2021/01/17 試合結果

2021年1月17日 『スターダム10周年記念日』

『スターダム10周年記念日』
1月17日(日)後楽園ホール(観衆713人=超満員札止め/コロナ対策限定人数)

試合結果

◆フューチャー・オブ・スターダム選手権試合 15分1本勝負

<王者>

12分4秒
ダイヤモンドカッター→体固め

<挑戦者>

飯田沙耶

ウナギ・サヤカ

※第4代王者の飯田沙耶が初防衛に成功

◆シングルマッチ 15分1本勝負

なつぽい

8分3秒
反則勝ち

小波

◆ハイスピード選手権試合 30分1本勝負

<王者>

5分36秒
グラウンド卍固め

<挑戦者>

AZM

米山香織

※第19代王者のAZMが4度目の防衛に成功

◆STARSvsCOSMIC ANGELS シングル・バトル 15分1本勝負

中野たむ

10分53秒
タイガー・スープレックス・ホールド

スターライト・キッド

◆4WAYタッグバトル・イリミネーションマッチ 30分

渡辺桃

15分4秒
スタークラッシャー→エビ固め

朱里

○上谷沙弥

ひめか●

※①鹿島沙希(7分33秒、オーバー・ザ・トップロープ)岩谷麻優

②朱里(9分44秒、青龍)鹿島沙希

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

18分34秒
グロリアス・ドライバー→片エビ固め

<挑戦者>

ジュリア

刀羅ナツコ

※第14代王者のジュリアが5度目の防衛に成功

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

24分12秒
BTボム→片エビ固め

<挑戦者>

林下詩美

舞華

※第13代王者の林下詩美が2度目の防衛に成功

試合詳細レポート

選手入場式

岩谷「後楽園ホールのみなさん、こんばんはー! 本日も本当に大量のお客様(笑)。すみません、みなさんお越しいただきまして本当にありがとうございます。10周年! 本当ならば123日が旗揚げ記念日なんですが、自分もスターダムもいろいろありましたけど、10周年ここまでやってこられました。本当にみなさんが応援してくださっているおかげでもありますので、来年から10周年? 来年から11周年? 来年からのスターダムからも目を離さないでご期待ください。ありがとうございます」

場内スクリーンに世志琥が映し出される。

「岩谷麻優、1226日わざわざ後楽園まで出向いてやったのに、そのあとなんの話もねえし、テメエら、やる気ねえんだったらよお、この話なしにしてやってもいいんだぞ。1週間以内に返事よこせ。そこんとこ、よろしく」

◆フューチャー・オブ・スターダム選手権試合 15分1本勝負

<王者>

12分4秒
ダイヤモンドカッター→体固め

<挑戦者>

飯田沙耶

ウナギ・サヤカ

※第4代王者の飯田沙耶が初防衛に成功

 昨年1220大阪での3WAYマッチを制し、フューチャー王者となった飯田沙耶が初防衛戦。挑戦者にウナギ・サヤカを迎えることで、舞華、上谷沙弥とのトライアングルに終止符、新王者がこのベルトに今後どんな価値観をもたらすのか、この試合が出発点となる。フューチャー初挑戦のウナギはすでにアーティスト・オブ・スターダム王座の王者だが、白川未奈の欠場により、現在は6人タッグ王座の防衛戦ができない状態。ピンチのCOSMIC ANGELSながら、このベルトを奪えば2冠王、ウナギにとっては大チャンスだ。

 ウナギのセコンドにはコズエンの中野、欠場中の白川がセコンドにつく。ウナギが手を差し出すと、ゆっくりと飯田が握手に応じて試合開始。ロックアップで飯田がロープに押し込んで余裕のブレイク。再びロックアップで組み合うとウナギが腕を取りにいく。飯田が取り返し締め上げると、ウナギが取り返し腕の取り合いに。飯田がエスケープし、ウナギがラリアット。飯田がかわしてショルダータックル。飯田が首を取りチンロックへ。背中にエルボー、ニーをぶち込みストンピングの連打。「こんなもんか」「たいしたことねえじゃねえか」と飯田。力強いエルボーを打つとウナギもやり返す。飯田が連打から突進するとウナギが受け止めてボディースラム。飯田はコーナーに振るとウナギがビッグブーツ、両脚を前後に振ってショルダータックル、ギロチンドロップ。ウナギがボディースラムを狙うが飯田が阻止してノーザンの構え。ウナギがこらえると飯田が逆水平の連打。ウナギが連続でブロックしラリアット。飯田がかわしてフライングクロスチョップ、ランニングエルボー。飯田はフィニッシュを予告しコーナーへ。しかしミサイルキックがかわされる。ウナギはカカト落としからコーナーに上がる。飯田は下からエルボー連打、デッドリードライブ、逆水平連打。ウナギがビッグブーツも飯田がダブルチョップ。ウナギがビッグブーツからスパインバスター気味に叩きつける。両者ダウン状態から飯田がエルボー。ウナギがやり返すと飯田が「こいよ」と挑発。エルボーを打ち合い立ち上がるとウナギが連打。飯田を倒すと、ウナギはボディースラムからマッドスプラッシュ。飯田が返すと、ウナギがゴリースペシャルの体勢。飯田が逃れてドロップキック。ウナギが立ち上がりエルボー、突進をキャッチし飯田がスパインバスターを垂直落下で決める。飯田のノーザンは2カウント。飯田はヘッドロックにウナギを捕獲。残り5分。飯田がスリーパーも、ウナギが立ち上がりコーナーに叩きつける。飯田は2度目でダウン。ウナギが腹部にニー連打。飯田がキャッチし右ヒザにエルボー、ウナギを立ち上げ逆水平の連打からダブルチョップ、串刺しドロップキック。飯田がコーナーでドラゴンスリーパー、そのまま回転して叩きつけると3カウントが入った。試合後、ウナギはもう一度の意思表示。飯田もこれに応じ一本指を突き出した。

 

飯田のコメント

「ウナギ、思ってたより、図太い骨あるじゃないの。アッシはさあ、アイツが来てからさあ、正直興味がなかったわけ、ウナギに。アイツはたむさんのとなりにいるヤツ、そういう印象しかなかったわけ。だけど新木場でアイツが挑戦(表明)してきて、正直、アイツ根性あるじゃんと思ったわけ。アイツはSNSでけっこう絡んでくるわけよ。こっちとしてはありがたいことだけどごちゃごちゃ言う前にリング上でその根性見せろって話だよ。アッシは、アイツのいままでの試合でそれが見えなかったわけ。今日ようやくアイツとのシングルでアイツの根性と覚悟、見えたよ、見せてもらった。このフューチャー・オブ・スターダム、キャリア3年になってもっともっと闘いたい選手増えると思うからさ、ウナギを筆頭にどんどんきてほしいと思う。アイツとはまたたぶん闘うね、闘いたいと思う」

◆シングルマッチ 15分1本勝負

なつぽい

8分3秒
反則勝ち

小波

 ドンナ・デル・モンドと大江戸隊の小波が一騎打ち。1・30高田馬場でおこなわれるゴッデス・オブ・スターダム王座戦の前哨戦だ。現王者はビー・プレストリー&小波組で、挑戦者がひめか&なつぽい組。小波の打撃と関節技をなつぽいがどうかいくぐるかが勝負のカギか。タイトルマッチに向けて弾みをつけるのは、小波か、それともなつぽいか。

 入場時、なつぽいのスターダム正式入団がアナウンスされる。腕の取り合いからロープワークでなつぽいがアームホイップも小波が腕を取り蹴り上げスライディングキック。小波も場外に下りてフェンスに腕を絡みつける。小波はなつぽいをフェンスに振ると、鉄柱にも叩きつけてみせる。小波はリング中央で胡座をかきなつぽいの生還を待つ。なつぽいが戻ってくると小波はエルボー連打を受けて立つ。小波はボディースラムの構え。なつぽいがかいくぐるが小波がストンピング連打。小波は左腕を取り蹴り上げる。なつぽいがネックブリーカーからラリアットをかいくぐりドロップキックの連打。なつぽいが低空ドロップキックを見舞いダイビングボディーアタック。しかしすぐに小波が腕を取って腕十字に入る。なつぽいがエスケープすると小波はブレーンバスター。小波が肩を上げると小波が腕を取る。なつぽいがバックラッシュも2カウント。なつぽいが突進すると小波が足を出し、宙吊りの腕十字。小波はミサイルキックから後方に叩きつけハイキック。なつぽいが返すと小波が腕を取る。反転してなつぽいが丸めこみ、返されるとさらに丸めこみ。返した小波が腕固め。エスケープされてもさらに小波が締め上げレフェリーを突き飛ばす。イスを首にかけて締め上げるとレフェリーがゴングを要請。なつぽいの反則勝ちとなった。

 

なつぽいのコメント

――スターダムに正式入団の第1戦、気持ちは違った?

「入団どうこうもう関係ないでしょ。腹立ちますよね。こんな勝ち方、納得いかないし、絶対にひめかとタッグのベルトをかっさらってやりたいなって思いました」

――ゴッデス・オブ・スターダム王座の前哨戦でもあったが。

「ハイ、そうですね。でもタッグの前哨戦だけど小波っていうひとりの選手は体格も似ているし、自分の得意分野を持っている、すごい選手だと思ってるから、絶対にピンで取りたかったんですけど、ああいうことするんだって、思いました」

――今後、所属選手としてスターダムでどういうことをやっていきたい?

「そうですね、ハイスピードみんないってくれてると思うんですけど、ハイスピードが頂点だと、それがゴールだと思われたくないんでそれを取って、タッグのベルトも取って、さらにさらに上に行きつつ、スターダムのトップだけじゃなくて、女子プロ界を変えていける存在になるつもりでいます」

◆ハイスピード選手権試合 30分1本勝負

<王者>

5分36秒
グラウンド卍固め

<挑戦者>

AZM

米山香織

※第19代王者のAZMが4度目の防衛に成功

 Marvelousの星月芽依を退けたAZMが次期挑戦者に指名したのは、ゴキゲンです☆ではなく素顔の米山香織だった。米山と言えばハイスピードの第一人者。このタイトルがスターダムにやってくる前からハイスピード争いを展開しており、2009年には第2代王者として君臨していた。AZMにとっては歴史との闘い。ハイスピードのレジェンドを破り、名実ともにハイスピードのAZM時代を築けるか!?

 AZMが握手を求め米山も応じる。ハイスピードなロープワークから睨み合い。AZMがロープに飛び乗ると米山が落として場外ダイブ。AZMを戻すと背中にミサイルキック、ニーアタック。さらにセカンドからダイビングセントーン。AZMが返すと米山は「きめるぞ!」と絶叫しコーナーへ。AZMが立ち上がりエルボー、米山がエルボーで応戦。AZMが上がっていくたびに米山が排除する。AZMがアームブリーカーからロープ越しのヘッドシザーズホイップ。ダイビングフットスタンプを投下するが2カウント。返されるがすぐにAZMがワキ固め。コーナーで腕を取り雪崩式で叩きつけ腕を取る。米山がエスケープするとAZMはフィニッシュを宣言しコーナーへ。米山が上がり雪崩式ダブルリスト。AZMがハイキックも米山が突進を丸め込む。丸め込みの応酬からAZMがハイキック、ミスティカ式ワキ固め。AZMは腕を取ってエスケープさせず中央に持っていく。米山がタップしAZMの防衛となった。試合後、勝ったAZMから握手を求める。米山が応じたと見せかけ、蹴りをぶち込む。「おぼえとけよ!」と叫んで米山は逃走した。

 

AZM「4度目、防衛しました! 米山さん、闘った。憧れの先輩から勝利できて、ハイスピードの中でナンバーワンと言っていいんじゃないでしょうか。でも、でもですよ。米山さんに勝ってベルトの価値も倍の倍の倍、上がりました。でも、まだまだベルトの価値、上げないといけないですよね!? ということで、33日本武道館で誰か挑戦したいヤツいないですかー?」

なつぽいが登場。

なつぽい「33武道館、そのベルトに挑戦するのにふさわしいのは私しかいないでしょ、AZMパイセン。あっ、本日からスターダムに正式入団になりました、なつぽいことなつぽいです。そのベルト、挑戦させろっ!」

AZM「まずは入団おめでとうございます。私、挑戦者呼びましたけど、資格あります? 入団したくらいで挑戦したいとか、そんな簡単じゃないんだよ、これ。呼んどいて悪いんですけど、ちょっと考えさせてください。なので帰ってください」

なつぽい「挑戦するのにふさわしぎるだろ! ふさわしぎるだろ!!(観客の後押しもあり)ふさわしすぎるそうでーす。お願いします」

握手を求めたなつぽいにAZMが応じようとする。すると、なつぽいは「ぽーーーい」と、手を引っ込めて退場。

AZM「あんなバカは置いといて、今日、米山さんから勝利したのは私です。まだまだオンリーワン目指すので、AZMから目を離すなよ」

 

AZMのコメント

「今回、米山香織選手からV4しました。これでね倍の倍の倍、すごく価値が高まったんじゃないでしょうか。次の挑戦者、キッドかなと思ってたんですけど、眼中になかったなつぽい、これからどうハイスピードにしてくれるのか楽しみにしてますよ」

――握手求めて手を出したのは応じるつもりだったから?

「そうですね。3・3までに私から勝つか、なんか実績をやってもらわないと、そんな甘いベルトじゃないんでね。それに向けてね、待ってるよという握手です」

――今日の時点ではなつぽいとのタイトル戦は確定ではない?

「私は確定してないです。会社はどうとか知らないです」

――米山はかつてのチャンピオン。ゴキゲンです☆ではなく、米山香織を引き出したことについて。

「そうですね。キッズファイターのときはやっぱり加減してたと言ったら失礼ですけど、今回チャンピオンに本気でやってきていただいて、それは米山さんからの敬意かなと思っております。それに関してはすごくうれしいですね」

――米山は帰り際に「おぼえてろ!」と言っていた。ということは?

「再挑戦ですね。またいつかね。まあ、最後に闘う人は里歩さんかなと思ってたんですけど、その前に米山さんとも(また)闘いたいなとひとつ目標ができました」

◆STARSvsCOSMIC ANGELS シングル・バトル 15分1本勝負

中野たむ

10分53秒
タイガー・スープレックス・ホールド

スターライト・キッド

 COSMIC ANGELSの中野たむとSTARSのスターライト・キッドがシングルマッチで激突。コズエンのSTARS離脱に怒り心頭だったのは岩谷麻優だけではなくキッドも同様だった。大阪で予定されていたアーティスト・オブ・スターダム王座戦は白川未奈の欠場により流れてしまったが、今大会と大阪で中野はキッド、岩谷とSTARSとのシングル連戦となる。中野としてはSTARSから離れたことへの正当性を示すには絶好の機会だが、キッドがそれを許さないだろう。これまでにないような感情剥き出しのキッドが現われる可能性も高そうだ。岩谷戦へと駒を進めたい中野だが、油断大敵だ。

 慎重な探り合いから手四つの構え。力比べで中野が上になると腕と首を取りにいく。キッドがキックをキャッチしアームホイップ。ドロップキックを中野がかわしてニーアタック。中野がサッカーボールキックからボディースラムを3連発。さらに逆片エビ固めに入るがキッドがエスケープ。中野はキッドのエルボー連打を受けて立つと張り手を左右で連打。ロープに振られたキッドがコルバタから突進。中野がエプロンに出すとキッドが首を掴んでロープ越しにDDT。キッドは場外にプランチャで舞う。キッドがノーザンライトからフィニッシュを宣言しタイガー狙い。中野がこらえてバックドロップ。キッドが立ち上がると中野がラリアット。かわしたキッドが張り手をぶち込む。キッドが挑発し打撃をかわす。中野のエルボーでキッドが崩れる。キッドのエルボーに中野も応戦。キッドが手を広げて受けて立つ。エルボーの打ち合いから中野が乱打。中野がタイガーの体勢もキッドが切り返す。キッドがアームホイップからスピンキックをかわして、コルバタからタイガーへ。中野が返すと、キッドが引き起こしてもう一発狙う。中野がこらえてスピンキック。両者ダウン。中野がバックを取りタイガー狙い。キッドが丸めこみ、エビ固めの応酬。中野がバイオレットシューティングからタイガーへ。3カウントが入り、中野の勝利となった。

 

中野のコメント

「効いたよ、タイガー。小虎ちゃんの宇宙で10番ぐらいのタイガー・スープレックス効いたけどね、私には勝てませんよ。宇宙一のスープレックスマスター、中野たむにスープレックスで勝てると思うなよ。大阪のイリミネーションのときはシャクだったので言わなかったんですけど、あれどう見てもレフェリーのミスでしょ。あれで3カウント取られるはずがない、私が。あれはレフェリーのミス。でなければ私が、中野たむがキッドに負けるなんてことはない。まだまだまだまだ。それは岩谷麻優も同じ。あのときより間違いがなければ、いま私は岩谷麻優に負けない、絶対に。岩谷麻優、早くやろうよ」

◆4WAYタッグバトル・イリミネーションマッチ 30分

渡辺桃

15分4秒
スタークラッシャー→エビ固め

朱里

○上谷沙弥

ひめか●

※①鹿島沙希(7分33秒、オーバー・ザ・トップロープ)岩谷麻優

②朱里(9分44秒、青龍)鹿島沙希

STARSの岩谷麻優&ルアカ組、大江戸隊のビー・プレストリー&鹿島沙希組、ドンナ・デル・モンドの朱里&ひめか組、クイーンズクエストの渡辺桃&上谷沙弥組が4WAYイリミネーションで対戦。4WAYによるユニット全面対決である。朱里と桃のSWA前哨戦でもあるが、なかでも注目は、プレストリーと桃の激突だ。ことあるごとに、いや、なにもなくてもプレストリーはなにかにつけて桃を挑発。それだけに、両者が試合そっちのけでやり合うことが十分に考えられる。このところキッドと組む機会の多いデビュー10周年の岩谷がルアカをどう引っ張るのも注目点。それでもやはり、試合の中心はプレストリーvs桃となるのか?

 プレストリー、上谷、ひめか、ルアカが先発。プレストリーは握手を求めるたびに手を引いて「ショッパイ」連呼。QQには「イチバンショッパイ」と言い放ちリングを下りる。よって試合は上谷、ひめか、ルアカでスタート。ルアカとひめかがショルダーをぶつけ合うと上谷がルアカにドロップキック。しかしルアカはまとめてクロスボディー。直後に大江戸隊が足を引っ張り場外戦となる。岩谷がチャンスとみてリング上から場外に高速トペ。鹿島は岩谷に文句をつけながら攻撃。大江戸隊がルアカを戻してプレストリーが片足でカバー。ロープに括り付けるとダブルで踏みつける。鹿島がルアカにチョーク攻撃。プレストリーが背中へのドロップキック。場外の朱里が「ルアカ頑張れ!」と声援を送る。リング上は大江戸隊vsルアカ状態に。プレストリーの突進を桃がカットしリングイン。蹴りの応酬からプレストリーが「ショッパイ」を連呼、桃はカウンターのドロップキック。朱里が桃にサッカーボールキック。桃と朱里をまとめて鹿島が丸めこむ。岩谷が朱里と桃の腕を取るが、鹿島が落として岩谷を退場させる。朱里と桃がミドルキックの打ち合い。朱里がフロントネックチャンスリー。大江戸隊が乱入しコルバタの競演。ダブルでビッグブーツをぶち込むがひめかがラリアットを2人にヒットさせる。鹿島は朱里の顔面をかきむしりフェースクラシャーからダブルアームの構え。朱里が抱え上げて山折り。鹿島が返すと、朱里が青龍。鹿島がギブアップし大江戸隊が失格に。朱里が桃にニーアタック。朱里は「こんなもんか」と桃の顔面を蹴っていく。桃がハイキックで朱里を倒すと引き起こしてもう一発。桃がドラゴンスリーパーも朱里が逃れてエルボーの打ち合いに。桃が乱打しハイキック。朱里がキャッチしてハイキックも桃が投げっぱなしドラゴン。ひめかが上谷にビッグブーツ。上谷がドロップキックからひめかに逆エビ固め。DDMが前後から上谷にニー。ファンタスティックフリップも上谷に決める。ひめかが上谷にラリアット。「終わりだ!」と叫ぶとアルゼンチンバックブリーカーから前方に叩きつける。しかし上谷が反転し丸めこむ。朱里がカットするがハイキックが誤爆。桃のハイキックから上谷がダイビングボディーアタック。上谷が「終わり!」と絶叫しスタークラッシャー。ひめかが返せず上谷が勝利した。試合後は朱里と桃がリング上で睨み合い。

 

桃&上谷のコメント

上谷「イリミネーションマッチ勝利することができました! 最後、ひめかから3カウント取ったんですけども、スタークラッシャーで取りました。スタークラッシャーは、なかなかこの技で取れること自体が少なくて、自分にはフェニックスがあるんですけど、あえてフェニックスではなく、スタークラッシャーで取りました。このスタークラッシャーは大切にしている技で、ずっと陰で磨き続けていた技なので、きょうスタークラッシャーで取れたことが自分の中で一番大きいんじゃないかと思います」

桃「きょう上谷が勝って、赤いベルトにこの後、詩美が勝てば…」

上谷「はい、行ってやります」

桃「自分もいつか挑戦するけど(笑)。ライバルだけど、きょう勝ってくれたので、それにつながったならいいかなと。その前に朱里ですよね。なんですか、スヌーピーとか持ってきて。よくわかんないけど、私に似てるって。なんですかね、あのふざけ倒した態度は。もっと朱里は真面目なヤツかと思ってたんですけど、ちょっと失望しましたね。でも、タイトルマッチがあるのでそれにむけて私は前哨戦をやっていきたいと思います」

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

18分34秒
グロリアス・ドライバー→片エビ固め

<挑戦者>

ジュリア

刀羅ナツコ

※第14代王者のジュリアが5度目の防衛に成功

 新木場での3本勝負でジュリアが刀羅ナツコにフォール負け。1本目であり決勝フォールはなつぽいが取ったからいいものの、ジュリア個人にとってはあとを引く結果となってしまった。怒りのジュリアは白いベルトの次期挑戦者にナツコを指名。受けたナツコはノールール戦を要求しジュリアが受諾。よってこの試合は反則裁定なしのノールールマッチとなった。ということはナツコのセコンドにつく大江戸隊が堂々と試合に介入、凶器の使用も合法となる。これに対し、ジュリアはどのように対処するのか。ノールールを受諾しただけに、いままで見られなかったジュリアが姿を見せる可能性もあるだろう。いまだかつてない白ベルト戦。その結末は!?

 ナツコのコーナー下には何脚ものイスが重ねられ、ジュリアのコーナーには台車の上に瓦が用意されている。リング中央で睨み合い、ジュリアが相撲の構え。ナツコが突進しロープに追い込む。ジュリアがアームホイップを狙うがナツコがこらえる。ジュリアはヘッドロックからアームホイップ、ドロップキック。突進するとナツコがショルダータックルから顔面ウォッシュを連続で見舞う。リング下に落ちたジュリアをナツコが追う。ナツコがイスの山にジュリアを叩きつける。ナツコが戻ると大江戸隊がリング下でジュリアを攻撃。その間にナツコはコーナーポストを外す。戻ったジュリアをコーナーポストで殴打。剥き出しのコーナーに持っていくがジュリアがかわしてイスで殴打。ナツコが受け止めてイスを奪うと腹部を殴打する。ジュリアがイスごとドロップキックでナツコを蹴散らす。さらにジュリアがイスで殴打。イスを設置するとナツコを座らせ首を挟む。すると背中に持ち込んだ瓦を置いて手刀で割ってみせる。さらにサイドからのドロップキック。ナツコの突進を止めてジュリアがビッグブーツ。ナツコが受け止めると昇天狙いもジュリアがバックドロップ。食らったナツコだがスピアでジュリアを吹っ飛ばす。両者ダウン状態。ジュリアが突進するとナツコがかわして瓦で殴打。串刺しボディーアタックからキャノンボール。抱え上げるとバックフリップ。ジュリアが返すがラリアットを至近距離で食らう。ナツコは昇天で叩きつけるが2カウント。ナツコがテーブルを持ち込みジュリアを寝かせると、コーナーに上がる。DDMが止めてジュリアがデッドリードライブ。ナツコはチェーンを持ち出しジュリアの突進にぶつけてみせる。チェーンを首に巻き付けてから抱え上げエプロンに押し出し絞首刑に。ナツコが突進すると、ジュリアがかわしてカカト落としからイスで殴打。10分経過。ジュリアがミサイルキックから瓦を取り出す。リング中央で重ねるとナツコにボディースラムの構え。ナツコがこらえるとジュリアがニー連打から叩きつける。しかしナツコが2カウントで肩を上げる。ジュリアがグロリアスドライバーを狙うがナツコがこらえる。ジュリアはバックドロップからドロップキック、コーナーに乗せると雪崩式ブレーンバスター。ジュリアが覆い被さるが鹿島がレフェリーの足を引く。ジュリアが鹿島を追い出しナツコに突進。ナツコがかわすと大江戸隊が一斉に攻撃。ナツコがテーブルを設置しジュリアを寝かせるとフロッグスプラッシュでテーブルごと破壊する。15分経過。ナツコが抱え上げるとジュリアがDDTで切り返す。ナツコが毒霧を吹きつけダイビングギロチンからデスバレー。こんどは朱里がレフェリーの足を引く。場内から拍手が。ナツコはジュリアを引き起こそうとするが丸めこまれる。ナツコはチェーンを腕に巻いてラリアット狙い。ジュリアが蹴り上げヘッドバット、チェーンを奪って首に巻き付けるとエプロンに出して絞首刑にしてみせる。ジュリアはナツコを戻してフィニッシュを予告しグロリアスドライバー。3カウントが入りジュリアの防衛となった。

ジュリア「ナツコ、生きてるか? お前、お前マジで最高にぶっとんでて、最高にクレイジーな女だな。こんな凶器なんか使わなくたって、オメーつえーよ、マジで。だからさ、もうチェーンはやめたら? 危ないからコレ、本当に。まぁ、またいつか、シングルやろうね、キ●●イ、アリベデルチ。ジュリアのことが好きで好きでたまらない諸君、5度目の防衛に成功しました。まだまだ防衛したい。次の防衛戦は2月のここ後楽園でやるんで、また相手を探そうと思います。それじゃ10周年迎えたスターダム、これからもスターダムから目を離すなよ。アリーーーべデルチ、またな!」

ジュリアのコメント

「あ~、あ~、やべえ。初めてのノーDQ、あー、ちっと待って…。今日はアイツが今までやってきたことを、私にしたことを、私の仲間にしたことを、仲間以外の他の選手にやってきたことを全部をアイツにぶつけて、オマエがいままでなにをしてきたか、今日はアイツにわからせてやる、それが今日の目的。だから、もう、チェーン絞首刑はアイツは、封印するといいなと…はあ…。5度目の防衛、たまにはこういう試合があってもいいんじゃないかなって。いろいろ意見はあると思うけど年に一回か、2年に一回か、当分やりたくないけどまた機会があったら、やりたいと思います」

――今後状況しだいではハードコア的な試合をやる可能性はある?

「今日やってみて、嫌いじゃない。嫌いじゃない。いやあちょっと楽しかったなって思っちゃったんで、状況しだい、必要ならやりますよ」

――こういった反則とか凶器は使ってほしくない? 大江戸隊全員? それともナツコだけ?

「私は反則使えばいいと思うし、ただチェーンは危ねえからやめとけって、それだけ。ナツコはチェーンを使わなくても十分やれるんじゃないですか」

――どうして瓦を持ち込んだ?

「瓦を使ってる人は見たことないので。初めてだよね、たぶん私が。と信じて、瓦を持ってきました。割れたらいいなあと思って」

――次の防衛戦は2月の後楽園と言っていたが。

「また相手を探します」

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

24分12秒
BTボム→片エビ固め

<挑戦者>

林下詩美

舞華

※第13代王者の林下詩美が2度目の防衛に成功

 フューチャー・オブ・スターダム王座を失うも、林下詩美の前に立ち赤いベルトのタイトルマッチを決めてみせた舞華。初めての後楽園メインはいきなりのタイトル戦で、しかもスターダム旗揚げ10周年の記念大会だ。王者として受けて立つ詩美にとっても10周年メインのタイトルマッチは感慨深い。この試合に勝った方が3・3日本武道館に向けて大きな一歩を踏み出すことになるだろう。両者の対戦成績はここまで1勝1敗1引き分けとまったくの五分。ライバル対決に決着が付くか、それとも…。

 詩美が赤いバラを舞華に手渡し、ゴング。慎重に探り合い手四つに。すぐに舞華が腕を取り捻りあげるが詩美が取り返す。舞華がヘッドロックにいくと詩美がやり返しグラウンドに持っていく。舞華が脱出し、睨み合い。再び手四つから舞華がグラウンドに持っていくが詩美が切り返す。舞華が腕十字に入るが詩美がエスケープ。舞華が絞め続けると詩美はリング下へ。舞華が追い、フェンス、鉄柱に叩きつける。舞華の突進を詩美がかわしてドロップキック、ボディースラム。ロープにかけると背後からドロップキック。舞華が返すと詩美はキャメルクラッチ、背中へのダブルニードロップ、逆片エビ固め、背中へのドロップキック。舞華が返すと、詩美は背中へのストンピングを連打していく。コーナーに追い込むと串刺しで突進。舞華が飛びついてグラウンドで腕を取る。しかし詩美がエスケープ。舞華は柔道投げの連発も詩美がクリアー。舞華は「上げるぞ!」と叫んでブレーンバスターの体勢。詩美が背後に回ってスリーパーから逆落とし、フロントネックロック。舞華がブレーンバスターで詩美を投げきる。10分経過。舞華のエルボーに詩美もやり返す。エルボーの打ち合いから詩美が頸筋に連打。舞華がダウン。立ち上がった舞華が張り手をぶち込む。詩美が張り手を打ち返し、舞華ももう一発。詩美が向かっていくと、舞華が止めてワキ固め。詩美がエスケープに成功も舞華が腕にストンピング連打、ロープにかけて踏みつける。舞華は腕をロック、外されるとビッグブーツ。詩美が突進をキャッチしコウモリ吊り落とし。両者ダウン状態から立ち上がり舞華がショルダースルー、ラリアット、両腕をクロスしSTO、腕十字。15分経過。舞華は三角絞めに切り替えて締め上げる。詩美がそのまま持ち上げて叩きつける。舞華が突進すると詩美がかわしてコーナーへ。舞華も上がってトップから雪崩式ブレーンバスター。詩美を引き起こし抱え上げるが、詩美が切り返して投げっぱなしジャーマン。舞華もジャーマンをやり返す。詩美の突進に舞華はドロップキック、炎華落とし。しかし詩美の肩が上がる。舞華は詩美を引き起こそうとするが、詩美がダウン。舞華は「起きろ!」と絶叫。20分経過。詩美がカウンターのラリアット。舞華の突進に詩美がエルボー。舞華が返すと、詩美がカナディアンで担いで旋回。舞華が切り返してスリーパーへ。詩美がロープを蹴って後方に倒して脱出。舞華がラリアット、詩美がラリアットのお返し。両者ダウン状態からエルボー、張り手を打ち込む。詩美が旋回させて叩きつけるが舞華が返す。詩美は担ぎ上げ旋回し前方に叩きつける。3カウントが入り、詩美が舞華の挑戦を退けた。

詩美「2度目の防衛、成功しましたー! 舞華、本当に強くてスゴい手こずっちゃった。でも、私は赤いベルトのチャンピオン、絶対に負けられない。でも、最高の相手・舞華と闘ったおかげで、この赤いベルトの価値も上がったよ、ありがとう。そしてこの価値がグングン上がってる赤いベルト、次の防衛戦、やりたい場所があります。33日、日本武道館。そこでこの赤いベルトの防衛戦をやりたいです。もちろんメインイベントでしっかり私が赤いベルトを守り切って、未来の、これからの時代のスターダムに続けていきたいと思います」

上谷沙弥がリングへ。

上谷「QUEENS QUESTアフロディーテの上谷沙弥です。詩美さん、日本武道館で私がその赤いベルトに挑戦したいです。まあ、でも私はなんの実績もないですが、でも、今日スリー取ったスタークラッシャーもありますし、そして伝説の技フェニックス・スプラッシュもあります。日本武道館で私が詩美さんからスリー取ります!」

詩美「フェニックス・スプラッシュ、すごいよ。確かに、すごい技だと思うよ。でも、それだけで勝負ができると思ってる? 私は上谷とこの赤いベルトを懸けて闘うのは正直、不安ばかりだよ。でも、上谷との試合は最高な試合にできる自信もある。この10周年を迎えたスターダムが、団体が私と上谷の未来に期待してくれてるなら、やってもいいのかなって気もするけど、でも

上谷「私がスターダムの未来を作る。私がスターダムの未来だーーー!」

詩美「私だって未来のスターダムを先陣切って突っ走ってる。今日は私が赤いベルト防衛したということで私が締めたいと思います。皆さんご起立ください。スターダム、10周年記念大会、みなさん、こんなにたくさんのみなさんご来場ありがとうございました。これからも私が、QUEENS QUESTが、新しい時代のスターダムが作っていく未来をみなさんどうぞ楽しみにしていてください。いまを信じて、明日に輝け? 誰を信じるかは自分で決めろ、バウ・ダウン・トゥ・ザ・クイーンズ!」

詩美のコメント

「赤いベルト2度目の防衛に成功しました。この10周年記念大会という大事な舞台のメインイベント、赤いベルト、相手に舞華。誰ですか、舞華じゃまだまだ挑戦が早すぎるだとか、舞華じゃ詩美と実力(差)がありすぎる、赤いベルトにも早すぎるって言ったの誰ですか? きょう舞華との試合でこの赤いベルトの価値、グンと上がったんじゃないですか。きょうの試合こそが私が作っていきたいスターダムの新時代の試合です。これからも私が赤いベルトを防衛し続けて、新時代の私が作っていくスターダム、楽しみにしていてほしいです。

――上谷選手が挑戦表明してきたが?

「挑戦したいということは言われて、ちょっと考える時間はもらったけど、やっぱり何度考えてみても上谷は私に勝ったこともない、フューチャーのベルトも取れなかった。なのにこの赤いベルトに挑戦したい。1・5東京ドームであの大技、フェニックス・スプラッシュを1回決めて勝利した。それだけで挑戦したいと。赤のチャンピオン・林下詩美からしたら、そんなにこのベルトは甘くない。そんな数回の勝利で挑戦できるベルトじゃない。けど、上谷の実力をよく知ってるのも本当です。上谷との試合、シングルマッチでは最高の試合ができる自信ももちろんあります。もしスターダムが私たちに期待してそのカードを望むのなら、私は上谷とこの赤いベルトを懸けて試合してもいいかなという気持ちもあります」

――そのカードに決まったら決まったで武道館にふさわしい試合になる自信はある?

「そうですね。後楽園も素敵な会場ですが、武道館はさらに大きい会場になるので。100%上谷となら、という自信は、あるわけではないですけど、近くで見てきた上谷の成長ぶりを見ていれば、ここで、きょう私に言われた言葉をしっかり受け止めて、自分でこれからどれだけ短期間で成長するかで私たちの3・3日本武道館の大会のクオリティーが変わってくるんじゃないかと思います」

――この世代の2人で後楽園のメイン、赤いベルト戦ができた感慨はある?

「そうですね。約1年前、私と舞華、初めてのシングルマッチはフューチャーのベルトを懸けて試合をしました。そして1年後、同じ対戦カードで今度はこの団体最高峰の赤いベルトを懸けて試合しました。それほど1年でのスターダムの時の流れの早さ、選手の成長の早さをすごく感じています。スターダムの未来の明るさが伝わってるんじゃないでしょうか」

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