2019/11/04 試合結果

2019年11月4日 STARDOM BEST OF GODDESS2019

STARDOM BEST OF GODDESS2019
11月4日(祝・月)後楽園ホール(観衆835人)

試合結果

◆3WAYバトル 10分1本勝負

ゾーイ・ルーカス

3分43秒
ルーカス・ランドスライド→体固め

吏南●妃南●

◆タッグリーグ・スペシャル 3WAYタッグ 15分1本勝負

○木村花

8分49秒
ハイドレンジア→片エビ固め

夏すみれ

ボビー・タイラー

”セッションモス”マルティナ●

※もう一チームは中野たむ&鹿島沙希

 

◆ブルーゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

飯田沙耶

5分7秒
その場飛びシューティングスター・プレス→エビ固め

花月

○上谷沙弥<2点>

アンドラス宮城●<2点>

◆レッドゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

葉月

9分28秒
ダイビング・ギロチンドロップ→片エビ固め

ジャングル叫女●

○刀羅ナツコ<2点>

小波<3点>

◆レッドゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

渡辺桃

10分6秒
ミスティカ式腕固め

里歩

○AZM<2点>

スターライト・キッド●<5点>

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

11分34秒
シャイニング・インパクト→片エビ固め

<挑戦者>

星輝ありさ

ジェイミー・ヘイター

※第13代王者の星輝ありさが7度目の防衛に成功

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<挑戦者>

20分23秒
二段式ドラゴン・スープレックスホールド→片エビ固め

<王者>

岩谷麻優

ビー・プレストリー

※第11代王者のビー・プレストリーが6度目の防衛に失敗。岩谷麻優が第12代王者となる

試合詳細リポート

◆3WAYバトル 10分1本勝負

ゾーイ・ルーカス

3分43秒
ルーカス・ランドスライド→体固め

吏南●妃南●

オープニングマッチはゾーイ・ルーカスvs吏南vs妃南の3WAY。吏南と妃南の双子姉妹がユニットの枠を越えて結託するか、ゾーイと吏南がユニットの絆で共闘か、それとも…。予測困難な三つ巴戦の行方は?

 3人で慎重にロックアップと見せかけTCSが共闘。すぐに丸め込みの応酬が展開される。ルーカスは双子姉妹に「カワイ-」と話しかけつつ頬をつねる。姉妹が怒ってロープに固定すると交互にドロップキックを連打する。姉妹はカバーを取り合うが3カウントには至らない。ルーカスが姉妹をコーナーに追い込み順番に串刺しスピンキックを連打する。2人まとめて蹴り飛ばすが2カウントどまり。吏南がルーカスに卍固め。そこへ妃南がドロップキック。吏南と妃南でエルボーの打ち合い。バックの取り合いから妃南が投げを打つ。吏南が返すと大外刈り。返した妃南だがジャックナイフに押さえ込まれる。ルーカスがカットしフェースクラッシャーを吏南へ。妃南はハイキックから吏南の上にルーカス・ランドスライド。ルーカスが2人まとめて3カウントをゲットした。

◆タッグリーグ・スペシャル 3WAYタッグ 15分1本勝負

○木村花

8分49秒
ハイドレンジア→片エビ固め

夏すみれ

ボビー・タイラー

”セッションモス”マルティナ●

※もう一チームは中野たむ&鹿島沙希

タッグリーグ戦真っ只中で組まれるタッグ3WAYはSTARSvsTCSvs大江戸隊の図式。中野たむ&鹿島沙希組、木村花&ボビー・タイラー組、夏すみれ&“セッションモス”マルティナ組が出場するが、このなかでリーグ戦にエントリーしているのは夏組のみだ。リーグ戦で組むチームワークをそのまま持ち込むか、それともほかの2チームが新たな魅力を発見か。

 鹿島、花、夏が先発。夏が鹿島に「私とオマエとの試合、3WAYじゃもったいないからな」と言って花を下がらせる。すると鹿島が花に猛然と向かっていく。鹿島はエルボー連打から一気に起死回生。しかしカットされてしまう。鹿島と夏が合体し花に串刺し攻撃。夏が花を丸め込むと鹿島が横取り。しかし3カウントには届かない。マルティナが夏にタッチを求め選手交代。マルティナは中野、タイラーと対峙。タイラーが挑発するとマルティナと中野が襲いかかる。中野が突進するとマルティナとタイラーが連係のキックで攻撃。マルティナとタイラーがやり合うと鹿島と中野が割って入る。マルティナをコーナーに追い込みダブルのトラースキックからフェースクラッシャー、中野が側転ダブルニー。夏とマルティナがほかの選手をコーナーに追い込みブロンコバスターで競演。マルティナが中野に変型のネックブリーカー。タイラーにはエルボー連打からダブルチョップ。タイラーが先を読んでマルティナをマットに叩きつける。託された花がマルティナへ卍固め。中野がカットしようとするが花はドラゴンスリーパーで2人まとめてギブアップを迫る。中野が逃れると花はビッグブーツも夏がムチの殴打でカットする。夏が中野にブレーンバスターホールド。返した中野がバックドロップ。夏が返すと替わった鹿島がビッグブーツ。バックの取り合いから鹿島が股間を蹴り上げる。悶絶の夏が力の入らないエルボー。なんとか立ち上がると鹿島もエルボーを打ってくる。そこへ花がミサイルキック投下。2人を吹っ飛ばすがマルティナが酒を噴射。中野と鹿島が花とタイラーに突進もかわされる。花が鹿島にパッケージパイル狙い。マルティナがカットし花にエルボー連打。マルティナはフィニッシュを狙うが花がビッグブーツから卍固め。ハイドレンジアに持ち込み、さらに脚を締め上げるとマルティナがギブアップ。花&タイラー組が勝ち名乗りを受けた。

◆ブルーゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

飯田沙耶

5分7秒
その場飛びシューティングスター・プレス→エビ固め

花月

○上谷沙弥<2点>

アンドラス宮城●<2点>

花月&アンドラス宮城組vs飯田沙耶&上谷沙弥組の公式戦。決勝進出チームがすでに決定しているレッドゴッデスに対し、ブルーゴッデスはまだまだ予断を許さない。2戦して1敗している花月組にもまだまだチャンスが残されている。飯田組から2点を挙げる確率は高いと思われるが、見逃せないのが会見で語った上谷の「新技」予告だ。上谷は「理想のレスラー像とする選手がいる」と話しており、その選手が使っていた技を練習している模様。果たして新技が披露されるのか、また、それによって金星をつかむことができるのか。それを知った花月&アンドラスが上谷潰しに出ることも考えられるが…。

 サヤサヤコンビがリング中央に歩を進めたところで大江戸隊が襲いかかる。花月とアンドラスがコーナーからツープラトンで攻撃、場外に追い出すと客席に叩きつけていく。花月はイスを重ねてエプロンからフットスタンプ。上谷をリングに戻すと大江戸隊がストンピングの連打を交互に浴びせる。花月とアンドラスがロープに振ろうとすると上谷が抵抗し、飯田とドロップキックの競演。花月をコーナーに追い込むが上谷がカットされる。しかし飯田が直後にドロップキック。サヤサヤがドロップキックを串刺しで連打し、ミサイルキックも連続。上谷が花月へ鎌固め、逆エビ固めに移行する。花月がエスケープすると上谷はエルボー連打。花月が受けて立ち控えの飯田にぶつけてみせる。アンドラスがドロップキックでアシストし花月もドロップキック。上谷を起こすとダブルのバックドロップ。上谷は飯田と同士討ちになるもアンドラスに丸め込みの連続。上谷が逆さ押さえ込みの構えアンドラスがこらえ凶器で殴打も誤爆。上谷がその場飛びシューティングスタープレス。 アンドラスをフォールし大金星をゲットしてみせた。

上谷「初勝利することができましたー! これからも技を磨いてたくさん勝っていけるように頑張ります(号泣)。ありがとうございました!」

飯田&上谷のコメント

――大江戸隊からまさかの勝利。

上谷「最初、メチャクチャ差があるって正直、心が折れそうになったんですけど、自分はこの日のために用意してきたその場飛びのシューティングスタープレスがあったので、最後、誤爆したときチャンスだなと思って」

――その場飛びのシューティングスタープレスが会見で予告していた新技だった?

上谷「そうです」

――そこで話していた理想とするレスラー像とは?

上谷「男子の選手なんですけど飯伏選手みたいな空中殺法の選手に」

――女子選手だと思っていたので意外なところをついてきた。

上谷「(笑)。自分、体操をやっていたので。(紫雷)イオさんの動画もよく見ますし、マネしたいと思う技もあります、アタマのなかで。いろんな自分のあこがれる選手のいいところをどんどん取り入れて、自分にしかできないプロレスをしていきたいと思います」

――チームとしてリーグ戦の初勝利。まだリーグ戦の公式戦もあるが。

飯田「そうですね。上谷がその場跳びのシューティングスタープレスで今日、メチャクチャ強い敵である花月選手、アンドラス宮城選手に、あっちが誤爆したからというのもあるんですけど、取ってくれたので、これからの試合も上谷の一発で決めてもらえればなと思ってます」

――上谷自身も自力初勝利。

「そうです、初勝利です。自分は初めてでした。ゴングが3回鳴る、あの感触を自分で実感して、なんだろう? 一生忘れない初勝利になると思いました」

◆レッドゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

葉月

9分28秒
ダイビング・ギロチンドロップ→片エビ固め

ジャングル叫女●

○刀羅ナツコ<2点>

小波<3点>

ゴッデス・オブ・スターダム王者のジャングル叫女&小波組はリーグ戦で波に乗れず、すでに3失点、優勝争いから脱落した。また、この日の対戦相手である大江戸隊の葉月&刀羅ナツコ組も白星なしの2敗で脱落。この試合じたいは優勝争いに関係のない消化試合となってしまった。それでもタッグ王者のプライドにかけて叫女組は残り試合を全勝する必要があるだろう。遅かれ早かれタッグベルトをかけての防衛戦は必須。優勝チームか、あるいはほかのチームが名乗り、または王者組から指名するのか。その日に向けて叫女組は調子を上げていかなければならない。また、このカードは叫女とナツコにとってもある意味“再会”的闘い。会見でナツコがかつての関係を話し、叫女がそれを思い出して複雑な心境になったようだ。そんな両者の思いもぶつかるタッグマッチである。

 場外戦で大江戸隊が先制。リングに戻っても葉月が叫女を圧倒。ナツコが叫女をボディースラム、ランニングボディープレス。叫女とナツコはエルボーを打ち合う。叫女がカウンターのショルダータックル。小波が入るが葉月がコードブレーカー。葉月とナツコは叫女と小波に顔面ウォッシュを浴びせていく。小波がナツコをぶら下がり腕十字。叫女がラリアットで葉月を場外に転落させる。小波がスライディングキックでつづき、叫女も場外へ。小波がタッチを求めるが叫女は応じずナツコに向かっていく。叫女はかうナーのエルボーからラリアット。ナツコが返すと叫女は首4の字固めから腕を取り三角絞めへ。ナツコがエスケープすると叫女は串刺しで突進。ナツコがかわして葉月がコードブレーカー、ナツコがカミカゼ、フロッグスプラッシュ。しかし小波のカットが成功。ナツコと小波を叫女がまとめてブレーンバスター。叫女がナツコにラリアットから担ぎ上げる。小波がミサイルキックを放ち叫女がパワーボム。返したナツコに叫女がラリアット。決まったと思われたがナツコの肩が上がる。叫女はハンマースローの構えも葉月がスワンダイブでカット。小波が葉月に延髄斬り。叫女と小波がナツコをロープに振るがスピアを食らう。ナツコが叫女を背負い葉月がコードブレーカー、ナツコが昇天。叫女がギリギリで返すとナツコはボディースラムからダイビングギロチン。3カウントが入り、ナツコが叫女をピンフォールしてみせた。

◆レッドゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

渡辺桃

10分6秒
ミスティカ式腕固め

里歩

○AZM<2点>

スターライト・キッド●<5点>

決勝進出こそビー・プレストリー&ジェイミー・ヘイター組に譲ったものの、今シリーズをかき回しているのは里歩&スターライト・キッドのアイドルチームである。今回は連敗中の渡辺桃&AZMとの公式戦。ハイスピード王者の里歩を中心にキッド、AZMもスピードを信条とする選手。きたるべきタイトル戦に向けてパートナーのキッド、またはAZMが試合内容でアピールすることも可能だろう。また、このなかで桃がいかにして存在感を見せつけるのかも注目。桃組としては、3連敗だけはなんとしても阻止しなければならない。

 里歩組から握手を求めるがQQは応じず。里歩とAZMの先発でゴング。AZMがしかけてクロスボディー。里歩もやり返してから至近距離でのドロップキック。里歩とキッドが合体しAZMに突進。と思いきや桃が割って入る。それでも里歩とキッドは桃も捕獲しロープ際で攻撃。キッドがAZMにネックブリーカー。AZMがドロップキックからキッドにボディースラム、キャメルクラッチ。そこへ桃がロープを往復しミドルキックを叩き込む。キッドが返すがQQが自軍コーナーで捕獲。桃がエルボーとストンピングの連打。キッドが飛びついてDDT、替わった里歩がジャンピングニーアタックから顔面へドロップキック。ロープに固定された桃は619をかわしてブレーンバスター。ニーアタックは里歩がかわす。里歩は後方からニーアタック、正面からドロップキック。桃がBドライバーを決めるがキッドがカットに成功。桃はコーナーに上がるもキッドがカットし里歩とデッドリードライブ。里歩がダイビングフットスタンプもかわされる。桃はハイキックも里歩がカサドーラで飛びつきフットスタンプ。キッドが桃に串刺しドロップキック、不知火狙いは桃がこらえて裏投げへ。AZMがキッドにミサイルキック、串刺しドロップキック。AZMとキッドがエルボーの応酬。里歩が割って入るが桃がカット。桃とAZMがエルボーもかわされキッドと里歩がコルバタと619で競演。さらにダイビングボディーアタックを2方向で決める。キッドがノーザンライトもAZMが返す。キッドは旋回式ダイビングボディープレス。AZMとキッドが丸め込み合戦。里歩がドロップキック、キッドが押さえ込むもギリギリ返される。AZMがミスティカを狙うがキッドがかわす。キッドはAZMにネックスクリューからムーンサルトプレス。かわしたAZMがあずみ寿司。里歩がカットするが桃とAZMでキッドの頭部をキックの挟み撃ち。AZMがダイビングフットスタンプを投下するがキッドがなんとか肩を上げる。桃がコーナーから蒼魔刀、AZMがミスティカ式ワキ固め。腕固めで絞り上げるとキッドがタップ。桃&AZM組がリーグ戦初勝利を挙げた。

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

11分34秒
シャイニング・インパクト→片エビ固め

<挑戦者>

星輝ありさ

ジェイミー・ヘイター

※第13代王者の星輝ありさが7度目の防衛に成功

5☆STAR GP開幕戦で星輝ありさはジェイミー・ヘイターに敗れ、リーグ戦を黒星発進。出鼻をくじかれた以上に、復帰以来シングル初黒星という屈辱も味わわされた。そして今回、白いベルトを懸けてのリベンジマッチが決定。星輝としてはなんとしてもワンダー・オブ・スターダム王座を守り抜き、自身の目標とする最多防衛記録への足がかりをつかまなければならない。挑戦者のヘイターはビー・プレストリーとのタッグでいち早く決勝進出を確定させており、乗りに乗っている状態だ。現在のヘイターを倒すのはかなりの難題。果たして星輝はヘイターの壁を乗り越えることができるのか。王者には厳しい闘いになりそうだ。

 星輝の入場時、鹿島が嫌がる中野を無理矢理エプロンに上げてタッグパートナーを迎えさせる。星輝がコールされるとヘイターが奇襲攻撃。ブレーンバスターの構えを星輝がこらえるがヘイターはロープに投げつける。ヘイターは場外に星輝を送り出しトペ・スイシーダを敢行。リングに戻すとヘイターはブレーンバスターを連発、片足で顔面を踏みつける。ヘイターの突進に星輝はミドルキック。ヘイターは肩口へのストンピングからエルボーも連打しドラゴンスリーパー。星輝のキックをかわすヘイターだが3発目で食らう。星輝は串刺しダブルニーアタック。セカンドから飛んでのキックからダブルニーも投下。ヘイターが返すと、顔面クロー。星輝が左右の打撃から突進。ヘイターが脚をキャッチし逆エビ固め。星輝がエスケープし5分経過。ヘイターがエルボー乱打、ラリアットをかわした星輝がハイキック。突進するとヘイターがキャッチしマットに叩きつける。ヘイターと星輝のハイキックが交錯し両者ダウン。髪をつかみ合い、チョップの打ち合い。そのまま立ち上がり星輝がハイキック。星輝はコーナーに上がるがヘイターが雪崩式ブレーンバスターから高速でみちのくドライバー。ヘイターが突進すると星輝は頭部にキック。コーナーに上がるが再びヘイターも上がる。星輝はヘッドバットで落として1399をヒットさせる。ヘイターが返すと、星輝は絶叫。ブラジリアンキックを打ち込むがヘイターが返す。星輝はヘイターにもう一度ブラジリアンキック。ヘイターがかわしてラリアットを連発。ヘイターは両腕を取り顔面を叩きつけてカバー。10分経過。ヘイターがもう一度カバーも2カウント。ヘイターがニーパットをずらし星輝を立ち上げる。星輝がハイキックを連打しSSCへ。シャイニングインパクトの連打から押さえ込むと3カウント。星輝がヘイターを破り白いベルトを防衛した。

星輝「ジェイミーに勝ったぞー!クソ強かった。なんだあの人、剛腕すぎて、本当に本当に、何回も私無理かもしれないって正直試合してて思った場面もありました。だけど、そういうときにセコンドのSTARSのみんなが、お客さんが応援してくれたから頑張れました。ありがとうございます。みんなとの勝利です。V7になりましたね。よっしゃー!私、前回の後楽園のときにやらなければいけないことがあると言ったじゃないですか。そのやらなければいけないなかの一つがきょうの試合だったわけですけど、次、後楽園かな。私ね、この人、絶対に倒さなきゃいけないんですよ。シンデレラでは決勝で戦って私が勝ちました。だけど5★STARでは私が負けました。負けたままにはできないんですよ。ということで、小波さんはどこにいますか」

小波が登場。

小波「星輝ありさ、私は忘れもしない。2019年春シンデレラトーナメント決勝で私がいままで築き上げてきたものを、あなたは一瞬で壊した。いまあなたが一番大切にしているその白いベルト、この最高の舞台であなたの大切なものを私が奪います」

小波が退場。

星輝「…返事はOKのようなので、次の後楽園ね、小川さん、OKだね。次の後楽園あの小波さんと闘ってV8、するぞー!このあとは麻優ちゃんが赤いベルトなんで、いいですかみなさん、めちゃくちゃ応援してくださいね。ありがとうございました!」

星輝のコメント

――防衛に成功して。

「やっと7回目ですね、あと半分くらいあるので」

――目標としている渡辺桃の記録まで。

「そうですね。絶対に達成しないといけないので私は。私の生きている証がこの白いベルトにあるので。最近すごくすごくすごく感じるので。だからこのベルトを懸けて試合をするというのは、いつも以上に命を懸けて試合をするということなので、次の小波戦も絶対に勝って、このベルトに自分の命の結晶をどんどん染みこませて刻んでいきたいと思います」

――次は小波を指名。今回ジェイミーで前回が花月だった。リベンジロードを順調に歩んでいるようだが。

「そうですね。それはもう花月さんと闘ったら私の中の景色がメチャクチャ変わるんじゃないかと思った。だけどそうじゃなかった、それはやり残したことがあったから。そのやり残したことを、次は小波さんですけど、やって、自分の決めたことを達成していきたいと思います」

――それを達成すれば本当に見たかった新しい景色が見える?

「見えるのかなあ? わかんない。でもホントにそれは自分次第なので。一戦一戦を大切にしてやっていきたいと思います」

――命を懸けて白いベルトを守っていくとのことだが、このあと岩谷が赤いベルトに挑戦。赤への意識はある?

「なんか一瞬、芽生えたときがあったんですけど、やっぱりやり残してることがいまはアタマが(いっぱい)。それをまずは、という感じなので。ちょっとまだそこまでないですけど」

――ジェイミーがニバンガイジンと言い、赤いベルトの王者ビーがイチバンガイジンと言っている。白いベルトは二番のベルト?

「人によってとらえ方は違うと思いますけど。私は自分のことを二番だと思ったこともないし、ジェイミーが自分で自分を二番だと肩書きをつけているだけでしかないから、肩書きをつけるのは自分なので、そこは私には関係ないですね、ある意味」

――星輝の中では白いベルトが一番?

「一番です」

――もしこのあと岩谷が赤いベルトを取ったら?

「それは麻優ちゃんには麻優ちゃんの価値観が合って、それで大切と思ってるわけですから、一番とか二番とかは私はつけないですね」

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<挑戦者>

20分23秒
二段式ドラゴン・スープレックスホールド→片エビ固め

<王者>

岩谷麻優

ビー・プレストリー

※第11代王者のビー・プレストリーが6度目の防衛に失敗。岩谷麻優が第12代王者となる

メインは赤いベルトのタイトルマッチ。岩谷麻優が久しぶりにワールド王座戦線に帰ってきた。2年前、岩谷は史上初の赤白2冠王者として頂点に立った。が、白いベルトを失った翌日、試合中に負傷し赤いベルトまで落としてしまう。復帰戦ではトニー・ストームへのリベンジを狙ったものの返り討ち。1年前には花月に挑戦したが、このときも返り咲きはならなかった。が、ここへ来て3度目の正直を叶えられるチャンスが到来。12月1日より新体制となるスターダムを“スターダムのアイコン”が引っ張っていけるのか、この試合が試金石になりそうだ。しかしながら、王者のプレストリーは盤石の体勢。ここまで5度の防衛に成功し、イチバンガイジンを証明しつづけている。ここでスターダムのアイコンを破れば、イチバンガイジンはもちろん絶対王者の称号もついてくるかもしれない。どちらも譲れない渾身のタイトルマッチ。ベルトを手にするのは、どっちだ?

 プレストリーが握手を求めると岩谷も慎重に応じる。探り合いからこちらも慎重に手四つの構え。力比べからブレイクし、距離を取っての睨み合い。ロックアップで組み合いプレストリーがロープに押し込むも岩谷が反転してブレイク。プレストリーが押し込みブレイクと見せかけエルボー。ロープワークが展開されるが岩谷がコーナーで転落。岩谷は場外に下りて間合いを取る。岩谷がコーナーに飛び乗るとプレストリーがニーを当てて転落させる。リングに戻したプレストリーはヒザへのストンピングで古傷を攻撃。コーナーに

追い込みヒザを締め上げる。岩谷がコーナーに振って突進もプレストリーが余裕でかわす。こんどは岩谷がかわすがプレストリーがヒザをサードロープにかけて攻撃、場内はブーイングに。コーナーに振られた岩谷だが反転してミサイルキック。ロープに追い込むが突進をかわされる。プレストリーは場外に出て「イチバンファッキンガイジン」をアピール。鉄柱に岩谷のヒザを括り付けて締め上げる。5分経過。プレストリーは余裕で岩谷の生還を待つ。蹴りにいったプレストリーの脚をエプロン下で岩谷がキャッチしドラゴンスクリュー。リングに戻るとプレストリーがエルボー、岩谷も打ち返す。エルボーの打ち合いから岩谷がバックキック、片足でドロップキック。プレストリーが返すと、岩谷は低空ドロップキック。場外に出たプレストリーへプランチャを見舞う。岩谷はコーナーに上がりダイビングフットスタンプ。フィニッシュを宣言するとフロッグスプラッシュもプレストリーが反転してカバー。返した岩谷が頭部へのキック。10分経過。岩谷は仕草で予告しムーンサルトプレスもかわされてしまう。両者ダウン状態から立ち上がりプレストリーがニーアタックの連打。肩車された岩谷が切り返してドドンパ。岩谷は「終わり!」と叫んでコーナーへ。プレストリーが追いつき張り手の連打、岩谷もやり返し雪崩式フランケンへ。しかし形が崩れて両者落下。なんとか立ち上がった岩谷は絶叫しバックを取ると投げっぱなしジャーマン。プレストリーはジャーマンから変型バックドロップホールド、脚をロックしギブアップを迫る。エスケープしようとする岩谷を中央に引き戻す。それでも岩谷はなんとかロープに到達。15分経過。プレストリーがニーアタックからカミゴェ。岩谷が返すとプレストリーは後頭部にニーアタック、肩車するが岩谷が脱出をもくろむ。こらえる岩谷の腹部にニーをぶち込むと再び肩車の体勢。岩谷が反転して丸め込むが2カウント。岩谷はエルボー、プレストリーも応戦。打ち合いで岩谷が崩れ落ちるとプレストリーが背中を蹴っていく。顔面も蹴り上げるが岩谷が猛然とエルボー乱打。プレストリーがハイキック連打、岩谷がカウンターでウラカンラナ、トラースキック、ドラゴンスープレックス。岩谷はコーナーに上がりムーンサルトプレスを投下もギリギリでプレストリーの肩が上がる。岩谷はフィニッシュを宣言し二段式ドラゴン。これで3カウントが入り、岩谷が赤いベルトを奪還した。

岩谷「後楽園のみなさーん、“こんばんはー”!!やっと勝ったぞー! 途中、途中、またケガしちゃったかと思った。前回、赤いベルトは1分30秒でケガして、あれ、2分30秒だっけ? 1分半でケガして失ったベルト、こうやって自分のもとに返ってきました! これからスターダムのアイコンとして、胸張ってこの赤いベルト守り続けていくんで、岩谷、岩谷、岩谷麻優のドラマの続編をこれから目を離さないようにしてね! 勝ったら一番最初にやる相手、たぶん予想つきますよね。つかないのかな?岩谷麻優の最大のライバル、花月」

花月が南側客席から登場。

岩谷「やっぱり自分は一番にあなたを倒したい。あんたに勝って正真正銘のチャンピオンになるんだ。なるんだ」

花月「後楽園のオマエら元気か!もういっちょ元気か。いいか、オマエらも岩谷も花月さまからの質問にイエスかハイしかねえんだよ。岩谷麻優、お前の問いかけに花月さまはイエスかハイしかないんだよ。岩谷麻優、オマエの持つその赤いベルトに挑戦させてください」

岩谷「もちろん答えは、イエス」

花月「で、いつやるの?」

岩谷「(観客に)いつがいいですか?」

花月「お客さんに決めてもらおうよ」

後楽園という声が多数。

岩谷「これだけ答えがあったら後楽園でやるしかないでしょ」

花月「じゃあ、次の後楽園、12月24日年内最終戦、お前泣かないようにしろよ。花月さまがその赤いベルトに返り咲いた暁には、私が本当にやりたかった相手を呼ぶ。以上」

岩谷「というわけで来月の後楽園、赤いベルトの防衛戦、VS花月。絶っ対に見に来てください。答えは?(イエス!)というわけでSTARS、久しぶりにメインで自分が勝ったんで、STAR上がってください。締めをちゃんと。麻優がしゃべるとぐだぐだになってしまうから」

リングに上がった中野と星輝が小競り合いを始める。

岩谷「はい、ケンカしない。上がって。ありさちゃん、白いベルト防衛おめでとう。これでAMAが赤いベルト、白いベルトのチャンピオンになりました。すごい。でも、ありさちゃん、自分もありさちゃんを倒してこの真の赤いベルトのチャンピオンになるから。いつかそのベルト奪いにいくから。だからありさちゃんもこの赤いベルト奪いにきてください」

岩谷と星輝が握手。中野が真ん中で手を合わせる。

岩谷「というわけで、間をとって中野たむが締めてください」

中野「いまを信じて、明日に輝け、We are STARDOM!」

岩谷のコメント

岩谷「ああ…。赤いベルト、赤いベルト取りました! やばい。なんか、試合前はすごい今年一番ナーバスになってて、本当にめちゃくちゃ緊張したし、ここで負けたらっていうのをビーが強すぎて、自分が勝つ姿っていうのがちょっとあんまり100%勝てる自信がなくて、本当に怖かったし、めちゃくちゃ強くて、何回も記憶飛びそうになったし。途中、これまたケガしちゃったかなという部分もあったんですけど、本当にこのベルト最終的には自分が取れて、本当に本当に感動しました。ちょっと頭が働かないんですけど、久しぶりに感動して泣いちゃいました。本当にそれぐらいこの赤いベルトには思いがあって。このベルトを失ったのもケガが原因でそこからシングルのベルトに挑戦して、これから自分がシングルの王者になってっていうときに、またケガをしてしまうんじゃないかなっていう不安とかトラウマがあって、なかなか気持ちが、まあなんて言ったらいいのかわからないですけど。なんか、いまは感極まり過ぎて、ちょっと言葉が…。こういうときにちゃんと発言できる人が立派な王者だと思うんですけど、自分はまだまだ自分の気持ちを言葉にすることがあまりうまくないので、これからまたこの赤いベルトとともにちゃんと王者らしく心もプロレスも成長してきたいなと思います。でも、この赤いベルト取ったことで自分はスターダムのアイコンではなく世界の女子プロレス界の世界のアイコンになります。必ずこのベルトに恥じないぐらいスターになって、女子プロレス界ナンバーワンの団体ですけど、いまも。それ以上の世界一の団体になりたいと思います。それを引っ張っていくのは自分の役目だと思うので、これからの岩谷麻優を一緒に見届けてください」

――花月を挑戦者に指名したが?

「自分の最大のライバル、それは花月です。やっぱり紫雷イオとかは尊敬してましたし、こうなりたいな、この人を超えたいなという気持ちはもちろんあったし。でもいまはここ何年か花月が入ってきてから、スターダムにフリーとして入ってきたときからお互いがお互いのことを思って、お互いがライバルと思って闘ってきているので。まずは花月を倒したい。いままで何回か闘ってきてるんですけど、本当にどっちが勝つかわからないぐらい身を削る闘いをしていて。勝率的にイーブンか自分がちょっと負け越しているかなと思うので、花月を倒したい。単純にライバルだし、大好きだし。まあ、闘いたい人はいっぱいいます。超えなきゃいけない存在は山ほどいるし、ホントに自分より強い人はたくさんいる。でも、そこを乗り越えてから真のチャンピオンだと思うので、まずは一人ひとり倒していきたい。その第一歩が花月」

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