スターダム★アイドルズ旗揚げ公演
12月2日(日)新木場1stRING(観衆260人)
◆スターダム★アイドルズデビュー戦 15分1本勝負 |
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謎のクマちゃん戦士 |
2分44秒 |
スターダム★アイドルズ |
◆ハンディキャップマッチ 30分1本勝負 |
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ケンドー・カシン |
5分6秒 |
中野たむ |
パンディータ● |
◆ストリートファイト有刺鉄線ボード・バンクハウス4vs5ハンディキャップマッチ 時間無制限1本勝負 |
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大仁田厚 |
13分5秒 |
ターザン山本● |
○プパンダ |
タイガー戸口 |
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橋本友彦 |
NOSAWA論外 |
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HASEGAWA |
チェーンソー・トニー |
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雷電 |
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スターダム★アイドルズのメンバー
中野たむ(なかの・たむ)
末吉桃子(すえよし・ももこ)
星野まなね(ほしの・まなね)
Shinshin(しんしん)
しいなうしお(しいな・うしお)
SEIA(せいあ)
江田來花(えだ・らいか)
佐々木未悠(ささき・みゆ)
住久凛(すみひさ・りん)
橘姫翠(たちばな・ひすい)
三谷あかね(みたに・あかね)
月岡小夜(つきおか・さよ)
小日向千(こひなた・せん)
上谷沙弥(かみたに・さや)
高槻実穂(たかつき・みほ)
開始前、バックステージで気合いを入れるメンバーたちの声が場内に響き渡る。安藤リングアナが“謎のマスクマン”プパンダを呼び込むと、プパンダは「私は中野たむの妄想から生まれたプロレスパンダだ」と自己紹介。プパンダは7・16後楽園でも披露した「お客様はたむさまです」のおまじないとともに中野を呼び込む。中野が登場しGMがあいさつ。「本日は旗揚げ公演にご来場いただけありがとうございます」。プパンダは中野にとって「心の中のパンダ」だと明かす。プパンダがポーズを取ると、中野とプパンダでダンスを披露し、「お客様はたむさまです」を連呼。つづいて中野はスターダム★アイドルズの楽しみ方をレクチャー。スターダム★アイドルズは「3カ月に一度発売される新曲のセンターをさまざまなポイントで争う新感覚アイドルプロレス団体」と説明。また、「プロレスのプのプの字についている○を右のこめかみに当ててプ~~~ッス!」と叫ぶのが合い言葉とのこと。その後、増田セバスチャンをリングに呼び込む。「マジで本気じゃないですか、この団体。初リングですけどやっとここに立てて光栄です。これからもビジュアルから全部含めて世界一の団体をめざしましょう!」。セバスチャンは旗揚げ記念のロゴを発表。「ほかの団体にはないような雰囲気を出しました」とのこと。プパンダがスターダム★アイドルズの入場をアナウンスすると、一人ひとりがリングへ向かう。入場ではリング上に横たわっていたクマのぬいぐるみを攻撃、技を決める者も。勢揃いしたスターダム★アイドルズに「ちょっと待った!」と“補欠メンバー”本日は晴天なりがリングに上がる。晴天は大会に出たいと主張。プパンダは中野がかけるプロレス技を当てられたら今日だけ正式メンバーとして出場できると提案。中野はメンバーを選び出し技をかける。第1問のヘッドロックは晴天が正解。第2問のスリーパーも正解。第3問はストレッチマフラーで、これも晴天が正解する。最後の問題は晴天が苦戦するも、メンバーたちが認めて正式に紹介される。すると準備体操として「プロレス体操第一」へ。凶器が入っていないかチェック、ヘッドバンギングからのヘッドバット、体をねじってエルボー、体を反ってモンゴリアンチョップ、バックドロップ。体を回して水平チョップ、ジャンプしてのストンピング、噛みつき攻撃などを取り入れた運動を披露する。つづいてヒャダインのプロデュースによるデビュー曲「Like a FIRE!!」(ライク・ア・ファイヤー)を唄った。すると興奮したメンバーたちがクマを一斉攻撃。しかしたむは疲れたからと「みんなでこのクマちゃん倒してみなよ」と提案。中野が「魔法をかける」と宣言すると音楽がかかり、中野が「レット・イット・ゴー」を歌い出す。するとメンバーたちが魔法の力で自分の意志と別のところでポーズを決め出す。中野は花道へ。すると場内が暗転。照明が点灯するとリング上にはクマちゃん戦士が登場。なぜか太仁田ブ厚も現れると、ここから2vs15のハンディキャップマッチがアナウンスされる。
◆スターダム★アイドルズデビュー戦 15分1本勝負 |
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謎のクマちゃん戦士 |
2分44秒 |
スターダム★アイドルズ |
スターダム★アイドルズのメンバー15名が総登場、太仁田厚の登場から急きょ試合は2vs15に。メンバーたちは太仁田に「きもい!」と悲鳴。傷ついた太仁田がカバーされると3カウント。太仁田は速攻退場となった。メンバーたちはクマをコーナーに追い込み次々と串刺し攻撃を浴びせていく。しかし、なかにはキックが完全に空振りする選手も。全員で殴りかかりストンピングを食らわすとクマが怒って立ち上がる。全員がリングを下りるとレフェリーはリングアウトを宣告。事実上の試合放棄か…。メンバーたちは「全然ダメじゃん私たち」「もっと応援してもらわないと」「みんなリングの下におりてアピールするよ!」。するとメンバーたちは場外に出て歌い出す。「みなさん応援よろしくお願いします、プ~~ッス!」
◆ハンディキャップマッチ 30分1本勝負 |
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ケンドー・カシン |
5分6秒 |
中野たむ |
パンディータ● |
スターダム★アイドルズのGM、中野たむがパンディータとともにケンドー・カシンと対戦。カシンは「パンダじゃねえだろ、人間だろ」とパンダにクレーム。中野が握手を求めるとカシンが静かに応じる。カシンはパンダを握手に誘うが蹴りを入れる。ゴングが鳴るとカシンと中野が対峙。カシンが握手を求めると中野が両手で応じる。ロックアップから中野がヘッドロック。グラウンドにもっていこうとするがカシンがすぐに脱出。カシンが腕を取ると中野がアームホイップ。パンダがタッチを求める。カシンはパンダとの対戦を希望。パンダが入るとカシンが猛攻。パンダをコーナーに追い込むと顔面を踏みつけていく。カシンはエルボースマッシュから相手コーナーでも顔面を踏みつける。中野がカットするとタッチしてリングイン。ローキックの連打でカシンを倒すと頭部にドロップキック。中野がキックの連打からロープに振ってショルダータックル、側転ダブルニードロップ。パンダが入りカシンに打撃の連打もまったく効かず。カシンが一発で倒すとストンピングの連打、パンダは雌だと主張する。カシンはサブミッションにパンダを捕らえる。キャメルクラッチに移行するとマスクに手をかける。たまらず中野が乱入しダブルでクローズライン。パンダがバックを取るが中野のキックが誤爆寸前。カシンがマスクを剥がすと正体が佐野直と判明。中野は佐野にダイビングボディーアタック。カシンが覆い被さり、カシンの勝利が宣告された。カシンはレフェリーを場外に追い出し、「オマエの勝ちだ」と中野の手を上げる。中野はカシンの先導からコーナーに上がって勝利をアピール。中野が四方でアピールすると、いつのまにかカシンは去っていた。試合後、ステージではスターダム★アイドルズの住吉桃子がソロ曲「キス・ミー・ダーリン」の弾き語りをおこなった。
◆ストリートファイト有刺鉄線ボード・バンクハウス4vs5ハンディキャップマッチ 時間無制限1本勝負 |
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大仁田厚 |
13分5秒 |
ターザン山本● |
○プパンダ |
タイガー戸口 |
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橋本友彦 |
NOSAWA論外 |
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HASEGAWA |
チェーンソー・トニー |
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雷電 |
前日のイベントでターザン山本!軍のXがタイガー戸口であることが明かされ、復帰第2戦の大仁田厚率いる大仁田軍とストリートファイト有刺鉄線ボード・バンクハウス4vs5ハンディキャップデスマッチで対戦する。週刊プロレス元編集長ターザン山本!(72)は、プロレス3戦目にしてこれが初めてのデスマッチ。また、スターダム★アイドルズの振り付けを担当したラッキィ池田もプパンダに変身して、初めてのプロレスを体感する。
試合前、スターダム★アイドルズのメンバーたちがリングサイドに陣取る。先に大仁田軍が登場。大仁田はペットボトルの水を会場全体にぶちまける。大仁田は応援団長の本日は晴天なりにモノマネを披露させる。「(晴天は)本当はお笑いなんです。35歳でアイドルをやろうなんてふてえヤローです。でもその心意気を買ってください」。ターザン軍はタイガー戸口を先頭に「ツァラトゥストラはかく語りき」でリングイン。ターザンは有刺鉄線バットにジョーカースタイル。その後、トニーがチェーンソーの爆音を轟かせながら現れる。全員のコールが終わると場外戦。リング上は戸口と橋本が肉弾戦を展開。大仁田をプパンダが捕らえるとターザンのバットがかわされて誤爆。論外がテーブルを用意。ターザンは大仁田の額をテーブルに打ちつける。プパンダがターザンを攻撃。すると雷電と大仁田がターザンをテーブルに連行。そして大仁田が机上でのパイルドライバーをターザンに決める。テーブルが真っ二つに割れターザンはダウン。5分経過。論議が有刺鉄線バットで大仁田を攻撃。さらにギターでも脳天を殴打する。論外は有刺鉄線ボードを持ち出す。トニーが羽交い締めするも大仁田がかわしてスタナー。大仁田は論外をボードに叩きつける。橋本が戸口にデスバレーボムを敢行も2カウント。大仁田はテーブル、イスを論外に殴打。サンダーファイヤーパワーボムも放つが2カウント止まり。10分経過。大仁田が論外にパワーボムもカットされる。トニーが雷電とHASEGAWAにまとめてブレーンバスター。論外が大仁田をボードに叩きつける。論外がマスクに手をかけプパンダのマスクを剥ぎとる。出てきたのはラッキィ池田。池田をボードに叩きつけようとするが未遂に。大仁田はミスト攻撃。大仁田はターザンを引き起こすがターザンはネックロック。大仁田が切り返すとボードに投げ付ける。裏切った池田がカバーするとこれで3カウント。試合は途中でカードが変更した状態となり、結果的にプパンダがターザンをピンフォールした形になった。
大仁田「ターザン、雑誌と違うんだコノヤロー。おい、元編集長、おいおい、悔しいか? 悔しいか?」
ターザン「ふざけんなよコノヤロー!」
大仁田「安物のピエロみたいな顔しやがってコノヤロー」
ターザン「おい、約束が違うんだよ。だまされたよ、オレは! ふざけんなよコノヤロー! 味方も敵も信用できねえよコノヤロー!」
テーブルで殴打。
論外「大仁田さんよ、久しぶりじゃないですか、リングの上で会うなんて。また、ボランティアレスラーとしてどっちかぶっ倒れるまで、決着つくまでやろうじゃないですか。おい、それからテメエ(プパンダ)、裏切りやがって。テメエも次、オレと同じリングに大仁田厚と上がれ。オマエも次、きちんとオレにギャラ払えよそしたらよ、もう一度だけターザンと組んでやるよ」
ターザン「バカヤロー! オレはアイドルと組んで大仁田とやってやろうじゃねえか! どうだ、おい!」
大仁田「アイドルと組んでどうすんだ、コノヤロー。はげたピエロじゃねえかコノヤロー。おい、おい、いつでもやってやるよ。だけどリングに上がってきてくれた勇気は認めるよ」
ターザン「★♯▼× 変態★●◇♪変態だオレは! アイドル呼んでこい」
大仁田「なに言ってるかわかんねえんだよ。客にわかるように言えよ」
ターザン「人にわかるように言ったら人生は終わりだよ!」
大仁田「だからわかんないって。わかんない。ほとんどみんなポカーンとしてんだろ。おい、今日はまあサッサと帰れよ。だけどな、頑張った。オマエはいいことを言う。いいことを言うんだよ、ホントに。すごい詩人みたいなこと言うんだよ。だけどオマエのそのキャラクターが全部なしにしてるよ。ありがとう。すいません、一言断っておきます。ボランティアレスラーですけど交通費はもらいました。すいません。一言言います。12月9日にはフィラデルフィアでリングに上がってます。これはすいません、すいません。これは治外法権ですからギャラもらいます。1月のイギリスもギャラもらいます。4月のニューヨークもギャラをもらいます! すいません、今後ともスターダム★アイドルズ、よろしくお願いします。ありがとよ! すいません、スターダム★アイドルズのみなさん、入場!」
スターダム★アイドルズがリングへ。
大仁田がスターダムズアイドルズの入場でテンションが下がったとクレーム。「もう一回やり直せ」と指令すると中野たむは、「大仁田さん一緒に唄ってください!」。「ファイヤー」のかけ声とともに曲がかかり、全員で「Like a FIRE!!」を唄った。歌い終えた大仁田は「バカヤロー。おじさん捕まえて、疲れたんだよバカヤロー! ここ(リング)揺れるんだよ。どーも、ありがとうございました!」。大仁田が退場後、あらためてスターダム★アイドルズがあいさつ。
中野「みなさん本日はスターダム★アイドルズ旗揚げ公演にご来場いただき誠に誠に誠に
誠にありがとうございました」
全員「ありがとうございました!」
中野「プ~~~ッス! 今日ここから、私たちと夢を追いかけていきますよ。もう今日ここに来た人は絶対に逃れられません。私たちと頂点まで一緒に上り詰めてください。よろしくお願いします!ありがとうございました!」
中野のコメント
「一言で言うと、一言では言えないんですけど、おもちゃ箱をひっくり返したその上で、エリートもニートも引きこもりも、バカも天才もいろんな人が、ただそこに存在できるような全部が許されるような場所を作りたいって旗揚げを決めたときに言ってたんですけど、その第一歩になったんじゃないかなと思います。まったくホントにまだまだ体もできてないですし、プロレスの練習もしていない女の子たちが14人デビューしました。ここからどうなっていくのかっていうストーリーを今日見に来ていただいたみなさんに、一緒に夢を追いかけていただきたいなという気持ちです。自分はGMっていう立場だけど、私もまだまだ夢を追いかけている途中で、私すごくいろんなことを人生の中であきらめてきたんですよ。すごい挫折ばかりの人生でアイドルっていうものについても私は、3年前までアイドルやってたんですけど、あきらめた夢だったんですね。ホントに心が折れて挫折して2度と戻らないと思ったんですけど、それに架け橋をかけてくれたのがプロレス。この二つが一緒になったらきっとすごいパワーを発揮できるなって私はホントに信じてて。今日14人プラスひとり補欠のアイドルズの方のメンバーといろんな人の力を借りてそれがちょっと確信、モヤモヤとしたものが少しだけハッキリ見えたのかなって思います」
――リーダーは別の人を立てる? それとも中野が兼任する?
「えっと、リーダーを作るつもりはなくて、この団体のコンセプトが、メンバーが競い合ってセンターの場を奪い合うことなので、おそらくまとまらないと思うんですね。全員が敵なんですよ。今日はお披露目だったのでメンバー同士が闘うっていうシーンはなかったんですけども、これからは14人全員が敵なんですよね。ひとり対14が15通りあるグループなんでリーダーを作る気はないですね。私はGMですけどまだメンバーが集まって1カ月たってないのかな。これマジまとまんねえなって思ったので確信があるので、自分もまとめる気は毛頭ないです。ただ、一人ひとりが好きなように自分自身の道を志を貫いてくれたら、この団体おもしろくなるなって思ってます」
――カシンとの試合については?
「これについてはですね、私はパンダを守る気満々で来たんですけど、ちょっと最初から様子がおかしいなと思ってたんです。肉体的ななんか毛並み的な問題でおかしいなと思ってたんですけど、実際パンダじゃなかったというところで、ちょっと動揺しまして、結局アレは私が勝ったのかな? よくわからない結末になっちゃったんですけど。ただ、カシンさんと闘わせてもらって、パンダのことを抜きにしてももっともっと闘いたいなって気持ちのまま終わっちゃったんで、こんどはシングルマッチがしたいです、と思ってます」――今後の展望は?
「う~ん、世界平和。一番の目標は世界平和で。私がアイドルとプロレスを一緒にしようと思ったのは、アイドルとプロレスって人に生きる希望だったりとか、生活を豊かにしてくれたりとか、私自身が廃人みたいだったときにアイドルにすごく勇気をもらって、プロレスを始めて生きる理由を見つけたんですね。だからきっとこの二つのパワーが、融合して大きくなっていけば、もっと優しい気持ちでみんな過ごせる、日本のみんなが優しい気持ちで過ごせるなってすごく思うんで、それを現実にしていきたいです。それを現実にしていく過程で来年の紅白出場はマストかな、って思ってます。ウフフ。あと、スターダム★アイドルズ始めた理由としてプロレス会場にもっとたくさんの人に足を運んで欲しいっていうのがあるんですよ。いま週末にふらっと映画を見る人は多いと思うけど、週末にふらっとプロレスいこうぜって言う人はたぶん少なくて、そういう、ちょっと今日アフター5でプロレス行く?みたいな、みんながみんなプロレスを楽しめる世界にしたいですね」