2月18日(金)、両国国技館2連戦(3・26&27)についての記者会見がおこなわれた。
以下、記者会見レポート
安藤頼孝リングアナウンサー「3月26日(土)、27日(日)東京・両国国技館にて開催いたします、女子プロレス史上初の国技館2連戦『LECクリンぱっ!Presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 ~The Best~』の記者会見を開催いたします。今回の記者会見でございますが、サムネイルとか見て、いろいろ気になる部分が多かったかと思います」
ロッシー小川エグゼクティブプロデューサー「本日は、3月26日27日両国国技館におけるスペシャルな参戦選手を発表したいと思います。謎ではないんですけどね。そうですね、なかなかここに至るまでけっこう時間かかりましたけれども、そういう意味では再びスターダムで暴れてくれるという感じがしてなりません。5年9カ月ぶりにスターダムに復帰する選手を紹介します。KAIRI(宝城カイリ、カイリ・セイン)です」
KAIRI「小川さん、先に言っちゃいましたね!」
小川「なに?」
KAIRI「ここでバッとやりたかったんですよ」
小川「知らなかった。ああ、そうなんだ」
KAIRI「ちょっとためようと、じらそうと思ったのに」
小川「なにやってるのかな、いまと思って」
KAIRI「お久しぶりです。KAIRIです」
小川「2月、今月か、今月のアタマで元いた団体で契約が正式に終わりまして、スターダムの両国大会に参戦していただけるということで」
KAIRI「そうですね、小川さんの頼みなら喜んで参戦させていただきます。あらためまして宝城カイリでもなく、カイリ・セインでもなく、KAIRIです。久しぶりにこうしてみなさんの前に登場するんですけども、あのねえ、今年、私は10周年になります、デビューして。ご存じの方もいるかもしれないんですけど、私はスターダムでデビューして5年半スターダムで選手としてやってきました。そして2017年から3年半アメリカにわたって、フロリダでカイリ・セインとしてプロレスをやってきました。そして日本に帰ってきて長い時間はかかってしまったんですけども、いまこうして、みなさんの前に立っています。いやあ、もうとても私のなかで闘いたい気持ちがずっとずっとあって、もう待ちきれなくて、コンディションはですねえ、いまたぶん、一番いままでのなかでいいかなと思ってますよ。なので、スターダムずっと見てましたけど、ホントにスター選手が揃って実力もあって、キラキラしてて激しくやり合ってて、そんなみんなをホントに私自身も勇気をもらってきたし、スターダムがどんどん大きくなっていくのを見て、すごく大興奮してました。で、小川さん、両国、誰と闘いましょうか?」
小川「そうですね、う~ん、タッグでもいいしシングルでもいいしね、いい相手がいたら」
KAIRI「私としてはホントにいま全員が気になっているので、誰とでもウエルカム、ウエルカムレッスルって感じなんですけど、 とくに、う~ん、あの、中野さん?中野たむさん? なんか…」
ウナギ・サヤカと中野たむが入ってくる。
ウナギ「オマエは誰だー!? なんか両国国技館の参戦する選手の記者会見があるって聞いたんですけど、誰だ、オマエ?」
KAIRI「KAIRIです」
ウナギ「なんなら、両国でこのウナギ・サヤカが査定してやってもいいぞ!」
中野「ちょっと待って待って待って。すいません。KAIRIさん、お目にかかれて光栄です。ウナギが変なこと言ってしまってすいません。この子はちょっとなにもわかってないんで、ちょっと許してあげてください」
KAIRI「でも、査定されたいな」
中野「え? この方は元WWEのスーパースターだから、アンタ(ウナギ)、逆に査定されるよ!」
KAIRI「いや、でもね、たむちゃん。ウチ、勢いある子大好きだから。タッグマッチとかどうです?」
小川「タッグマッチでいいんじゃない?」
KAIRI「タッグマッチ、ちょっと査定していただきたいなと思いまして」
中野「いや、査定はしないんですけど」
KAIRI「パートナー? ……。あ、ハイ。スターダム3人娘のひとり、私の先輩である岩谷麻優選手、私vs中野たむアンド…」
ウナギ「ウナギ・サヤカ!」
KAIRI「ウナギ・サヤカ。カイリ・セイン、ちょっと似てる」
中野「似てない」
KAIRI「どうですか?」
小川「いいんじゃない?」
中野「ありがとうございます」
KAIRI「いいねえ。どっちかぶっ倒れるまでやっちゃおうよ」
中野「ハイ、もちろん。KAIRIさん、そして岩谷麻優、スターダムの歴史を作った偉大な先輩であることは重々承知ですけど、いまのスターダムのナンバーワンユニットのCOSMIC ANGELS、中野たむとウナギ・サヤカ」
KAIRI「ナンバーワンなの?」
中野「ハイ。プロレスベストユニット賞、大賞です」
KAIRI「ふ~ん」
中野「私たちが、迎え撃ちましょう」
KAIRI「強いの?」
中野「強いですよ! アーティスト・オブ・スターダムの最多防衛してます」
KAIRI「ふ~ん、楽しそう。いいよ、やろう。バッチバチね」
中野「ぶっ倒れるまでやりましょう」
KAIRI「女として、絶対負けないから。かかってこい、全部出して、全部出してこいや。待ってるよ」
ウナギ「WWEだかなんだか知らないけど、リング上でどれだけコズエンが最高だということを知っても、コズエン(入り)だけは絶対にダメだからな」
KAIRI「カブキでしょ?」
ウナギ「カブキですけど」
KAIRI「アナタ違うカブキらしいけど。絶対、影響受けてるよね」
ウナギ「受けてないです。私は、『花の慶次』が好きなので、ほかのカブキは認めてないです」
KAIRI「そうかな? お願いします。とりあえずね、一発目ということで、私もメチャメチャ気合が入りすぎて、ここで闘いたいくらい。ちょっとリングで、しっかり準備しといて」
中野「お願いします」
ウナギ「じゃ、両国で」
KAIRI「いいねえ、最近のスターダム、ああやって自己主張する」
小川「ウナギが若干勘違いしてるところがあるから」
KAIRI「そうなんだあ、そんな感じがちょっとあったかもしれない。でもね、ああやって勘違いでも勢いがあるってね」
小川「勢いがあるんだか、ないんだか」
KAIRI「大事。人数すごく多いし」
小川「生き残るのが大変だからね、いまね」
KAIRI「おぼえてもらうのが大事ですからね」
安藤「ということで、KAIRI選手の国技館2DAYS参戦決定ということで、対戦カード等については、公式発表をあらためてお待ちください」
KAIRIの写真撮影がおこなわれると、大江戸隊(刀羅ナツコ&スターライト・キッド&渡辺桃)が現れKAIRIを襲撃。
ナツコ「久々だな、おい!」
キッド「記念撮影してたんなら、撮れよ!」
桃「KAIRI、テメエ、いまさらなにしに帰ってきた?」
キッド「オメエがよお、WWEでどれだけ活躍してたなんて、ウチらには関係ねえしよお! いまのスターダムはな、ここにいる大江戸隊が支配してんだ。オメエも大江戸隊に潰されてえのか?」
ナツコ「よく聞けよ、KAIRI。もうオマエの知ってるスターダムはねえ、オマエの知ってる大江戸隊じゃねえから! KAIRI、震えて眠れ!」
大江戸隊が退場。
KAIRI「……。すいません。なにあれ? なに、あれが…あれが大江戸隊、いまの? なるほど。ああいうふうに入ってくるんだね。OK、OK。いいね、いいね、いいね。ウチもちょっと組みたかったし、ああやって調子に乗ってる、キッチャン、ナツコ、桃、いいね。ウフフ。嫌いじゃない、嫌いじゃない。絶対、ちょっとね、私がお仕置きして真の強さとはなにか、証明したいと思います」
――参戦への経緯は? 最近のスターダムをどのように見ていた?
「アメリカに行ってる間からずっとスターダムはもちろん状況を追ってまして、ここ最近私がアメリカに行っている間からどんどんなんていうかな、選手のみんながホントに心を込めてツイートしてたり試合に挑んでるのが、アメリカにいてもすごい伝わってくるんですね。そういうのを見て自分もやる気をもらったし、ホントにスターダム安心だなというか、どんどんレベルがアップしてると思うので、私たちがいるときよりもホントに盛り上がってると思うし、それはホントに悔しいというより、心から嬉しいです、そういう選手がいっぱいいるのが」
――いまのスターダムにどんなものを持ち込みたい?
「いまの私って宝城カイリでもないし、カイリ・セインでもないし、もうまったく別のアップデートされたもの。歳がばれるかもしれないですけど(笑)、モスラで例えると幼虫からサナギから成虫、いまたぶん、最終形態みたいな感じに自分で生まれ変わってる気持ちなので、これから引退に向けてゆっくり楽しむっていう気持ちはないです。逆にいまも爆発させたい気持ちがすごいあって、これまで日本で培ってきたもの、先輩たちから受け継いできたもの、スターダムの歴史、それも背負ってますし、WWEで3年半アメリカでやってきてNXTチャンピオンになって、WWE上がってアスカさんと組んで、カブキ・ウォリアーズとしてタッグのチャンピオンにもなって最優秀選手にもなって、全部のたくさんの方と関わってきて、スターダムでもアメリカでもホントに吸収してきたものがあるので、それを自分も日本のリングでぶつけたいと思ったし、それをぶつけられる相手がスターダムにはホントに、ホント全員、私は闘いたいです」
――今回は両国の発表だが、その後も見据えている?
「見据えてます。もちろん記念な、お祭り的な参戦ではないです。やるからには私もホントにプロとして、もっともっとまだまだだと思ってます。身体仕上げますし、リング練習だってやりますし、いくら自分がジムを経営してたって、寝る時間がなくたって、忙しかったって、それはプロとしてお見せしなければ失礼だと思うので、そこは自分でも妥協をするつもりはありません。やっぱりファンの方とスターダムを出る前に、『一回旅に出る』『必ず戻ります』という約束をしたので、その約束を必ず果たして、もっともっと成長できてるかわからないですけど、一回り大きくなった私をお届けして、一人でも、こんなご時世ですけど、みんな後輩の無念の思いをした後輩の思いもすべて背負って闘います、全力で」
――継続参戦の形に?
「そうですね。継続、それはまだ話し合いはしてないんですけども、私は一回で終わらせるというか、その記念のためだけにいまやってるつもりはないです」
――さっそく対戦要求が続々とあったが。
「いやあ、うれしいというか、エナジーを感じましたね。スターダムいま30人近くいるんですかね、年齢も幅広いしキャリアも幅広いなかで、みんながそれぞれ輝こうとしてるのを見てたので、こうやって間近にパワーを感じるともう、ちょっと血が騒ぐというか、より早くリングに立ちたいなって思いました」
――久しぶりの試合になると思うが。
「かれこれ2年…最後に試合をしたのが2020年の6月にフロリダでが最後だったので、その後ホントは日本公演とかも決まってたのが流れちゃったりしたので、日本で試合をするのなんてもっとか、2年以上してないんじゃないかなあと思います」
――日本公演でも試合をした。
「あります、あります。両国国技館でアスカさんとタッグで」
――タッグマッチが決まったが、もう1試合は?
「ホントに全員に興味しかないので、ホントに人のことをメッチャ考えるというか、もう想像ばっかりしてるので、いま。この選手とだったらとか、いやあホントにむしろ闘いたい子が来てくれれば誰でも受けますし、私はちょっと、しばらくまだ両国まであるので、ちょっと見て、自分から行くかもしれないし、来るかもしれないしって感じです。楽しみですね。シングルもいいかなと思います」
――乱入した大江戸隊の桃、キッド、ナツコはカイリが主力の頃と比べてずいぶん変わってしまったが。
「でも、それって順調に成長している証なのかなって。やっぱりみんな全員だと思うんですけど、そうやってなにかもがいてるときとか、思春期とかって、そういうときってどうしても違うことやりたいとか、自分を変えたくてなにか悪いことしてみたりとか、そういうことって私もあったし、みんなあったと思うんですよ。あの3人がいまああなってるってことは、なにか変わる前にすごい苦しんでたと思うし、悩むことがあってのいまの姿だと思うので、私はうれしかったかなあ。でも、さっきみたいにズルをするのはダメなので、リングの上で正々堂々と、ちょっと対峙してみたいですね。あの3人は私にとっても特別な3人なので。もう後輩とか、そういうのではなく選手として、キャリアとか関係ない、プロレス。私もWWE行って思いましたけど。ホントに頑張った人、実力のある人がトップに行く世界なので、私もそこは一切気を抜かずにバッチバチにやりたいですね、ああいう子たちと」
――中野、ウナギのようにKAIRIがいた頃にはいなかった生え抜きではない選手が頑張っているが。
「可愛いなと思って(笑)。まず可愛いし、やっぱりどこかの団体を抜けて入るとか、どこからか移籍して入るって、すっごい勇気がいることだし。私自身もですよ、スターダムからWWEに行くまで半年以上悩んできました。選手会長だったし、団体のこともあるし、自分からそうやって、茨の道を行くというか、人生懸けて変えるって、環境を変えるってそれだけすごい勇気のあることだし、私はカッコいいなと思うし、移籍することとかダメとか、私はそういうのまったく思わなくて、自分の人生だし、彼女たちがそうやって覚悟もってきてるし、それがツイッターとかアメリカからも見てたけど、伝わるんですよね、やっぱり。あと試合でもきっと伝わってるから、支持されてるし、出ていけみたいな空気まったくないし、むしろ歓迎されてファンもたくさんついてると思います、わかんないけど」
――スターダム時代のKAIRIは感情の爆発がセールスポイントでもあった。中野たむもそんなタイプの選手。通じるものを感じる?
「ハイ、だから名前を挙げましたね。ちょっと似たものを感じますし、私も闘うとき狂い合える相手誰かなと思って、狂える相手というか、やっぱ狂ってなんぼだと思うんですよね(笑)。生き様をぶつけ合う場だと思うので、彼女もきっと私も知らないような苦労とか、過去にいろんなものを背負ってるのがちょっと感じるので、プロレス以外とか。それを試合すると全部わかるので、それを私も見たいし、きっとファンの人も見たいんじゃないかな。私もいま、WWEに行ってまったく違うものが見せられるかなと。自分でまったくわからないんですけど、どうなるか。噛み合うかとか、わからないけど、生き様をぶつけ合いたいですね」
――小川EPと密談中に上谷沙弥が入ってきたが。
「あの子、何人に言ったの?」
――10人くらい。
「え、みんな知ってたってこと?」
――だいたい。
「私、挨拶したんですよ、みんなに、一応。選手のみんなに、これから参戦させてもらうと。(上谷が)言ってたの? 知ってたの? ええ。そういう子なの? そういう子がいま白いベルト、チャンピオン? 白いベルトのチャンピオン! 上谷沙弥ちゃん、ああ、白いベルト、あの神聖なベルト、なるほど、ちょっと興味が沸いてきましたね。へえ。ちょっと、ふ~ん、ベルト持ってる間にちょっと行こうかな、ハイ、なるほど」
――ベルトにも興味がある?
「もちろんありますね。やるからには、なんですかね、ベルトを持ってるチャンピオンイコール将軍っていうか。やっぱベルトは強さの象徴ですし、それを目指さないとやってる意味っていうか、やっぱり強くなりたいんで。強くなりたいし、チャンピオンベルトを持ってるとたくさんの強い選手が集まってくるし、バチバチした試合ができるし、スターダムのアピールにもなるんで、すべてにおいて必要ですね」