していくが相手コーナー。プレストリーがノーザンライトも朱里が返す。プレストリーは朱里を引き起こすが変型卍固めに捕まる。DDMが大江戸隊のカットを阻止してサブミッションの競演。朱里はプレストリーにミドルの連打から串刺しニーアタック、フロントネックチャンスリー。プレストリーが返してエルボー連打。ダッシュはなつぽいがカットしジュリアと舞華でプレストリーを投げ捨てる。朱里がミドルからカバーするが2カウント。朱里が突進しニーアタック。しかしこれも2カウント止まり。朱里はプレストリーを起こしてコーナーへ。プレストリーがコーナー上の朱里にキックを叩き込み肩車。朱里が切り返すがプレストリーがロープからジャーマン。しかしDDMのカットが間に合う。プレストリーは朱里にプランビー。しかしギリギリで朱里が返す。15分経過。プレストリーは朱里に突進もハイキックを食らう。返されると腕十字から腕固め。そこへ小波がカットしナツコが椅子で連続殴打。プレストリーがトラースキックから押さえ込むがカットされる。プレストリーが狙い澄ましてカミゴエへ。朱里が受け止め丸め込む。プレストリーが返すと朱里がキックも小波がカット。残り3分。両者ヒザを着いた状態からエルボーの応酬。朱里がダッシュするがプレストリーがカウンターのニーアタック。両者ダウン。残り2分。2人が立ち上がりハイキックが交錯。再びダウン。朱里が蹴りを叩き込むがカットされる。朱里は腕十字から腕固め。残り1分。プレストリーが切り返すが朱里は離さず首も取る。朱里が腕十字狙いからカバー。プレストリーが返すと朱里はジャーマン。しかしプレストリーが自力で返す。ジュリアが「いけ!」と気合いを入れるが、プレストリーが立ち上がり朱里にニーを叩き込む。ここでゴングが打ち鳴らされ、時間切れドローとなった。

ナツコ「マイク(よこせ)! おい、ドンナ・デル・モンドのみなさん。今日引き分けにしてやったけど、次はオマエらが持ってるアーティスト・スターダムのベルトかけて、勝負だ! まあ楽しみにしておけよ。なぁ、ビー」ビー「シュリ、ナツポイ、ジュリア、マイカ、ショッパイ、ショッパイ、ショッパイ、ショッパイ! イチバン、ビー!」
逃げ帰る大江戸隊を朱里が追いかけた。

ジュリア「あのガイジンは『しょっぱい』しか日本語、知らないんですかね。大江戸隊、日本語の方ももうちょっと教育した方がいいんじゃないの? ちょっとなんか、朱里どこか行っちゃったけど、アーティスト。アーティストの挑戦表明ということでいいんだよね? もちろん私たちは誰が相手でも、どんな手を使ってこうようが、逃げも隠れもしない。一人ずつ叩きつぶしてやるから、大江戸隊の諸君よ。場所とか、誰が来るとかはわからないけど、やってやるよ。そして次回の後楽園ホール、1029日。ひめか、この白いベルト懸けて勝負するの楽しみにしてるよ。私の3周年をどう盛りあげてくれるのか、見物ですねぇ。次回、後楽園もお待ちしております。アリーーーべデルチ、またな!」

 

ビー・プレストリーのコメント

――終盤、朱里と激しい攻防を展開したが。

「シュリ、アイツは私のアタマを5回は蹴ってきたよね。気にくわないわ。それがまさにいま感じていること。彼女はハードファイター、すごいハードファイター。まあ、いいでしょ。なぜなら、ビーはギブアップもしていないし、ピンフォールもされてない。ダイジョーブ」

――ジュリアが大阪で次の挑戦者はビーをまじえた大江戸隊と言っていたが。

「OK。オーエドタイが挑戦者に指名されたってことでしょ。私を入れたオーエドタイがね。もちろんやってやるわよ。見てなさい、すべてのベルトはオーエドタイのものになるからね」

◆GODDESS OF STARDOM タッグリーグ公式戦 20分1本勝負

MOMOAZ
渡辺桃<6点>

15分2秒
ピーチサンライズ

AphroditE
林下詩美<1点>

AZM

上谷沙弥●

 今大会ではタッグリーグ公式戦が1試合組まれた。クイーンズクエスト同門対決となる林下詩美&上谷沙弥組vs渡辺桃&AZM組だ。ここまでゴッデス・オブ・スターダム王者の詩美&上谷組は2戦して1敗1引き分けと白星がない崖っぷち状態。王者ながらもスタートダッシュに失敗した詩美組に対し、桃&AZM組は2勝1敗とまずまずの出だしを見せた。両チームは詩美&上谷組が始動した6・21新木場で20分時間切れ引き分け。その後、詩美組はベルトを巻いたが桃組との決着は今大会に持ち越されている。詩美組が勝てばリーグ戦初勝利、桃組が勝てば決勝進出に向けて大きな前進。リーグ戦の行方を確実に左右するQQ同門対決である。

 詩美と桃で試合がスタート。桃が腕を取り手四つへ。詩美が取り返し足を取る。桃が取り返すが詩美がグラウンドでヘッドロックからヘッドシザーズ。桃が脱出しパートナーに交代。上谷がバック宙からドロップキックもAZMがかわして丸め込みの連続からドロップキック。AZMが桃と合体し上谷に次々と串刺し攻撃からキックの挟み撃ち。上谷はカウンターでドロップキック。王者組がロープワークで翻弄しダブルのドロップキックをAZMに決める。詩美が高々とAZMにボディースラムからチンロック。ドロップキックもサイドから決めるが2カウント。上谷がAZMにボディースラムを決めて鎌固めへ。AZMがこらえると、自軍コーナーに叩きつけ詩美に託す。詩美はAZMにボディースラムの連発。しのいだAZMが「こいよ」とエルボーの打ち合いに誘う。AZMが飛びつくと詩美がキャッチし投げ捨てる。詩美がAZMをコーナーへ。AZMが反転しダインビングボディーアタック。桃がミドルキックから串刺しドロップキックを詩美に放つ。上谷が入ってくるとブレーンバスターで場外に送り出し、詩美への串刺しドロップキック。詩美がエルボー、桃がミドルキックを打ち合う。桃のミドル連打をしのいで詩美がスリーパー。詩美はエスケープさせずにアルゼンチン。桃がかわしてハイキックもかわされてしまう。上谷が桃へ串刺しニーアタック、ドロップキック。桃が返すと上谷は逆片エビ固めで絞り上げる。桃がエスケープすると上谷のドロップキックをかわしてミドルキックからPK。上谷が返すと、桃はミサイルキックで吹っ飛ばし、コーナーへ。10分経過。上谷が落としてドロップキック。エプロンで詩美がコウモリ吊り落とし。上谷がランニングシューティングスターを桃に決める。詩美がAZMにショルダータックル。試合権利のある上谷と桃がダウン状態。両者ヒザを着いた状態でエルボーの打ち合い。上谷がニールキックからコーナーへ。AZMが入って雪崩式アームホイップ、桃が蒼魔刀からBドライバーを決める。返された桃はチキンウイングフェースロック。上谷が切り返し詩美がラリアット、上谷が押さえ込むが2カウント。詩美が桃を起こして上谷と合体してマジックキラー。上谷は桃に クラッシャー。しかしAZMのカットが間に合う。AZMが詩美を落としてリング上は上谷が桃に突進。しかしAZMがカットし桃とニーの競演。桃が上谷にコーナーからの蒼魔刀。しかし詩美がカットに成功。詩美が桃に突進もAZMと合体されマットに叩きつけられる。桃がバックを取りAZMがダイブ。桃はつづけて上谷にピーチサンライズ。これで3カウントが入り、桃が上谷をフォールした。

詩美&上谷のコメント

――タッグリーグ3戦してまさかの白星なし。

詩美「ハイ。いま引き分け、負け、負けで1点。ホントにチャンピオンとしてあり得ない結果。もう悔しいとよりもホント、情けないですね」

上谷「タッグ王者として、ただただ情けない結果なんじゃないかなって思います。言葉が出ないです」

――原因はある?

詩美「私たちじたいがもともとタッグを重ねてできたタッグではないので、そうですね、まだ未熟な部分がたくさんですけど、チャンピオンにそんなこと関係ないと思うので、ただ私たちは勝てなかったという結果だけだと思います」

上谷「いま言ったように、数えられるくらいしかタッグを組んでいなくて実際のところ。最初は勢いとパワーでやってこれた部分があったと思うんですけど、まだまだ足りないタッグ力というものが、連係だったり、そういう課題があった末の負けなんじゃないかと個人的には思ってます。でもまだまだ残っているのでこれから巻き返します」

――桃&AZM組とは同門対決。2人が初めて組んだときに対戦し、引き分けたが。

詩美「そうですね、前と比べて、自分たちが今回負けてしまって、自分たちのタッグ力の成長が全然足りなかったと試合をして感じました」

上谷「桃さんとAZMさんは、タッグだったりいっしょにやってきている仲が長いのがすごく闘ってみて感じました」

――タッグリーグの優勝は絶望的。残り試合はまだあるが。

詩美「そうですね、もう決勝にはもう進めない結果になってしまっているので、残り2試合はムダな試合にせず、自分たちのタッグとしての成長のために、残り2試合を全力でいきたいと思ってます」

上谷「いままでやってきた試合の課題をちゃんと自分たちで話し合って、そこをしっかり埋めて、しっかり勉強していきたいと思います、タッグとして」

――タッグリーグ優勝はほぼ絶望的だが、ベルトの防衛戦はある。タイトルマッチに自信を持って臨める? おそらく優勝チームが挑戦してくると思われるが。

詩美「そうですね。誰が優勝してやってくるのかわかりませんけど、とりあえずいまこの時間、今日までは凹むだけ凹んで、また明日からイチからやり直して、防衛戦に向けて、防衛戦で全力出していけたらなと思います」

上谷「いますごくネガティブな気持ちになってしまっているんですけど、誰がなんと言おうと私は未来のスターダムであって、(詩美は)現在のスターダムなので、この2人が合わされば、誰もかなわないです。なので、ゴッデスのベルトは誰にも渡さないです」

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

22分22秒
エビ固め

<挑戦者>

岩谷麻優

彩羽匠

※第12代王者の岩谷麻優が5度目の防衛に成功

 元スターダムの彩羽匠がMarvelousから再び上陸、岩谷麻優の赤いベルトに挑戦する。彩羽は今年2月、Sareeeの欠場により急きょ参戦し、ノンタイトルながら岩谷とのシングルマッチに勝利した。その後、新型コロナウイルス禍もあってタイトルマッチ実現が遠のいていたが、9・28後楽園に彩羽がMarvelousの選手を引き連れ参戦したことから再燃、今回のタイトルマッチが決定した。リベンジと防衛を狙う岩谷だが、彩羽の成長を直に体感しただけに大きな危機感を抱いているに違いない。ここを突破すれば一年間保持が決定的ながら、彩羽が王者となればスターダムの至宝が他団体に流出する大事件。スターダムのアイコン岩谷はこのピンチをどのようにして切り抜けるのか。試合後に見える光景とは?

 彩羽から握手を求め岩谷はゆっくりと応じる。岩谷が蹴りをぶち込みロープに振ってドロップキック。ウラカン・ラナ狙いは彩羽がキャッチし回し蹴り。彩羽が蹴りをぶち込むと岩谷がエルボー。彩羽はミドルでやり返す。彩羽はローキックの連打から左脚を取ってヒールホールド。岩谷がエスケープするが彩羽が足を引っ張り蹴りまくる。右脚をロックし左脚を蹴り飛ばすとアキレス腱固めへ。岩谷がエスケープすると、彩羽がコーナーに振る。しかし岩谷が崩れ落ちてしまう。彩羽はストレッチマフラーの体勢で持ち上げてスイング。そこから絞り上げてギブアップを狙う。場外の岩谷に向け彩羽がエプロンを突進。岩谷がキャッチしリング下に落とす。岩谷がカムバックしようとすると彩羽が阻止。しかし岩谷はフェンスに投げつけてドロップキックへ。岩谷が17カウントで彩羽を戻す。しかし岩谷はヒザを押さえて悶絶。それでも立ち上がり彩羽とエルボーを打ち合う。彩羽の打撃をかいくぐり岩谷がロープへ。ニールキックをかわして彩羽をダウンさせる。岩谷は彩羽をコーナーに乗せてランニングスリーの構え。彩羽が切り返すと岩谷がコルバタでリング下に投げ捨てる。岩谷はトペスイシーダを敢行すると、コーナーからプランチャの連続場外弾。岩谷は彩羽を戻して、コーナーへ。彩羽が追いつきコーナー上でエルボーを打ち合う。彩羽は雪崩式ブレーンバスター。しかし岩谷がすぐにネックロック。10分経過。彩羽がそのまま立ち上がるが岩谷は離さない。彩羽は必死にエスケープ。岩谷がトラースキック3連発からハイキック。彩羽が返すと、岩谷はフィニッシュ宣言。バックを取りドラゴンの構え。しかし彩羽が反転して前方に叩きつける。岩谷はハイキック、トラースキックを食らうが、飛びついてドドンパ。岩谷が低空キックも彩羽がより強烈な一発でお返し。岩谷もやり返して彩羽を立ち上げる。しかし彩羽がバックを取り持ち上げる。岩谷がもがくも彩羽が強引にジャーマン。15分経過。両者座った状態で彩羽が張り手、岩谷が張りかえし打ち合いになる。彩羽が立ち上げてエルボー連打、旋回式で一発ぶち込む。岩谷がこらえて笑みを浮かべる。岩谷もやり返すと、ツームストーンパイルへ。彩羽が返すと彩羽のアタマを蹴飛ばしていく。コーナーに追い込むと彩羽が押し返しキックの連打。彩羽は岩谷をコーナーに乗せるが、岩谷が飛びついて押さえ込む。岩谷は彩羽をコーナーに乗せてランニングスリーを決める。しかし彩羽が返してみせる。岩谷はフィニッシュを宣言してドラゴンの構え。彩羽が丸め込みからトラースキック。彩羽が高角度のパワーボムも岩谷がクリアー。彩羽は「決めるぞ!」と絶叫しスワントーン狙い。岩谷が追いつきダブルチョップから雪崩式フランケンシュタイナー狙い。彩羽が耐えて雪崩式パワーボム。しかし岩谷が返してみせる。20分経過。彩羽はコーナーからスワントーンボムを投下。これも岩谷が肩を上げる。ランニングスリーは岩谷が途中で切り返して丸め込む。彩羽はレフェリーにクレーム。旋回式パワーボムからラストライドの構え。岩谷が切り返して丸め込むが彩羽がハイキック3連打。岩谷はブリッジで返すことに成功。彩羽がランニングスリーを決めると岩谷が反転してウラカン・ラナでカバー。このまま3カウントが入り、岩谷の防衛となった。試合後、岩谷の方から歩み寄り彩羽とハグをかわす。

岩谷「はあ。後楽園のみなさん、こんばんはぁぁぁ…。おうおうおう、ありがとう。彩羽匠、もう自分しゃべれない。こんなやられてマイクするほどの気力がないです。今日、赤いベルトを懸けて闘って、いままで1勝1敗1引き分け。また次、リングで会うときはタッグで組みたいなって」

彩羽「コンチクショーですよ。麻優さん、麻優さんには何も因縁もないし、恨みもないし、大好きな先輩です。ただ今日はそれを抜きにして赤いベルトが本当にほしかった。でも、やっぱそこなんですね。技では自分の方が押してたかもしれないですけど、プロレスって3つ取られたら終わりなんで、今日は麻優さんに完敗です。本当はまた赤いベルトに挑戦したいところだけど、でも自分は今日負けたので、またイチから練習しなおします。だから、また次はタッグで組みましょう。タッグ組んだら誰も相手いないんじゃないですか? ありがとうございました」

彩羽がリングを下りる。すると詩美がリング上へ。

詩美「なんだかまた赤いベルトの価値を上げてくれたみたいですね。岩谷麻優、次の挑戦者は2020年5★STAR GP優勝者、最高の夏女、林下詩美が相手です。アナタとは最高の名勝負をした上で必ず私がそのベルトを奪います。場所は、1115日、次のビッグマッチ、仙台サンプラザで、その赤いベルトの闘い、お願いします」

岩谷「林下詩美、仙台で、また会いましょう。5☆STARの優勝者、それは、赤いベルト挑戦してくる義務、挑戦してくる義理?(リング下から中野が「権利」と声をかける)権利があるはず。受けて立ちます。でも、このベルト、このベルトは重たいよ。この重圧、いろんなプレッシャー…いまの林下う、詩美に…もうしゃべるのやめた。ありがとうございました。今日はSTARSが締めるんです。先に帰ってください。」

詩美が手を差し出すと岩谷が握手に応じる。詩美は退場。

岩谷「赤いベルト挑戦者きますけど、スターダムの、いや、赤いベルトの女子プロレスのアイコンは、岩谷麻優です。これからもスターダムのトップ走り続けるんで、これからも応援よろしくお願いします。STARSのメンバーが増えて、ジャングル叫女もヒザ完治したら戻ってもっともっと魅力的なSTARSお届けすることをかなう?誓うので、しゃべんない方がいいな。まあいいや。本日は締めたいと思います。いまを信じて、明日に輝け、We are STARDOM!」

岩谷のコメント

「ものすごくハードな闘いでした。頭がいま働かなくて、なんて言っていいかわからないんですけど、最後に3カウント奪ったのは岩谷麻優です。しかも、今日は、今日はもう100点満点。自分の作戦勝ちでした。みなさんお気づきでしょうか。きょうドラゴン・スープレックスもムーンサルトも1発も出してないです。自分の必殺技。試合を見直して気づく人もいるんじゃないでしょうか。それはあえてです。何回も何回も過去のシングルマッチを見直して、彩羽匠には隙というものがない。どう研究していいかわからない。たぶん、向こうも研究してて、ドラゴンもムーンサルトも、力でも体格でも劣ってしまう部分は正直自分の中でもあるので。その差っていうのがわかるので、あえて自分なりに作戦を立てて、今日は丸め込みでいこうと、作戦をたててこの試合に挑んだんですけど。まあ、ことごとく丸め込みも返されてしまいまして。でも、ただの丸め込みじゃないです。きょうはウラカン・ラナにかけました。だから何回出したんだろう。7、8回…10回ぐらい? わかんないですけど、ドラゴン、ムーンサルトは一切出さずにウラカン・ラナで勝ちにいこうと思いました。結果的に作戦勝ち。今日は少ない脳みそでも活発にフル回転させたらこのような結果になりました。でも、自分はいままで約10年間プロレスラー人生を歩んできて、紫雷イオ、花月、この2人が自分にとっての最大のライバルだったんですけど、彩羽匠、これからの最大のライバルになっていくんじゃないかなって思いました。でも、次はタッグを組んでみたいなと思いますね。次の挑戦者、林下詩美出てきましたけど、勢いがあるのはわかってます。5★STARに優勝して、実力があるのもわかってます。でも、女子プロレスのアイコン、スターダムの頂点、岩谷麻優。そこの座はまだ譲らないです。まだ? まったく譲る気はないですね。次の仙台サンプラザまでちょっと時間があるので、十分に体を休めて、万全のコンディションで挑みたいと思います。ありがとうございました」

彩羽のコメント

「赤いベルトってこんなに遠かったっけって。最近、いろんな試合とかタイトルマッチとか、いろんな試合とかメインイベントとか任せられて。自分が練習生のときに見てきた赤いベルトのタイトルマッチに追いついてきたし、越してるんじゃないかという自信があった。ベルトに対してこんなにしんどい思いっていままで味わったことがない。対戦相手はもちろん強いんですけど、こんなに遠かった?ベルトって。自分もベルトは何度かいろんなベルトを巻かせてもらって。一番最初に目指したベルトがあのスターダムの赤いベルトだったぶん、すごく悔しさはありますね。麻優さんに対しては本当に、麻優さんの化け物さ。あんな化け物いる? なんであんな力が出るの? なんであんなに返してくるのかが、正直怖かった。途中で。本当に麻優さんをやっちまうんじゃないかという恐怖さえも、自分は覚えました。麻優さんはどう思ったかわからないけど、やってるこっちが途中怖くなった。技でダメージ的には自分の方が与えてたと思うんだけど、プロレスって…そうなんですよね。難しい。また勉強しました」

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