９月１日（金）、広島アリスガーデンにて公開調印式がおこなわれ、９・３広島サンプラザホール大会に向けてタイトルマッチ出場選手が意気込みを述べた。
記者会見詳細レポート
▼ハイスピード選手権試合
〈王者〉鹿島沙希vs〈挑戦者〉向後桃
向後「ＳＴＡＲＳのピーチスター向後桃です。鹿島沙希…」
鹿島「（向後を遮り）みなさんこんばんは！なんか思ったより人いるね。みんなスターダムの謎のカウントダウンを見て来てくれたのかな？ 暇だなあ、オマエら。その他の人、通りすがりとか？ 真ん中にボーっと突っ立ってる、えらそうな顔してるこのジジイのこと知らない人も多いよね、たぶん。ボクお名前はなんですか？ ちょっと恥ずかしいみたいだねえ。この人、実はスターダムでまあまあえらいロッシー小川って言うんだけど、帽子取ったらけっこうブチぎれられるから、たぶん。知らない人は名前だけでもおぼえて帰ってください。ってことで、今日はお暑いなかありがとうございました」
鹿島が退席しようとする。
向後「鹿島沙希、ふざけんなよ！」
鹿島「ごめんごめん、意気込みだよね。秒殺します。以上です。ありがとうございました～」
向後「いや、待てよ。これだけコケにされてさあ、メチャクチャなめられて、ホント悔しいよ。勝てそうだから指名するって、なんだよ、それ？ マジふざけんなよ！ だけどさ、なめてる鹿島沙希が問題なんじゃなくて、なめられる実績しか残してこなかった自分に心底腹が立つ。この広島で、そのハイスピードのベルト取って、全部覆してやるよ！ 広島、鹿島沙希、向後桃。この３つが揃って、なにも起こらないと思うなよ」
向後が退席。
鹿島「よろしくねえ。じゃあな、ロッシー」
▼ワンダー・オブ・スターダム選手権試合
〈王者〉ＭＩＲＡＩvs〈挑戦者〉小波
小波「広島県福山市出身、プロレスラーの女寝業師、小波です。私がスターダムを退団して約２年が経ちますが、その間、私は強くなるため、そしてプロレス復帰に向けて、血と汗のにじむ練習を積み重ねてきました。そんななか、どうでしょうか？ スターダムのゴッズアイはかつて格闘集団でしたが、いまはお笑い集団になってしまいましたねえ。そしてチャンピオンＭＩＲＡＩはきれいごとを 重ねるようになってきたようですが、私が現実の厳しさをこの試合を持って教えてあげましょう。そして新・白いベルトのチャンピオンとして、スターダム所属として私がベルトを巻いて、プロレスに完全復帰したいと思います」
ＭＩＲＡＩ「広島のみなさん、こんばんは。ゴッズアイ新格闘プリンセス、そして第19代ワンダー・オブ・スターダム王者のＭＩＲＡＩです。あさって９月３日、広島サンプラザホール大会で、同じゴッズアイの仲間、小波とこの白ベルトをかけて初防衛戦をおこないます。小波は鹿島沙希のゴッズアイ入りに不満があるみたいですけど、鹿島沙希は現ハイスピードチャンピオンですし、並大抵の努力とか強さがないとチャンピオンになれないと自分は思ってます。あとひとつ、小波が言っていることもわからなくはない。小波の言葉を借りたらゴッズアイは格闘集団。もちろん、強さが必要だと思ってます。でも、負けないことだけが強さじゃない。そう自分は思います。支え合って助け合って、何度も立ち上がって、ともに強くなっていく。それがゴッズアイのよさでもあると思います。あとひとつ、白いベルトを取ったらプロレス完全復帰？ そういうの言われるとねえ、復帰してほしいけど、ねえ、ベルトも守りたいじゃんねえ。そこはまあ置いといて、自分はあさって９月３日、広島サンプラザホール大会で仲間も、そしてこの白いベルトも絶対に守り抜きます。みなさん魂込めて！応援よろしくお願いします！」
▼ＳＴＲＯＮＧ女子選手権試合
〈王者〉ジュリアvs〈挑戦者〉世羅りさ
世羅「広島県世羅町出身、プロミネンスの世羅りさです。久々に広島に舞い戻ってきました。広島駅に寄ったときに、カープファンのみなさんがたくさんいてうれしいなと思うなか、わたくしも生まれたときからのカープファンですので、ただこの髪色のおかげで中日ファンだと間違えられたことは誠に遺憾です。まあそんなことはどうでもいいんですが、ジュリア、久しぶりだなあ。ホントに久しぶり。まあ、みなさん知ってる方、知らない方、半々くらい？ 知らないか。アイスリボンという団体でね一緒にやってたんですよ。その頃からお転婆な子だなと思ってたけど、オマエさあ、いろんな媒体でさんざん離婚のこといじってくれて。みんな遠慮して誰一人いじらなかったネタをオマエだけは２回くらい３回くらいいじってる。みんな遠慮してたんだよ。ただ、なんかスッキリした気はします。確かに離婚して、プロミネンスからすずもいなくなって、なんなら髪の毛までこんなに短くなってしまいましたよ。もう失うものはなにもないと思ってます、自分でも。世羅りさ再起の象徴として、オマエからこの地元広島で、そのベルトが欲しい。でなあ、これも私事なんですが、まだ家族に離婚の報告してないんですわ。ホントに。記事で知ってると思うけど、直接言ってなくて。だからそのベルト戴冠と離婚の報告、同時にさせてもらいますわ。いい機会をありがとう」
ジュリア「お父さん、世羅長の町長だよね。大丈夫？ 大丈夫？ こんなところで大きい声で離婚離婚離婚離婚。通行人の人たち、なんの会見してるかってビックリしちゃってるんじゃない。大丈夫、これ？ あらためましてわたくし、女子プロレス団体スターダムのジュリアと申します。初めましての方もいるのかな。どうも。こんばんは、こんばんは。妙なカウントダウンでお集まりいただきありがとうございます。さっきも世羅りさが言っていたけれども、私たちは同じ団体出身で、私はそこを飛び出して、世羅りさもそこを飛び出して、その間、それぞれがそれぞれの道を歩んできたと思います。昔の話ちょっとしようかな、せっかくだから。世羅りさはデビューする前かな、プロレスラーになる前から女子プロレス見てて、すごい女子でこんな体張った、ちょっといかれちゃった選手いるんだな、いい意味でですよ、いい意味でだよ。ああ、かっこいいなって、女子プロレスってカッコいいなって思ったんだよね。そう。で、デビューして、まだデビューしたばっかりの頃、試合ももうボロボロで受け身もまともに取れない。試合したくねえな、今日もやだな、なあんて思ってたときにタッグ組んだことがあって、メッチャ緊張してたの、こう見えて。そんなときもあったの、私にも。やだ、どうしようみたいな。それを察して『ジュリア大丈夫だよ。試合前にさ、３つ目標立てようよ』。似てるでしょ。こんなしゃべり方で、『３つ目標立てようよ、ね。自信もって、頑張って』って。で、自分のなかで３つ目標を立てたの。そのときの目標は、声を出す、上を見る、大きく動く。基本的なことなんだけど。試合終わった後に、『どうだったあ？ うまくできたあ？』って言われて。できなかったっすって言ったら、『そうかあ。でも次頑張ればいいよ』って言われて、なんかこの人ってほかの先輩たちと違って、押し付けないというか、上からね、圧力をかけない、怒んない、いい意味でも。でも、そういう先輩一人しかいなくて私にとって、それはいい意味で。だけどやっぱりもうひとつ言うと、ああこの人ってあまりまわりに関心ないんだなって。舞台とかもやっていてね、けっこう自分の中の世界で生きている人だんなっていう印象があったんですよ。だからアナタが結婚したときに、2019年くらいかな、なんかもうゴールをにおわすような発言をし出して、30になったらとか、あと何年でとか、カッコいいな、こういう先輩になりたいなって、そういう気持ちがあの日、あの発表以降一気になくなったんだよね。だって追い越す甲斐がないじゃん。だってもうゴールを決めてるんだもん。だからどうでもよくなったんだよ、世羅りさのことが。それもあって私は、スッキリとあの団体を飛び出すことができたんだよね。でもいまこうやってなんの縁かわからないけれども、私がチャンピオン。世羅りさの地元広島でタイトルマッチ。（世羅が）チャレンジャーだよ。しかも離婚してる！ アナタが大事に育ててきた鈴季すずもジュリアがいるスターダムにやってきた。素っ裸やんな、なんもないやん。そんなことない？ わかんないけど。守ることがひとつもない世羅りさは、すごく魅力的だと思うんだよ。いつも一歩二歩引いて、誰かのために、タッグパートナーのために、すずのために、なにかのため、守るため。そんな世羅りさには私は魅力を感じなかったからね。今回、最強のいままで見たことがない、私がデビューしてから見たことのないような、最強の世羅りさと闘えるのであれば、私も倒し甲斐があると思ってるよ。だから、私が新人の頃、世羅りさに言われた試合前３つの目標を立てよう。立ててきました。私はこの試合、３つの目標を持って挑みます。ひとつ目。同じ出身同志、スターダムの出身じゃないからさ、私たちは。そんな２人がスターダムのビッグマッチのメインをやらせてもらえる。生え抜きはさぞ悔しいでしょうねえ。そして生え抜きのファンも。もっと悔しがらせてやるよ。ふたつ目、このＳＴＲＯＮＧのベルトは新日本プロレスのアメリカのベルトなんですね。この広島発信源で、世界中に届くような最高にいかれた試合を世羅りさとやる。そして３つ目。アンタを倒す。世羅、それぞれの道が、どちらが正しかったのか、広島サンプラザで答え合わせしましょうよ」
公開調印式では、中野たむ＆水森由菜組vs鈴季すず＆星来芽依組に広島クイズバトルもおこなわれ、両軍がご当地クイズでイベントを盛り上げた。