今年も暑い熱い『5★STAR GP 2024』の夏がやって来る!
ということで、大好評のインタビューシリーズ、今回はスターライト・キッド選手が登場!
欲深き黒虎がこの過酷なリーグ戦で狙うものとは…!?
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■去年は本当に地獄でつらかった…
――キッド選手は今回、『5★STAR GP』に5度目の出場となりますね。
キッド 今回、私も新しいユニットが決まっての出場ということで、いまは心の迷いがほとんどない状態で挑めるなと。去年の『5★STAR GP』は、足のケガで完走できなかったんですよ。
――最終公式戦の岩谷麻優戦を欠場しましたね。
キッド それに去年は自分の中に迷いがあったというか、全然結果を出せなくて。あの『5★STAR GP』は本当に地獄でつらかったんですよね。2021年と2022年は決勝にはたどりついてないけど、「それなりにいい結果は出てたかな」みたいなところだったのが、去年はドーンと落ちたからショックが大きくて。だから、今年は年始早々から「絶対に去年のようにはしない!」って言ってきたし、これは“真夏の女”、行くしかない! 今年はマジで燃えてますよ。
――今回は史上初の4ブロック制で、それぞれ7選手がしのぎを削ります。キッド選手がエントリーした「BLUE STARS-A」にはこの取材時点で安納サオリ選手、朱里選手、ジーナ選手の出場が決まっています。
キッド 全体的に見て気になる相手はいっぱいいますよ、こっちのブロック(「BLUE STARS-B」)も含めて。去年の優勝者の(鈴季)すずは同じユニットですけど、私たちはよきライバル同士なんで同門対決もやってみたいし。でも、それにはまず自分のブロックを勝ち上がらないといけないわけで。
――強敵揃いですが、とくに朱里選手は実績的に頭一つ抜けているというか。
キッド 朱里は去年も同じブロックで、私もケガなりにがんばって動いてはいたんだけど、自分の思うような試合運びが全然できなくて。もちろん、朱里は強いからそんな状態で勝てるわけもなく完敗で。今年、朱里とは開幕戦なんですよね。
――はい、8月10日の神奈川・横浜武道館で対戦します。
キッド 朱里は『5★STAR GP』で優勝経験があるし、赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム)を巻いた経験者でもあるし、めちゃくちゃ強い。もう、スターダムで一番強いんじゃないかってぐらいの実力者ですけど、私は去年のリベンジを何が何でも絶対にしたい! 今年は去年と違って、万全の状態で朱里と戦えるっていうのがすごく楽しみですね。
――安納選手は白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム)の王者として『5★STAR GP』に参戦する可能性もあります。
キッド サオリには今年早々、ワンダー(・オブ・スターダム)に挑戦して負けてるんで。『5★STAR GP』のときにどうなってるかわからないけど、サオリはベルトがなくても戦いたい相手なんで楽しみですね。で、ジーナに関してはチョップが怖い(苦笑)。あのチョップを恐れております……。
――あのチョップはやはり脅威なんですね。
キッド 私、治癒力が弱いのか、サオリとワンダーを懸けてやったときにチョップの打ちあいで皮膚が裂けたんだけど、そこの傷が消えないの! これでジーナに追い込みされたら、もう私の心はズタズタになっちゃう……、折れはしないけどね。
――ジーナ選手は今年6月に舞華選手のワールド・オブ・スターダムに挑んだときも、パワーで追い込んでました。
キッド 私なんてきっとヒョイヒョイ投げ回されちゃう(苦笑)。だけど、そこをうまくスピードで攻略して。それにこっちはパワーも最近つけてきてるんで。無差別級の女子プロレスだからこそ、デカいやつにも勝てるというのを証明します!
■欲深きSLKはその時の気分でベルトに挑戦する!
――そのほか、べつのブロックで気になる選手はいますか?
キッド (「RED STARS-A」の)なつぽいもいま、勢いに乗ってるよね。去年の『5★STAR GP』もすごかった印象があって。逆に私は結果を全然出せなくて悔しかったのを覚えてる。
――なつぽい選手は昨年の『5★STAR GP』の開幕戦でキッド選手を下した勢いを駆って、5戦目まで無敗の活躍で大会を牽引しました。
キッド 私はなつぽいと今年、“チーム両思い”も組みましたけど、これからはまた新しいライバルストーリーが彼女とは始まると思ってるんで楽しみです。もしかしたら決勝で会っちゃったりして!
――それはそれでドラマチックですよね。例年、『5★STAR GP』で優勝すると、赤いベルトに挑戦することが多いですが、キッド選手は何か野望は?
キッド 私がいま狙ってるベルトは白のベルトなんだけど、赤いベルトに挑戦できる機会ってあんまりないし、それはそれでおもしろいですよね。まあでも、どのベルトを狙うのか、本当にそのときの気分かも(笑)。両方挑戦したいっていうわがままとかOKなのかな?
――それは前代未聞ですね。
キッド でも、優勝者の言うことは絶対でしょ。私、そうしよっかな! 欲深きSLKはそうする可能性が高いね(ニヤリ)。
――ほかにも岩谷麻優選手のIWGP女子や、メルセデス・モネ選手(AEW)が保持しているSTRONG女子のベルトもあります。
キッド ヤバいよ、まだ巻いてないシングルのベルトがいっぱいなんだよね。でも、私はまだスターダムのトップのベルト2本、赤と白を巻いたことがないんで、そこから攻めたいんですよ。
――ちなみにいまスターダムは海外との交流も盛んで、キッド選手も4月のアメリカ遠征ではスパーク女子世界王座を奪取しましたが、海外戦略に関して思うことは?
キッド 「白川未奈、行き来しすぎやろ! しんどくないんか?」って(笑)。本当にすごいよ、気づいたらあっち行って、気づいたらこっち帰って試合してるから。いまがチャンスだと思って燃えてるんだろうなっていうのが、すごく伝わってくるし。私はまだAEWに上がったことないんで、ちょっといいなって思っちゃったりするけど、私はとにかくこのスターダムで結果を残したいんで。
■“お兄ちゃん”デスペっちとのタッグを実現させたい!
――『5★STAR GP』以外の話題だと、11月17日(日)に2年ぶり2度目の『Historic X-over』が大阪府立体育会館・エディオンアリーナで開催されることが決定しました。前回、キッド選手は渡辺桃選手と共に新日本プロレスのエル・デスペラード選手とDOUKI選手と組み、中野たむ&なつぽい&タイチ&金丸義信組と対戦しましたね。
キッド あの当時はmeltear(たむ&なつぽい)とBlack Desire(キッド&渡辺)がバチバチで、ゴッデス(・オブ・スターダム)を懸けてやったり、タッグリーグでも戦ったり。『Historic X-over』ではこっちが負けて『週刊プロレス』の表紙を持っていかれて、本当にmeltearには嫌悪感しかなかった! でも、私が大江戸隊に追放されて、助けてくれたのはmeltearの二人で、心の支えになってくれて……。なんてことを考えると、2年でこんなに状況って変わるんだなって感じますね~。
――思わず実感してしまうと。
キッド 前回の『Historic X-over』は最初、デスペっちと二人で組むのかなって思ってたんですよ。最終的に4対4となり、鈴木軍のみなさんがいて、女子同士はバチバチやりあったりで、それはそれでおもしろくて。でも、私としてはデスペっちとのタッグを実現させたい気持ちが大きい。
――キッド選手は今年の6月10日に開催された『DESPE-invitacional』では、デスペラード選手と対戦しましたよね(ドラゴン・キッド<DRAGONGATE>&スターライト・キッドvsデスペラード&下田美馬)。
キッド そう、まさかデスペっちと戦う機会が来るとは思ってなかったからうれしかったし、そこでまた一つ夢ができたんですよ。デスペっちとシングルマッチをしたいっていう。私、男子レスラーと戦う日が来ると思ってなかったし、戦いたいとも思ってなかったんですけど、唯一デスペっちとなら戦いたいなと思っちゃって。
――それだけ特別な存在なんですね。
キッド そのシングルの夢を実現するのは簡単なことじゃないことはわかってるので、いつか自分がもっともっと上り詰めて実現したらいいなって。でも、やっぱりデスペっちとは二人でタッグを組みたいんですよ! 私はふだんから仲良くさせてもらって、“お兄ちゃん”って呼んでますけど、コレ、私たちが『Historic X-over』のある種の象徴って言ってもいいんじゃないの?
――たしかにスターダムと新日本で一番繋がりが深いというか。
キッド となると、対戦相手は誰ってところなんだよね。理想としては高橋ヒロム選手とAZM選手のタッグがいいかなって思うんですけど、そこのつながりがあまりないっていうのとか、いろいろ難しいところがあるのかなって。とにもかくにもデスペっちとはタッグを組みたいです。ミックスドマッチにはいろんな意見があると思うんですけど、『DESPE-invitacional』でお客さんが楽しんでるのがすごく伝わってきたし、ちょっとは見方を変えられたのかなって。
――ミックスドマッチのおもしろさを表現できたということですね。
キッド ただ、そのときはデスペっちの“妹”(キッド)とか“お兄ちゃん”(ドラゴン・キッド)、“お姐ちゃん”(下田美馬)とか関係性が見えたから、お客さんも感情移入しやすかったと思うので、『Historic X-over』でもそういうところを考えたカードじゃないとなって思います。
■SLKの新しい季節が始まる!
――あと、最近のスターダムはユニット再編の動きが活発ですが、その渦中にいるのがキッド選手ということで。新ユニットも『週刊プロレス』の表紙も飾りましたし。
キッド 2年前は大江戸隊で表紙を取ったんですよね。ひさびさの表紙がまさかの新ユニットで、自分の中でもいろいろ感じるっていうか。いまの時点でAZMと(天咲)光由は
正式加入はしてないけど、私は同世代でやっていきたいっていう気持ちなので。もう、本当にスターダムはこの表紙に書いてあるとおり“NEW SEASON”ですよ。いろんなユニットの動きがある中で、私たちのユニットが一番輝かないとダメでしょ! だって“NEW SEASON”だし、ホント若いのよ!
――02年生まれ中心ですが、キャリアがバラバラなのもおもしろいというか。
キッド AZMが一番長くて、その次に私。で、すずと芽依が2018年デビューで、光由はまだキャリアは2年半くらい。『5★STAR GP』優勝者がいたり、ハイスピードのベルトを巻いてたり、実績のある人間が揃った中で、やっぱり光由をてっぺんに咲かせてあげたいっていう気持ちもあります。光由のモチベーションも高くなるといいなっていう期待もあるし。新しいことってワクワクするんで、そこの波に乗ってほしいですね。私はこの5人でやっていきたいんです、そう決めた!
――強い決意が伝わってきます。
キッド 私たちの世代でスターダムの色を一気に塗り替える! トップどころが、だいぶ固定されてきちゃってるんで。すずも『5★STAR GP』で優勝して、赤のベルトは獲れなかったけど、もうそういう位置にいるわけで。どのベルトも狙える5人だと思うし、ウチらが、この若い世代が、次のスターダムの顔になります。意外と同世代がコンセプトのユニットって、いままでなかったと思うし。
――ほかのユニットの動きに関しては?
キッド ほかのゴタゴタはもう知らん! いまは自分たちのユニットを確立させることが大事なんで。それぞれ『5★STAR GP』で活躍し、ベルトを狙っていくっていう感じですかね、私の頭の中では。
――では、最後にあらためて『5★STAR GP』への意気込みをお願いします。
キッド 今年は私の“第3章”が始まってすぐの『5★STAR GP』になるし、去年は本当にけっこういろんな面でつらかったんで、それを挽回したい! 去年みたいな年には絶対しないし、ワンダーのベルトに向けてまた再出発したいんで、この『5★STAR GP』で勢いをつけたいです。でも、何よりもその公式リーグ戦を楽しむことが大事。あせらず一戦一戦を大事に戦って、今年こそは優勝したい! SLKの第3章を楽しみに!