2月18日(木)、東京・ホテルグランドヒル市ヶ谷にて記者会見がおこなわれ。3・3日本武道館大会の全対戦カードを発表。タイトルマッチの調印式とともに、参戦選手が意気込みを述べた。
北斗晶のビデオメッセージ
「みなさんこんにちは、北斗晶です。このたび3月3日スターダム日本武道館大会に解説としてお邪魔させていただくことになりました。実は私、リングを去ってから19年が経ちますが初の女子プロレス解説ということで、ただいま選手の名前と技などを勉強中です。19年前になりますが、私が見てきた女子プロレスといまがどう違うのかとても楽しみにしております。ということで3月3日みなさまにお会いできるのを楽しみにしております」
ロッシー小川エグゼクティブプロデューサー
「今回、全8試合。私的にはこの8試合はすべてメインイベントだと思ってます。ですので、セミとかメインとかいう言い方はあまりしたくないということですね。ですので、ふだんダークマッチと言われている規定の時間よりも早くやる試合が2つあるんですけど、それもプロローグファイトという名称で、これはあえてダークマッチではなくてはじまりの闘いという意味で、その2試合が終わりますとゴールドファイトという黄金の闘い、スターダムの本戦が始まるという意味合いでそういう名称をつけましたので、期待してください。本大会はタイトルマッチ5つ、スターダム至宝のタイトルマッチ。そして、懐かしいメンバーとの再会マッチ。それからですね、女子プロレスの歴史を物語るオールスターランブルと、非常に内容が深い内容になってますので、注目していただきたいと思います。そして、解説陣も北斗晶さんが出演してくれたりとか、非常にふだんスターダムではないような雰囲気になってますので、それもひとつの注目ポイントだと思ってます」
▼プロローグファイト第 1 試合:ハイスピード選手権試合30 分 1 本勝負
〈王者〉AZMvs〈挑戦者〉なつぽい
なつぽい「ハイ、ドンナ・デル・モンド、なつぽいこと…なつぽいです。まずは、この日本武道館というビッグマッチでこのハイスピードのタイトルを組んでくださり、そして受けてくださり、本当にありがとうございます。ただ、なつぽいはAZMに勝てるわけねえだろうとか、なつぽいまた負けたのかよとか、だからぽいはポイされるんだよとか、好き勝手なにも知らないヤツらは言っとりますけども、全然いいです。全然構いません。なぜなら、こんな私でも仲間として受け入れてくれて、本当の意味で信じてくれているDDMのメンバーがいる。そして、なにより私が私を信じているから。私がハイスピードのそのベルトを巻くと信じています。不可能だと思うなら、なおさら奇跡を見せてやりたいと思っています。日本武道館というこの大大大イベントのスタートにふさわしいハイスピードで、異次元な試合をお見せしたいなと思っています」
AZM「ハイ、第19代ハイスピードチャンピオンのAZMです。今回3・3日本武道館でハイスピード防衛戦組んでいただいて、そして対戦相手がなつぽい。なつぽいのスターダム入団会見で言ってたんですが、ハイスピードベルトにとどまらず、ほかのベルトも幅広く狙っていきたいと言っていて、私は、ハイスピードついでに取れたらいいいなみたいに聞こえたんですよね。どの口が言ってるのかなって思いましたし、このハイスピードベルト決まって約1ヵ月くらいのなかで、ゴッデス挑戦してゴッデス取って実績作ってくるのかなと思ったら、取れず。しかも相方からには言った通りポイされて、しかも大江戸隊からは同情されて。まあね、なつぽいスターダム来る前はシングルチャンピオンでしたよね。スターダム来る前は、実績を残してきたのに、スターダム来てここ半年、なにしてましたか? なつぽいは、こんなくすぶってる選手じゃないんですよ。そうですよね? なつぽいの熱い本気の思いを3・3、私にぶつけてきてください。そして、ハイスピードのために、自分のために、素晴らしい試合しましょう。楽しみにしてます」
▼プロローグファイト第 2 試合:ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合/30 分 1 本勝負
〈王者〉舞華&ひめかvs〈挑戦者〉刀羅ナツコ&鹿島沙希
鹿島「このカードがねえ、武道館でタイトルマッチ挑戦決まったのはいいけど、後楽園でナツコが言ってたように、ひめか、オマエが中途半端なせいで、ウチら本戦にも入れない。中途半端な試合順で、客もまだまばらななか、中途半端ななか試合しないといけない。オメエのせいでベルトの価値下がってんじゃねえの?」
ナツコ「……」
ひめか「第20代ゴッデス・オブ・スターダムチャンピオンのひめかです。中途半端、中途半端、私がスターダムに来た理由も中途半端だとオマエは言ったよな。それに関しては、おとなの事情で言えないことだってあるだろ。そしてもうひとつ、ドンナ・デル・モンドで肉体改造、オマエだけが中途半端とも言ったよな。それについては、非常に申し上げにくいんですけども、事実だなあ。事実だ。それは自分が一番わかってる。でも、そんな私でも、守りたいものができた。これを守るためにはどんな手段だって選ばない。オマエら、いや、大江戸隊、3・3日本武道館で中途半端だと思っている私に潰されるがいい」
舞華「おい、モヤシ。そんなちっちぇえことベラベラ言ってんじゃねえよ。そして、刀羅ナツコ、後楽園ホールでオマエは絆がどうのこうの言ってたよなあ。オマエの言う絆っていうのは自由にやりたいことやって馴れ合ってるだけだろ。日本武道館では本当に絆がなんなのか? オマエらにわからせてやるよ」
▼第 1 試合:スターダム・オールスター・ランブル/時間無制限 “女子プロレスの現在・過去・未来”
出場選手…ビー・プレストリー、白川未奈、ウナギ・サヤカ、スターライト・キッド、飯田沙耶、ゴキゲンです☆、 レディ・C、長与千種、井上京子、下田美馬、松本浩代、さくらえみ、門倉凛、星月芽依、愛川ゆず季、 美闘陽子、脇澤美穂、美邑弘海、まなせゆうな、はるか悠梨、コグマ、中西百重
▼第 2 試合:10 周年記念試合①/30 分 1 本勝負
渡辺桃vs高橋奈七永
奈七永「こんにちパッション。女子プロレス界の人間国宝、高橋奈七永です。SEAdLINNNGを立ち上げて約5年半になります。刺激的で熱い毎日を送ってきました。SEAdLINNNGの闘いの苗をスターダムに植えることになっちゃうのかなって、それはちょっともったいないなっていう気もしてるんですけども、リングに上がったらキャリアとか年齢とか関係なく、目の前の敵をぶっ潰すのみです。渡辺桃、プロレス人生で一番痛くて怖い一日になると思いますけども、武道館のリングにオマエを沈めてやります。よろしくお願いします」
桃「クイーンズクエストの渡辺桃です。先日、SEAdLINNNGで対戦したんですけど、岩のような分厚い壁のようなものを感じましたね。さすがは私の倍の年齢、そして、数倍のキャリアの持ち主だなあと思いましたね。だからこそ私は、女子プロレス世代交代をしなければいけないなと思ってます。日本武道館、私が時代を変えます」
奈七永「聞きたいことがあるんですけど、ロッシーがツイートしてたんですけど、私の年齢がアナタのお母さんの年齢より下になるみたいなことを書いてたんですけど、何歳なの、お母さん」
桃「今年で38になります」
奈七永「38(苦笑)」
桃「そう考えるとあれですね、お母さんより年上の人をちょっと蹴りまくるというのは、ちょっとなんか、かわいそうな気もしてきましたね。そう考えると」
奈七永「いやいやいや、オマエ、なめんなよ。おい、誰だと思ってんだよ? アンタのお母さんとはまったく違うの。42歳のりっぱな、りっぱな成熟したプロレスラーなんですよ。おもいっきり蹴ってこいよ。こないだも、全然、もう全然。こんなんで大丈夫なのかなって。こんなんでスターダム背負って闘うとか、ふざけんなって」
桃が突っかかる。
桃「スターダム、なめてんじゃねえぞ」
奈七永「オイオイ、オイオイ、なめんなよ! おもいっきりやってこいよ! オイオイオイ。負けねえよ。もっとこいよ!」
桃「絶対に後悔させてやるからな!」
奈七永「させねえよ」
桃「変えてやるよ!」
▼第 3 試合:SWA 世界選手権試合/30 分 1 本勝負
〈王者〉朱里vs〈挑戦者〉小波
小波「スターダムの女寝技師、小波です。今日は、朱里選手に向けて、気持ちを込めて手紙を書いてきました。聞いてください。『朱里選手、思い返せば初めて出会ったのは、私が練習生だった頃。それからいろんなことがあり、デビューし、まもなくして信じていた人に裏切られ、見捨てられ、1人になり、理不尽な世の中で誰を信じていいかわからなかったときに、アナタだけは、私のことを決して見捨てなかった。たくさん迷惑もかけたのに、私が新しい道に進みたいとアナタに話したときに、私のためにいろんな人に挨拶に行ってくれたり、先輩として、人として、たくさん、たくさん、アナタにはお世話になりました。アナタがいたから、レスラーとして、いまここにいることができます。アナタの考え方、闘い方、人として、レスラーとして本当に尊敬しています。だからこそ武道館、さらに強くなった小波を見せます。アナタが教えてくれた闘い方で、アナタを超えます。私の間接地獄で、ジ・エンド!』」
朱里「ハイ、モノが違う女、朱里です。小波からまさか、こんな手紙を書いてきてるなんて、思ってなかったし、そんなふうに思ってくれてるんだなって思ったら、なんかものすごくうれしくって、メッチャ、おもしろい選手になったなって。SWA、4度目の防衛戦。私の対戦相手、愛弟子、小波。こうやってスターダムでまた再会することができて、このSWAの世界のベルトを懸けて試合ができること、私にとってものすごく感慨深いです。どのくらい成長したのか、小波、私を超えてみろ! 私は、小波のすべてを受け止めて、勝利します」
▼第 4 試合:10 周年記念試合②/30 分 1 本勝負
岩谷麻優vs世志琥
世志琥「どうも、女子プロレスラー世志琥です。スターダム10周年っつうことで、自分がスターダムやめてから、一切スターダムのリングには上がってこなかったんですけども、SEAdLINNNGに入ってすごい自分は変わったと思いますし、その自分がやめたあとの岩谷麻優を正直言って自分はまったく知らないです。見てもないので。なので、スターダムのアイコンとか呼ばれてるのも自分からしたら不思議だし、自分が知ってる岩谷麻優は本当にポンコツで、引き籠もりで、練習もサボるし、本当に手がかかるヤツだったんですけども、そんなヤツがスターダムのアイコンとまで呼ばれるようになった。それを自分はいま体感したいなとすごい思ってるし、スターダム1期生、生まれたところは一緒で、1期生でいま生き残っているのが自分と岩谷麻優、この2人しかいないし、ウチらにしか見せられない試合とかもあると思うんで、まあ、いまの岩谷がどんなもんなのか、自分がスターダム10周年日本武道館で査定してやろうと思います。テメエら楽しみにしとけよ。そこんとこ、よろしく」
岩谷「スターダムのアイコン、岩谷麻優です。えっと、世志琥とは、6年ぶりのリングでの再会になるんですけど、やめたあとの岩谷麻優を知らないと言ってたけど、やめたあとの岩谷麻優は本当に変わったと思う。自分で言うのもあれだけど、本当に成長したし、アイコンとして、女子プロレスのトップとして、実力も実績も残してきました。逆に、世志琥、こっちも試合見てないですね。お菓子作りしてるところしか見てないので。世志琥、逆に成長してますか?」
世志琥「お菓子作りは見てるのに、プロレス見てないとか、ウケるんですけど」
岩谷「だって、そこの話題しかない、TikTokの話題しかないから」
世志琥「じゃあ岩谷はなにか話題あんの?」
岩谷「自分は女子プロレス大賞取りました」
世志琥「で?」
岩谷「で?」
世志琥「で、じゃあ、なんか世間に広めた?」
岩谷「そこは劣ってるよ、たぶん。世間に女子プロレスを広めたというのは、たぶん劣ってると思うけど」
世志琥「自分は、そこなんだよ。女子プロレスを世間に広めたいから、女子プロレスをやってる。だから、自分と岩谷麻優、このカードを女子プロレスを世間に届けたいから、自分はこの試合をやりたいと思ったの」
岩谷「じゃあ、世間に有名な世志琥を倒して、自分も世間に認めてもらえるように便乗したいと思います」
世志琥「まあ、スターダムのアイコンと言われているうちは無理でしょうね。自分は女子プロレスラー世志琥なので。SEAdLINNNGの世志琥でもありますけど、自分は女子プロレスラー、女子プロレスを背負ってるので、そこの違いをしっかり見せつけたいと思います」
▼第 5 試合:ワールド・オブ・スターダム選手権試合/30 分 1 本勝負
〈王者〉林下詩美vs〈挑戦者〉上谷沙弥
上谷「赤いベルトの挑戦者、上谷沙弥です。詩美さんがどう思ってるか、どうでもいい。追いつきたい、認められたい。そんなんではなく、私は超えたい。この1ヵ月間、赤いベルトのことだけを考えてやってきました。私にはまだ出していない技もあるし、3月3日、日本武道館ではこの未来のスターダムのこの私が、みなさんに驚くような結末をお見せします」
詩美「まずは私たちの赤いベルト戦の試合順、この赤いベルトを懸けた闘いが最後を締められないことは少し思うところはありますが、まあなんにせよ、私が持つこの赤いベルトがスターダム最高峰のベルトなことに変わりはありません。今大会は、団体対抗戦、そして髪切りマッチ、どれもスターダムの歴史に大きく残る試合だと思っています。ただ、この赤いベルトを懸けた上谷沙弥と林下詩美の闘いこそが、新時代のスターダムを象徴する試合になります。上谷沙弥も挑戦者としてだいぶふさわしい存在になってきたんじゃないでしょうか。ただ、まだ私には出してない技があるとか、そんなこと言ってるようじゃまだまだ甘いです。この赤いベルトはそんなに簡単なものじゃない。上谷は、この団体最高峰のベルトに挑戦するときからずっとずっと甘いことばっかり言ってきて、ワールド・オブ・スターダム挑戦者史上もっとも甘い挑戦者、上谷沙弥を私は圧勝して、まだまだスターダム新時代、この林下詩美が作っていきたいと思います」
上谷が突っかかる。
上谷「私の覚悟わかってんのかよ?」
詩美「上谷沙弥のやる気、武道館で爆発してもらって、この赤いベルトの試合こそが、最高の試合だと見せます」
▼第 6 試合:ワンダー・オブ・スターダム選手権試合&敗者髪切りマッチ/時間無制限 1 本勝負
〈王者〉ジュリアvs〈挑戦者〉中野たむ
中野「宇宙一かわいいアイドルレスラーの中野たむです。アイドルにとって、きれいな髪の毛は、なくてはならないものだと思ってます。私は、丸坊主になって宇宙一不細工なアイドルレスラーになっても構わない。そもそも、アイドルレスラーではなくなってしまうのかもしれない。それでも、この髪の毛なんてどうでもいいと思えるほど、ジュリア、アンタと本当に本当に本当に本当に闘いたかった。負けることは考えてません。スターダム10周年記念大会の大トリで私が勝って、文字通りスターダムの中心に立ちます」
ジュリア「この髪切りマッチは、ただの髪切りマッチではない。私の大事な大事なこの白いベルトも懸けることになった。万が一、万が一、私が負けたら、なあんにもなくなってしまう。すべてを失う。いや、この我が儘なチンピラ女に、強烈な取り返しの付かない憎悪だけが生まれる。でも、そんなすべてを失うリスクがあった方が、ジュリアにとってやりがいになるんだよ。今回のたむは、オマエの覚悟は十分に伝わった。私もすべてを賭ける。そして私は去年得たものを大事に大事に守ってチビチビ生きていく、それだけは勘弁なんだよ。もう一度言う、すべてを賭ける。そして、21世紀史上最大の潰し合いをオマエとやるよ」
中野「ジュリア、いままでアンタには散々な目に合わされてきたけど、日本武道館以降の私のプロレス人生は、アンタを踏み台にしてバラ色にする。そのベルトも髪の毛も、すべてをなくして地獄に落ちるのは、アンタだよ。その金髪もろとも、リングに散れ!」
ジュリア「日本武道館で散るのは、中野たむ、オマエだ! 諸君、中野たむをぜひ、見納めに来てやってください」