2019/08/18 試合結果

2019年8月18日 5★STAR GP 2019

5★STAR GP 2019
8月18日(日)新木場1stRING (観衆345人=札止め)

試合結果

◆タッグマッチマッチ 20分1本勝負

○吏南

5分14秒
エビ固め

小野崎玲皇

上谷沙弥

妃南

6人タッグマッチ 20分1本勝負

○ジャングル叫女

4分43秒
ダイビングボディ・プレス→片エビ固め

鹿島沙希

里歩

スターライト・キッド

ルアカ

飯田沙耶●

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

渡辺桃<2点>

4分22秒
ピーチサンライズ→片エビ固め

エバリー<0点>

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

木村花<4点>

7分31秒
グランド卍固め

夏すみれ<0点>

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

ジェイミー・ヘイター<4点>

5分45秒
ブレんバスターニー→片エビ固め

アンドラス宮城<0点>

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

花月<2点>

8分48秒
デスバレー・ボム→片エビ固め

刀羅ナツコ<0点>

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

岩谷麻優<2点>

5分4秒
エビ固め

AZM<0点>

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

中野たむ<2点>

5分48秒
タイガースープレックス・ホールド

葉月<2点>

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

ビー・プレストリー<4点>

7分29秒
クイーンズ・ランディング

小波<2点>

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

林下詩美<4点>

11分52秒
トーチャーラックボム→エビ固め

星輝ありさ<0点>


試合詳細リポート

◆タッグマッチマッチ 20分1本勝負

○吏南

5分14秒
エビ固め

小野崎玲皇

上谷沙弥

妃南

8・10後楽園でデビューした注目のルーキー上谷沙弥の第3戦。TCS吏南とのタッグでクイーンズクエストの小野崎玲皇&妃南組と対戦する。前日は6人タッグマッチに登場したが今回は初めてのタッグマッチ。若手同士の闘いでなにを見せられるか?

 上谷ひとりが握手を求めるがQQは2人とも応じない。上谷と妃南の先発で試合がスタート。首の取り合いから妃南がグラウンドへ。妃南は小野崎を呼び込み次々と串刺し攻撃を見舞う。小野崎が上谷にエルボー連打。上谷もやり返すとエルボーの打ち合いになる。上谷は小野崎をかいくぐりドロップキックから鎌固め。妃南がカットすると吏南が場外に落とす。上谷は逆エビ固めに小野崎を捕らえる。小野崎がエスケープすると吏南が入りヘアーホイップから卍固め。妃南がカットし小野崎と合体。吏南がかいくぐり上谷とドロップキックの競演。小野崎がネックブリーカーを吏南に決め妃南に託す。妃南は吏南をマットに叩きつけ小野崎と合体攻撃。吏南が押さえ込むがカットされる。妃南が巴投げから腕十字。妃南と吏南が逆さ押さえ込みを狙い合う。そこへ上谷がドロップキックで援護。吏南がその勢いで妃南をブリッジで押さえ込み、3カウントをゲットした。上谷にはデビュー3戦目での初勝利となった。

6人タッグマッチ 20分1本勝負

○ジャングル叫女

4分43秒
ダイビングボディ・プレス→片エビ固め

鹿島沙希

里歩

スターライト・キッド

ルアカ

飯田沙耶●

第2試合は鹿島沙希&スターライト・キッド&飯田沙耶組vsジャングル叫女&里歩&ルアカ組の混合6人タッグマッチ。5★STAR GPにエントリーしている鹿島と叫女もこの中に入る。ハイスピード王者の里歩も前日につづき参戦だ。

 STARSが握手を求めると里歩だけが応じる。先発はキッドと里歩でハイスピードな丸め込み合戦を展開。飯田とルアカが入りロックアップで力比べ。飯田がエルボー連打から突進しドロップキック。ルアカがカウンターのショルダータックル。叫女とルアカがショルダータックル、里歩がフットスタンプ、叫女がボディープレス、ルアカがショルダータックルでつづく。鹿島がルアカにドロップキック。叫女と里歩にフェースクラッシャー。キッドがその場跳びムーンサルトでつづく。鹿島とキッドがルアカを振るがクロスボディーを食らう。鹿島はカウンターのビッグブーツをルアカにぶち込む。飯田が叫女にドロップキックの5連打。叫女が返すと飯田がボディースラムの構え。鹿島とキッドがアシストし、飯田がミサイルキックを叫女にぶち込む。飯田は逆さ押さえ込み狙い。こらえる叫女に鹿島がビッグブーツ。飯田が押さえ込むが2カウント。飯田が飯田橋にいくと里歩がフットスタンプで叫女を救う。叫女は飯田にダイビングボディープレス。飯田が返せず叫女が勝利した。

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

渡辺桃<2点>

4分22秒
ピーチサンライズ→片エビ固め

エバリー<0点>

開幕戦で葉月に敗れた渡辺桃が初来日のエバリーと公式戦で激突。初優勝のためにも桃には絶対に負けられない闘いだが、相手の情報がないためどんな試合になるのか予測不可能。前ワンダー・オブ・スターダム王者の桃を通じてエバリーの力量が見えてきそうだ。

 手四つの構えから桃がローキック。腕を取るとエバリーが取り返す。腕の取り合いから桃がヘッドロックでグラウンドへ。エバリーが抜け出すと桃がドロップキック。エバリーがエルボー連打からニーを顔面へ。エバリーがエルボー連打でコーナーに追い込む。反転した桃はミサイルキックから串刺しドロップキックを連発。エバリーが返すとノーザンライト。返した桃に至近距離からラリアット。フライングラリアットは桃がクリアー。桃がカウンターのミドルキック。エバリーがキックをキャッチしネルソンからブリッジ。エバリーはコーナーに上がるが桃がハイキック、デッドリードライブ、PKでたたみかける。返された桃はブレーンバスター狙い。エバリーが反対にロープに乗せるとコーナーからフットスタンプ。エバリーが担ぎ上げるが桃がかわしてスリーパー。ピーチサンライズで叩きつけると3カウント。桃が2戦目でリーグ戦初勝利を勝ち取った。

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

木村花<4点>

7分31秒
グランド卍固め

夏すみれ<0点>

前日の開幕戦で明暗を分けた木村花と夏すみれによる公式戦。花は中野たむから手堅く2点をゲットし、夏は初出場のAZMに3カウントを奪われ無得点発進となった。この試合で花が勝てば連勝で開幕ダッシュ、反対に夏は連敗で苦しくなる。どちらもユニット闘争とは別にシングルでの勝負を公言しているだけに、シングルプレーヤーとしての真価が問われる一戦だ。

リングインした夏がコーナー上で陣取る花に襲いかかり場外に落とす。そのままゴングが打ち鳴らされ試合開始。夏はリング上から花の帰還を待つ。花が入ると夏は腹部にニーの連打。夏はエルボーで花を倒しネックブリーカードロップ。夏の突進に花がドロップキック。花は夏の顔面を踏みつけてロープ際で攻撃。夏の動きを止めると踏みつけながら髪を引く。ボディースラムで叩きつけると花はカンパーナの体勢。「写真撮れ」と叫びながら夏を揺さぶる。花は夏の前に仁王立ち。「こみかる! やってみろ!」と挑発された夏がエルボー。花もやり返しビッグブーツ。花は片足でカバーするが夏が返す。夏は「なめんな!」とエルボー。花がツバをはくと場内からはブーイングも。夏が「ふざけんじゃねえぞ」とビッグブーツ。ロープに固定すると背後からビッグブーツ。夏はスープレックスで叩きつけるが2カウント。夏が「なめんのもいいかげんにしろ!」とマウントパンチ連打。花が切り返しエルボー連打。5分経過。夏が髪を引いてドラゴンスリーパー。引き起こすとそのままマットに叩きつける。返した花を引き起こし夏がブレーンバスター狙い。花が切り返すが夏が妖乱狙い。花が切り返し卍固め。グラウンドにもっていくと腕固めへ。夏がギブアップし花が2連勝となった。

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

ジェイミー・ヘイター<4点>

5分45秒
ブレーンバスターニー→片エビ固め

アンドラス宮城<0点>

アンドラス宮城とジェイミー・ヘイターが大江戸隊同門対決。開幕戦ではアンドラスが赤いベルトの王者ビー・プレストリーに黒星、ヘイターはシングル負けなしの白いベルトの王者・星輝ありさに初めて土をつける殊勲の星を挙げた。対照的なスタートとなった両者だがまだ2戦目。同門対決の結末はいかに?

 まずは握手と見せかけアンドラスが手を引く。探り合いからアンドラスが組み付くがヘイターがグラウンドにもっていく。アンドラスがボディシザーズ。ヘイターがそのまま持ち上げロープ際に運ぶ。ブレイクしてヘイターが余裕の表情。ロックアップからアンドラスがバックを取るとヘイターがネックロックに切り返す。アンドラスが切り返してフロントネックロック。スタンディングからグラウンドにもっていくとアンドラスが足を取る。アンドラスが蹴りかかりスリーパーへ。ヘイターが上になり引き起こす。ヘイターが誘いエルボーの打ち合い。アンドラスが連打し串刺しアタック。かわしたヘイターがブレーンバスターでコーナーに叩きつける。ヘイターはブレーンバスター狙いもアンドラスが切り返してスリーパー。ヘイターがエスケープするとアンドラスはトップロープに乗せてスイングネックブリーカー。アンドラスは返したヘイターにスリーパー。5分経過。ヘイターがエスケープするとアンドラスはツームストーンパイル狙い。反転したヘイターがピルドライバーを決めてブレーンバスター式バックブリーカー。アンドラスが返せずヘイターが開幕2連勝となった。

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

花月<2点>

8分48秒
デスバレー・ボム→片エビ固め

刀羅ナツコ<0点>

2年連続で小波相手に開幕戦を落とした花月。仕切り直しの第2戦は公式戦初戦の刀羅ナツコだ。大江戸隊同門対決でもあるこのカードだが、8・10後楽園でのアーティスト・オブ・スターダム王座戦ではナツコが花月に牙をむいた。仲間割れではないものの、会見ではリーグ戦での狙いが花月にあるとナツコが断言。それだけに激しい闘いが予想される。前日の花月は大江戸コースターを決めながらも2カウントで小波を引き起こす余裕から墓穴を掘った。優勝のためにはもう同じ轍は踏めない。リーグ戦はまだ始まったばかりだが過去にはユニット同門対決で足を引っ張った実績のあるナツコだけに、花月にはこれまで以上の注意が求められてくるだろう。

 花月が手を差し出すが握手はなし。ナツコが突進し場外にもっていく。場外戦でナツコが花月を圧倒。リングに戻すと髪をつかんで再びリング下に落とす。花月が反撃に転じナツコをステージに連行。花月が戻そうとするとナツコが反転し拒否。ナツコが戻すとすぐにリング外へ連れ出す。花道に花月を叩きつけるとナツコは傘とバケツを持ち出して攻撃。ナツコはたすきを持ち出し花月にかける。リングに戻すとまたもやリング外へ。村山レフェリーを蹴飛ばしナツコも場外に出る。ナツコは花月の額を壁に叩きつける。さらにたすきをつかって宙づりにしてみせる。リングに戻された花月はダウン。ナツコはそのままカバーするが2カウント。ナツコはボディースラムからフロッグスプラッシュを3連発。花月が返すとナツコは昇天。花月がなんとか返すとナツコはレフェリーにクレーム。ナツコは腹部を蹴り上げフィニッシュを予告。ダイビングギロチンを投下するが花月が下からミスト噴射からデスバレーボム。3カウントが入り花月が逆転勝ちとなった。

花月「おいナツコ、待てよ。ナツコ、オマエ、変わったなぁ。今日、リング上でナツコに2つだけ言いたいことがある。今年のドラフトでナツコを大江戸隊のメンバーとして選んで本当によかったと思った、いま。あと、もう1つ。よく聞いとけ。勝つことだけがすべてじゃない。でも、この言葉は勝ち続けた人間にしか言えない。ナツコはまだ勝ち続けるという、思いをまだしてない。だから勝ちにこだわれ。だけど、その勝ち続けたおいしい思いをしたあとに、勝ちだけがすべてじゃないという意味をわかっほしいと思う。だから、悔しいと思う。先週に続いて今日も負けて、悔しいと思うけど、大江戸隊でこれからも切磋琢磨、一緒にしていきたいなと思ってる。ありがとうナツコ」
花月が握手を求めるとナツコも応じて一礼、2人は抱擁をかわした。

 

ナツコのコメント

――会見で標的は花月だけだと言っていたが。

「くしくも自分が負けたあと最後、マイクで言われた言葉。ホントは私が勝って言いたかったんですよ、花月さんに。大江戸隊に選んでくれてありがとうって。やっと、やっと我慢しないでいろんなことができるようになった、ホントの自分を出せるようになった。それを誰よりも先に見つけてここまで自分を持ってきてくれたのは花月さんだから。きょうはホントは勝ってその言葉をぶつけたかった。先週のアーティスト・オブ・スターダム、私が負けました。だからこの5★STARこそはと思って、挑んだんですけど、結果はこうですよね」

――花月を狙う気持ちはアーティスト・オブ・スターダムのタイトルマッチをやる前からあったのか? いつ芽生えたもの?

「正直、自分でも大江戸隊に選ばれて入った後って忘れてたことがあったんですよ。5★STARが近づいてくるたびに思い出したんですよね、去年の5★STARのこととか。私は去年の5★STARも花月さんとの試合で、アイツは言いました。カップラーメン一個分でオマエを倒すのは十分だと。3分で十分だと。その言葉がずっと心にあるんですよね。すごい屈辱的だったというか。キャリアはすごく違うかもしれないけどアイツは私のこの3年間すべてを見てきたわけじゃない。私だって、泥のなかを這うような思いでここまで来て、そんなこと言われたらね、根に持ちますよね。いろんなことがあるからスターダムは。JANのこともあったしいつの間にか忘れてたんですけど、こないだのアーティスト・オブ・スターダムのときに思い出しましたね、試合が終わったあとに。また今年も悔しい思いをしてるなって」

――同門だが、あえてぶつけようと。

「まあ、そうですね。どのユニットに入ってたってどの時代だって、同期だとか同門だとか、自分に関わる人はやっぱ特別ですよね、いろんな意味で」

――会見では花月戦がすべてだと。リーグ戦はまだ始まったばかり。これからどうする? ナツコの5★STAR GPは終わった?

「ああ、ああ・・・ぶっちゃけクライマックスだけど放棄できないし、う~ん、私のこれから先、たとえばこれから先ぶつかっていくヤツ、全員に勝てたとしても2019年の5★STAR、うれしいとは思えない。花月に負けたから、もうそれだけ・・・」

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

岩谷麻優<2点>

5分4秒
エビ固め

AZM<0点>

開幕戦で鹿島沙希を相手にまさかの黒星を喫した岩谷麻優と、夏すみれをフォールし白星スタートを切ったAZMが激突。昨年、岩谷は開幕連敗ながらも最終的には初優勝を成し遂げた。とはいえ、やはり連敗スタートは厳しい。史上初の2連覇を達成するためにも取りこぼしは許されない。一方のAZMは勢いに乗ってこの試合に臨む。岩谷もかつては5★STAR GPには縁遠かった選手である。AZMは欠場者の代打ながら6年目にして初エントリー。岩谷と似た境遇でのリーグ戦だけに、岩谷のフォロワーとして夏の大躍進を狙いたい。

 場内はAZMコール。腕の取り合いから岩谷がサッカーボールキック、逆エビ固めでそり上げる。岩谷はフットスタンプからその場飛びボディープレス、ボディースラム。AZMが返すと岩谷がコーナーへ振る。AZMはミサイルキックから抱え上げようとするが岩谷がこらえる。AZMはミスティカ式腕固めで勝負をかける。岩谷の足がロープにかかる、AZMはフィニッシュを予告し腕への痔ビングフットスタンプからブレーンバスター。AZMがエビ固めで押さえ込むと切り返しの応酬からジャックナイフ。ここからも押さえ込みの応酬になるがAZMがギリギリで返し背後から飛びつく。これも切り返した岩谷が押さえ込むと3カウント。岩谷が初勝利をゲットした。

◆レッドスターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

中野たむ<2点>

5分48秒
タイガースープレックス・ホールド

葉月<2点>

葉月と中野たむの公式戦。葉月は開幕戦でライバルの渡辺桃を破り白星スタート。一方の中野は木村花に敗れて黒星となった。葉月が勝てば連勝で昨年同様スタートダッシュをかけられる。中野が勝てばともに1勝1敗で混戦のきっかけにもなるだろう。

 中野がダッシュすると葉月が葉・月ストラル狙い。切り返されるも葉月がドロップキック、コードブレーカー、顔面ウォッシュ。葉月は余裕で顔面ウォッシュをもう一回。さらにバックブリーカーからセントーン。葉月は中野を挑発しエルボー。エルボーの打ち合いで葉月が乱打。中野は飛びつき腕十字も葉月がエスケープ。中野が突進しニーアタックからバックドロップ。葉月が返すと中野はデスティニーハンマーからバイオレットシューティング。かわした葉月を中野が丸め込む。葉月はDDT、ビッグブーツ、スワンダイブ式ミサイルキック。返されるとすぐにフェースロックへもっていく。コーナーに乗せると変型のコードブレーカー。5分経過。前方に落とすとダイビングセントーン。中野が返すと葉月はフィニッシュを予告。バックの取り合いから中野がスピンキック、タイガー・スープレックス。3カウントが入り中野が初勝利となった。

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

ビー・プレストリー<4点>

7分29秒
クイーンズ・ランディング

小波<2点>

順調な白星で5★STAR GPをスタートさせたワールド・オブ・スターダム王者ビー・プレストリーと、花月を2年連続開幕戦で撃破し勢いに乗る小波が公式戦の一騎打ち。小波には前日の花月戦につづき厳しいカードだが、これを乗り切れば決勝進出の可能性も現実味を帯びてくる。一方のプレストリーは赤いベルトの王者として全勝を狙っている。優勝の暁には自ら次期挑戦者を指名するつもり。たとえそうはならなかったとしても、小波も赤いベルトのコンテンダー候補だろう。この試合は、近い将来の実現もありそうなタイトルマッチに向けての試金石となるか。

 コールされたプレストリーが中指を突き立てる。握手はせずに試合がスタート。いきなり小波が足を取りにいく。ロープ際で小波がキックの嵐。フィッシャーマンで投げきるが2カウント。プレストリーが二段蹴りから串刺しエルボーアタック、ブレーンバスター。小波がドラゴンスクリューからキックで突進。プレストリーの左脚をロープにかけて締め上げる。さらにそこへのドロップキック。アンクルロックを決めた小波はバックを取る。プレストリーが逃れるとエルボーの打ち合いに。小波はローキックから突進するがバックドロップを食らう。プレストリーが突進すると小波がかわすがプレストリーはエプロンからニー、コーナーから背中にフットスタンプ。小波が返すと、プレストリーがコーナーへ。小波も上がって雪崩式ブレーンバスターで投げきってみせる。小波はストレッチマフラー。5分経過。エスケープされた小波だが中央にもっていきジャーマン。小波はハイキックを頭部に3連発。しかしプレストリーの手がロープにかかる。小波がダッシュするとカウンターのニーを食らう。プレストリーはニーの連打からクイーンズランディング狙い。肩車された小波が丸め込んでアンクルロック。プレストリーがしのいでニーアタックを連発。変型バックドロップホールドは小波がクリアー。プレストリーはフィニッシュを予告し肩車。これが決まると小波が返せずプレストリーが2連勝となった。

◆ブルースターズ公式リーグ戦 15分1本勝負

林下詩美<4点>

11分52秒
トーチャーラックボム→エビ固め

星輝ありさ<0点>

シングル負けなし状態でリーグ戦に臨んだワンダー・オブ・スターダム王者・星輝ありさだが、開幕戦でジェイミー・ヘイターに敗れあっさりと星を落とした。やはりシングルでのリーグ戦となるといままでとは勝手が違うのか。星輝には出直しの第2戦だが、相手が昨年準優勝の林下詩美だけに難しい闘いとなりそうだ。両者はこれが初シングル。前日には詩美がジャングル叫女からレフェリーストップ勝ちをもぎとり白星発進、順調に2度目の5★STAR GPをスタートさせた。リーグ戦でも屈指の注目度であろう星輝vs詩美、その結末は?

 ゴングが鳴るとともにゆっくりと歩を進める。星輝が蹴りの威嚇を見せ組み合おうとするとローキックを連打。コーナーに追い込まれた詩美だがブレイク。星輝が手を上げ誘うと詩美も応じて手四つの構え。力比べで詩美が上になるが星輝はローキックからドロップキック。星輝はコーナーに突進してダブルニー、さらにダブルニーを背中に投下する。詩美が返すと星輝はセカンドロープからキックを放つ。詩美が返すと星輝はエルボー、ミドルキック。つかんだ詩美がドロップキック、串刺しエルボーアタック、大外刈り。詩美のミサイルキックは星輝がクリアー。星輝が顔面を2度蹴り上げると詩美は場外へ。星輝が追いかけリングサイドでダブルニーアタック。11カウントで星輝がカムバック。詩美は16で生還する。星輝がコーナーに上がり1399をヒットさせる。詩美が返すと5分経過。星輝がダッシュすると詩美がかわして投げっぱなしジャーマン。ヒザをついた状態でエルボーの打ち合い。立ち上がってもエルボー合戦がつづく。ロープワークで星輝がカウンターのニー。詩美がスリーパーに星輝を捕らえる。逆落としは星輝が着地し背中に飛びつく。星輝がスリーパーで締め上げるが詩美が前方に投げて反対にスリーパー。星輝がエスケープすると詩美が持ち上げて完璧なジャーマン。星輝が返すと詩美は引き起こしてアルゼンチン狙い。星輝がかいくぐりハイキックを顔面へ。こらえた詩美に星輝がニーアタックを顔面にヒットさせる。星輝が引き起こしブラジリアン。詩美がかいくぐってラリアットからスリーパー。星輝はなんとかエスケープに成功。10分経過。詩美が再度アルゼンチン。星輝が返してハイキック。星輝が「起きろ!」と絶叫しハイキック。両者ダウン状態から星輝が押さえ込む。星輝が担いで前方に叩きつけるとAMADAS。かわした詩美がスリーパーに入る。詩美が起こして逆落とし連発。アルゼンチンから振り回したたき落とす。これで3カウントが入り、星輝は連敗、詩美が連勝となった。

詩美「白のチャンピオンに勝ったぞーーー! 昨日(8・17新木場)ジャングル叫女に勝って、今日、白のチャンピオン星輝ありさに勝って、5★STAR2連勝しました。このまま勝ち続けて、今年は私が5★STAR優勝します! 次の新木場大会は9月7、8日にあるのでみなさんそこもぜひ見に来て、私の勝利を見届けてください。いまを信じて? 明日に輝け? 誰を信じるかは自分で決めろ! Bow down to the queens!」

詩美のコメント

「昨日のジャングル叫女につづいて白のチャンピオン星輝ありさに勝って5★STAR最高の出発、2連勝してます。ジャングル叫女、星輝ありさ。この2人に勝てたのならもう5★STAR怖いものなしというか、自分のこの勢いを止められる人はいないんじゃないかなと思います。このまま全勝して私がこの5★STARを優勝したいと思います」

――星輝はどうだった?

「やっぱり白のチャンピオンだけあってホントに強かったですし、なによりも私は星輝ありさは蹴りだけの選手だと思ってたんですけど、そうじゃなくって、やっぱり気持ちの強さもありますし、蹴りだけじゃない強さもホントにあって、さすが白のチャンピオンだなって思いましたね」

――ヘラヘラした笑顔を消すと言っていたが?

「星輝ありさのヘラヘラした笑顔、消えたんじゃないですかね、最後は。私が3カウント取って笑ってるのは私ですから、星輝ありさから、試合も心も全部私が出し抜いたんじゃないでしょうか」

――昨年も2連勝スタートだった。3戦目の花月戦で初めて負けたが。

「そうですね、去年はこの5★STAR初戦で初勝利をすることができて、そこから勢いづいていったんですけど、2連勝のあと花月に負けて、初めての負けの悔しさを知って。それから試合で負ける悔しさを知ってよりプロレスに本気になりましたし、負けたくない気持ちも増えましたし、今年の5★STARは負けを知らずに進んでいくつもりなので、そこは心配していないです」

――今後の公式戦で注意する選手は誰?

「ここからは、全員なにかしら闘うための理由があるので、やっぱり初めて負けた相手の花月、一対一じゃないとはいえ、3カウントを取られてしまったジェイミーですかね。あと、ビーですね。先日負けたばかりですので借りを返すのと同時に白星を私がいただきたいなと思います」

星輝のコメント

――シングル負けなし、白いベルトの王者として臨んだリーグ戦だが2連敗スタート。

「まあ、これ現実なんで。個人的にはファンの人とかからリーグ戦だから大丈夫って言われるんですけど、私にとってそういう問題じゃないんですよね。一つ一つの試合にけっこう込めてやっているので、そんな激しい試合をしたらやばいよとか言われるけど、そういう問題じゃないので。私のプロレスはこれじゃなければやってる意味がないから。まあ、試合を終わって首がヤバくて。昨日もヤバかったんですけど。全然それが理由、言い訳にはならないので」

――首を痛めている?

「痛めてますね。ずっと痛めてて、よくなったりとか悪くなったりとかしてて。リーグ戦に入る前からずっと。復帰してすぐくらいからですかね」

――それでもシングルではずっと勝ってきてベルトも防衛してきた。が、ここでいきなり連敗。リーグ戦だと勝手が違う?

「だいぶ精神的にやられてますね。それがいまの私の実力なんだと思います。気が抜けてたんですかね? V4して、やったあとか言って。調子に乗るなって話ですね。自分に言ってますけど(苦笑)」

――連敗スタートで優勝した例は過去にもあるが。

「まあそういうジンクスはありますよね。切り替えてやっていきますけど、もともといろんなことがあるなかで、いろいろ乗り越えてこれてたのって、自分の好きなバンドの歌詞があるんですけど、それが、最初は多く相手に取らせるんだよっていう、それであとから巻き返していくんだと。それがホントのゲームだっていう内容の歌詞があって。そうやっていま生きてきていて、その考えでいけば優勝いけるかなって思ってます。いまは負けてすぐなので、いきます!とか言えないけど、でもそうやって自分のメンタルをコントロールしながら、シンデレラ・トーナメント初出場で初優勝、この5★STARも初出場で初優勝していきたいと思います」

――詩美はどうだった?

「いや、強い(苦笑)。なんすか、あの人? ジャングるってる人は怪物だったんですけど、この人、なんだろう? 言葉で表せない。なんか天性の強さってヤツをもってますね。負けられないですね。今後なにか、あの人と一対一で闘えるときがあれば、よくある言葉ですけど、リベンジしたいと思います。で、さらにダメージを蓄積させてあげたいと思いますね」

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