2023/07/03 試合結果

2023年7月2日 『STARDOM MidSummer Champions 2023〜真夏の王者たち〜』

『STARDOM MidSummer Champions 2023〜真夏の王者たち〜
7月2日(日)横浜武道館観衆1307人)

試合結果

◆タッグマッチ 15分1本勝負
水森由菜

5分38秒
オースイスープレックスホールド

天咲光由
○月山和香 妃南●

◆6人タッグマッチ 15分1本勝負
○HANAKO

11分31秒
JPコースター→片エビ固め

さくらあや●
星来芽依 葉月
鈴季すず 飯田沙耶

◆ 8人タッグマッチ 20分1本勝負
レディ・C

9分21秒
スタークラッシャー→片エビ固め

向後桃●
○上谷沙弥 コグマ
AZM 羽南
林下詩美 岩谷麻優

◆ 8人タッグマッチ 20分1本勝負
○桜井まい

12分18秒
MPR

渡辺桃
テクラ 琉悪夏●
舞華 吏南
ジュリア 刀羅ナツコ

◆パッション注入マッチ 15分1本勝負
高橋奈七永

14分28秒
ワンセコンドEX→片エビ固め

スターライト・キッド

◆ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
<王者組>

14分45秒
グラマラスコレクションMINA

<挑戦者組>
マライア・メイ 壮麗亜美
○白川未奈 朱里●

※第28代王者組の白川未奈&マライア・メイが初防衛に成功

◆ハイスピード選手権試合 30分1本勝負
<王者>

3分33秒
起死回生

<挑戦者>
鹿島沙希 フキゲンです★

※第23代王者の鹿島沙希が初防衛に成功

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
<挑戦者>

22分16秒
ミラマーレショック→エビ固め

<王者>
MIRAI 中野たむ

※第18代王者の中野たむが初防衛に失敗。MIRAIが第19代王者となる。

◆インディアン・ストラップ・マッチ 時間無制限1本勝負
安納サオリ

26分36秒
リング1周

なつぽい

 

 

試合詳細レポート

◆タッグマッチ 15分1本勝負
水森由菜

5分38秒
オースイスープレックスホールド

天咲光由
○月山和香 妃南●

 コズミックエンジェルズを離脱した月山和香と、コズミックエンジェルズに入りたくて見習いとなった水森由菜がタッグを結成、クイーンズクエストの天咲光由&妃南組と対戦する。月山と水森のチームワークは機能するのか?

 水森が見習い出てこいとアピールすると、天咲と妃南は困惑。水森が「フレッシュなヤツ出てこい」と言い直すと天咲が出てきて試合開始。水森がダブルチョップを打つと天咲がエルボー連打。水森がショルダータックル、2発目をかわした天咲が妃南とダブルのドロップキック。水森と月山も合体し天咲を攻めていく。コーナーに振られた天咲が水森に側転エルボー、ドロップキック。妃南が水森にドロップキック。妃南が返すとワキ固め。妃南の払い腰をこらえて水森がバックブリーカー。体重「63・4キロ」の水森がボディープレス。妃南が水森の突進に払い腰。水森がドロップキックから月山のドロップキックにつないでラリアットを打ち込む。月山がニーアタック。妃南と月山がエルボーの打ち合い。月山がコンプリートショット、極楽ドン狙い。妃南がかわしてマットに連続で叩きつけると、天咲とネックブリーカー、DDTで合体。妃南がロックボトム気味に叩きつけるが月山が返す。妃南が担ぎ上げると月山が切り返し水森のエルボーからオースイスープレックスへ。妃南が返せず月山が3カウントをゲットした。

◆6人タッグマッチ 15分1本勝負
○HANAKO

11分31秒
JPコースター→片エビ固め

さくらあや●
星来芽依 葉月
鈴季すず 飯田沙耶

 STARSの葉月&飯田沙耶に新人のさくらあやが合流。もう一人の新人であるHANAKOも鈴季すず&星来芽依に合流し、6人タッグマッチで激突する。日々さまざまなチームと組んで経験を積んでいるさくらとHANAKO。どちらが自力初勝利をつかむかも見どころだ。

 HANAKOが先発に名乗りを挙げるとさくらも立候補し、両者が握手。ロックアップと見せかけさくらがバックを取りにいく。バックの取り合いからさくらが腕を捻り上げる。HANAKOもやり返し、腕の取り合い。HANAKOがヘッドロックで締め上げるとさくらもやり返してヘッドロック。HANAKOがロープに振ってショルダータックル。星来がさくらの髪を束ねてヘアーホイップ。鈴季がリング下からドロップキックを放ち、さくらをコーナーに追い込む。鈴季はさくらの顔面をマットに叩きつけ「返して来いよ」と挑発。さくらがドロップキックを決めて飯田にタッチ。飯田は鈴季にショルダータックル、逆水平連打。星来がカットし鈴季との合体を試みるが飯田が逆水平連打、カットに入ったHANAKOにはジャンピングチョップ。鈴季が飯田にエルボー連打、鈴季が飯田をロープに乗せてスライディングジャーマン、コーナーに上がると「このクソゴリラ!」とミサイルキック。飯田が星来に飯田ロケット。葉月と星来がロープワークの攻防。飯田が乱入し葉月と合体。葉月は星来に顔面ウォッシュ。星来が葉月へカウンターのドロップキック。HANAKOがショルダータックルから葉月にアルゼンチン狙い。葉月が切り返しDDT。さくらがHANAKOにドロップキック4連打。飯田がHANAKOを捕まえ、さくらがハイキック。HANAKOが返すとさくらが三角絞め。さくらの突進を鈴季が止めてHANAKOが串刺しボディーアタック。鈴季のドロップキックからHANAKOがブレーンバスター。しかし3カウント寸前でカットされる。HANAKOはさくらにアルゼンチンの構え。さくらが切り返し丸め込み。返されたさくらがエルボー連打。HANAKOが突進を止めてボディースラム。10分経過。HANAKOがさくらに逆エビ固め。さくらがなんとかエスケープに成功。HANAKOはフィニッシュを宣言しアルゼンチン、旋回してJPコースターで前方に落とすと3カウントが入った。

◆ 8人タッグマッチ 20分1本勝負
レディ・C

9分21秒
スタークラッシャー→片エビ固め

向後桃●
○上谷沙弥 コグマ
AZM 羽南
林下詩美 岩谷麻優

 STARSの岩谷麻優&コグマ&羽南&向後桃組とクイーンズクエストの林下詩美&上谷沙弥&AZM&レディ・C組が8人タッグマッチで全面対決。6・25代々木での金網マッチで大江戸隊を破り結束力を高めたQQにとって、STARSとのユニット戦は絆を証明するのに絶好の機会でもある。

 向後が名乗りを挙げるとAZMに向けて突進。ロープワークの攻防からAZMが丸め込む。丸め込みの応酬から向後がドロップキック、返したAZMもドロップキックをやり返す。レディがAZMを肩に乗せて向後に向かっていくが背後からSTARSがカットし岩谷もまじえて連係攻撃、4方向からのドロップキックを決める。岩谷がレディにサッカーボールキック。レディが返すと岩谷とコグマが合体ボディープレス。羽南がレディにボディースラム。レディが返すと、串刺しニーアタックからビッグブーツ。詩美が羽南にショルダータックル、羽南が詩美とAZMをコーナーに追い込もうとするがAZMのミサイルキックを食らう。詩美とAZMが羽南を挟み撃ち。羽南が返すと、詩美がバックを取る。詩美の突進に羽南が払い腰、ニーアタック。コグマが詩美の背中を踏みつけダブルニードロップ。詩美が返すと、コグマのクマポーズを無視してキック、エルボー。上谷が串刺しニーアタック、ドロップキック。コグマが返し上谷とエルボーの打ち合い。コグマがバックを取るが上谷が抜け出しニールキック。上谷が突進するとコグマがキャッチしガンスタン。向後が上谷へスワンダイブ式ミサイルキック、619、STARSが合体フェースクラッシャー、向後がスープレックスも2カウント。向後はフィニッシュを予告するが上谷が切り返しQQがキックの挟み撃ち、上谷がスワンダイブ式ボディーアタック。上谷は向後にスタークラッシャー狙い。向後が切り返して丸め込む。上谷がカウンターに二段蹴りからスピンキック連発。向後が返すと上谷がフィッシャーマンもカットされる。QQがSTARSをリング下に落とし分断すると向後にドロップキック。上谷が滞空時間の長いスタークラッシャーを決めると3カウントが入った。

詩美「会場にお越しの皆さん、そしてQQのみんな、先日の金網大会覚えてますか?表紙になった週刊プロレス、みなさんちゃんと買いましたか?これこれこれ」

AZMが週プロを持ってくる。

詩美「先日の金網大会を終えてQQの素晴らしさをあらためて胸に感じました。けど、私はやっぱり自分のふがいなさ、リーダーとしての力不足さがすごく心に残ってます。だから、少し時間が欲しいです。私は自分を見つめ直す時間、旅をしてきたいと思います。その間、クイーンズクエストはみんなに任せました」

AZM、上谷、レディがぼう然。詩美が先に退場すると、QQのメンバーが慌てて追いかけた。

 

QQのコメント

詩美「さっきリングでも言わせてもらったんですけど、自分は個人の成果を残せていないのは事実ですし、自分でもすごく気にしていたところなので、しばらく旅に出させてもらおうと思います。そこで自分をあらためて見つめ直して、さらにレベルアップした姿で皆様に会えたらいいなと思っています。その間は、この素晴らしいクイーンズクエストのみんなにクイーンズクエストを任せます」

AZM「そ、それは戻ってくるの?」

レディ「すぐに?」

上谷「聞いてなくて…」

AZM「そう、いま聞いたし。ちゃんと戻ってくるの、それは?」

詩美「期間とかはわからないんですけど、戻ってはくる…と思います」

上谷「…信じて待ってるので」

詩美「なので本当にその間はお任せします」

レディ「…信じてます。頑張りましょう、みんなで」

――5★STAR GP出場が決まっていて、もうすぐ始まるが?

詩美「そうですね。なので、それまでには戻ってきたいとは思ってます。自分を見つめ直す旅になりますので。新しい挑戦をしにいきたいので。そこで自分が納得できたら5★STARで、みなさんの前で新しいレベルアップした私でお会いできるんじゃないかなと思います」

◆ 8人タッグマッチ 20分1本勝負
○桜井まい

12分18秒
MPR

渡辺桃
テクラ 琉悪夏●
舞華 吏南
ジュリア 刀羅ナツコ

 ジュリア&舞華&桜井まい&テクラ組のドンナ・デル・モンドと刀羅ナツコ&渡辺桃&琉悪夏&吏南組の大江戸隊が8人タッグマッチで激突。6・25代々木ではジュリア&桜井&テクラ組、この試合に出場の大江戸隊が金網マッチを体験。DDMはアーティスト王座を守り、大江戸隊はクイーンズクエストに敗れ明暗が分かれた。鹿島沙希を追放し怒り心頭の大江戸隊、金網で勝ちアーティスト王座防衛のDDMを前にどんな闘いを仕掛けるか?

 吏南が先発を買って出てテクラと対峙。テクラがグラウンドに誘い、起き上がるとバックを取ってヘッドロック。押さえ込みからヘッドロックに移行すると吏南が髪をつかんで脱出、ロープワークの攻防からテクラがドロップキック。DDMが介入しテクラがボディースラム。ナツコがリング下からテクラの足を引き吏南がヘアーホイップの連続、コーナーに追い込むと顔面を踏みつける。琉悪夏がテクラをロープに固定し大江戸隊で攻撃する。桃がテクラにサッカーボールキック。テクラがエルボー連打で向かっていく。カウンターのエルボーからDDTを放ちジュリアに託す。ジュリアが入ると大江戸隊が乱入、しかし桜井とDDTの競演。ジュリアは桃にサブミッションもエスケープを許す。桃がカウンターのドロップキックからサッカーボールキック。ナツコがジュリアにセントーン、ヒッププレスはかわされジュリアが三角絞め。ナツコがリフトアップするがジュリアがネックブリーカー。舞華がナツコに串刺しラリアット連打。舞華がショルダータックルの応酬で打ち勝つとナツコにブレーンバスターを狙う。切り返したナツコはパワースラムも押し潰す。ナツコがヘアーホイップからキャノンボール。舞華が返すと、ナツコに雪崩式ブレーンバスター。桜井が琉悪夏にコブラツイストを決めると、DDMがサブミッションで援護する。琉悪夏がエスケープすると腹部にパンチ。舞華とジュリアが琉悪夏をマットに叩きつけると桜井がビッグブーツ。テクラがダイビングボディーアタック、ジュリアと桜井でドロップキックの挟み撃ち。10分経過。ジュリアと桜井がコーナーに上がるがナツコが妨害し琉悪夏がフィッシャーマン、大江戸隊が次々と桜井に串刺し攻撃。琉悪夏がフィッシャーマンで叩きつけるが桜井が返す。琉悪夏はネックハンギング狙いも桜井がギロチン。琉悪夏がネックハンギングボムを決めるが2カウント。混戦からナツコが桜井をマットに叩きつけ琉悪夏が冷凍庫爆弾。しかし桜井がかわしマイパンロール。3カウントが入り桜井が琉悪夏をフォールした。

桜井「横浜武道館にお越しの庶民のみなさま、ごきげんよう!3カ月ぶりにわたくしのおマイク発祥の地に戻ってまいりましたわ!わたくしは今夜、中華街でフカヒレをいただきますが、アナタたち庶民はきょうは特別に横浜崎陽軒のジャンボシュウマイを仲良く割ってシェアして食べなさい。それじゃあ、ごめんあそばっせ!」

◆パッション注入マッチ 15分1本勝負
高橋奈七永

14分28秒
ワンセコンドEX→片エビ固め

スターライト・キッド

 高橋奈七永がスターライト・キッドを相手にパッション注入マッチを要求。意外にも初のシングルマッチでもある。いまやキャリア実績とも豊富なキッドにパッション注入マッチとは?との疑問もあるが、当のキッド本人もその気持ちを隠せない。奈七永のスターダム在籍時、キッドは新人レスラーだった。奈七永にとって、キッドへのパッション注入マッチはスターダムの忘れ物か。この試合後、どんな風景が待っている?

 キッドは入場時、この試合を前にモモ☆ラッチのポイントを伝授してもらった中西百重さんの手を引いて登場し、セコンドにつける。奈七永はリングサイドに中西さんを見つけるとパッションタオルを手渡す。ゴングが打ち鳴らされると奈七永の視線はセコンドの中西さんへ。キッドが「相手はこっちなんだよ!」とクレームをつけ張り手エルボー連打。さらにキッドはドロップキック連打から奈七永のヒザにストンピング連打、奈七永がロープワークを止めてジャーマン。パッションを連呼しながらキッドを踏みつけていく。キッドはボディースラムを狙うが奈七永がこらえて反対に叩きつける。奈七永がキッドの顔面を蹴飛ばし串刺しラリアット。コーナーに振られたキッドがムーンサルトアタック、奈七永がエプロンに出すとキッドの頭部をコーナーに叩きつける。エプロン越しにエルボーの応酬。キッドがDDTから場外へケブラーダ。リングに戻すと足をロック。キッドがコーナーに上がると奈七永が張り手、キッドが下からバックドロップ。キッドがコーナーに上がるが奈七永がジャーマンで落とす。キッドが後方からダブルニーアタック。コーナーに上がったキッドに奈七永も追いつき雪崩式ブレーンバスター。奈七永の突進をキッドが止めてキッチャンボムを狙うが奈七永が押し潰す。キッドが返すと奈七永は冷蔵庫爆弾。しかしキッドがかわして黒虎脚殺、奈七永がエスケープするとキッドがキッチャンボム。モモ☆ラッチにいくが奈七永が押し潰してバックドロップ。立ち上がったキッドに奈七永がラリアット連打。10分経過。奈七永は「こいや!」「終わりか?」と挑発。キッドが立ち上がるが奈七永がエルボー連打。奈七永が予告してラリアット、キッドがかわしエルボー連打、張り手も連打。キッドのダッシュに奈七永がラリアット。キッドがモモ☆ラッチを狙うが奈七永が止めて前方に叩きつける。奈七永が抱え上げるがキッドが丸め込む。残り3分。奈七永がクインビーを狙うがキッドが切り返し反対に叩きつける。キッドがタイガーを決めるが2カウント。残り2分。キッドがコーナーに上がると奈七永が肩車。後方にキッドが丸め込むが奈七永が返す。キッドがもう一度モモ☆ラッチも2カウントどまり。キッドはムーンサルトプレスも剣山でカットされる奈七永はブレーンバスター、ワンセコンドEX。3カウントが入り奈七永が勝利した。

奈七永「横浜パッション!パッショーン!ありがとう!横浜がこんなにパッションで燃えに燃えたのはスターライト・キッド、オマエのパッションがあるからだな。やっと初対戦、こんな面白いヤツが眠ってたとはな。オマエなんでそんなにくすぶってるんだよ。そんなパッションがあるんだったらどんどん道切り開いていけるだろ、もっと。その姿が見たい。幸い、オマエがセコンドに選んだ中西百重は本当にそういうタイプだった!知ってるか。知ってるのか、本当に!?私はこの中西百重というライバルの背中を見ているしかなかったんだよ。だけど、だからいま私がいる。せいぜい中西のちっちゃくても強い姿参考にして、もっともっと強くなれ」

キッド「奈七永ー!きょう負けたけどな…次は、奈七永より上回るパッションで、私が必ず、勝つ!中西百重さんよりはるかに超えてオマエを倒しにいく!だから絶対また闘ってください!そして、今日セコンドについてくださった中西百重さん。今日は本当に、ありがとうございました。でも、こんなに近くで試合を見ていたら、こんな熱い闘いを見せられたら、負けたけど、試合したくなっちゃったんじゃないですか?だから!その気があるなら、次は私と一緒に…組まずに、私の対角に立ってください。なんなら、ナナモモで…めちゃくちゃなのが黒虎!SLKなんだよ!」

奈七永「それはさ、置いといて、わからんけどさ、大江さん、解説、旦那さん、どうなんでしょうか。家族会議でもして。キッド言ってることがめちゃくちゃなんだよ!セコンドに無理やりつけたかと思えば今度はナナモモでやれとか!クソガキがよ!」

キッド「新しい道、切り開いた方がおもしろいんでしょ」

奈七永「…そうだな、おもしろいな。新しい道はおもしろいよな。…おう。試合をしてわかり合ったのかもしれない」

キッドが中西さんに握手を求めると、中西さんが奈七永とキッドを握手させた。

 

 

コメント

奈七永「なんだよ、キッド。モモを無理やりセコンドにつけたと思ったらナナモモ?」

中西「言いたい放題、やりたい放題」

奈七永」「すげーな」

キッド「私のためでもあり、奈七永への愛情でもあるだろ!?」

奈七永「そうなの!?」

キッド「素直に受け取れよ」

奈七永「どこらへんが!?」

キッド「余計怒り買ってパッションしてくれたでしょ、私に対して。だからさ、今日セコンドに百重さんが来てくださっただけで終わるのはもったいないでしょ。続きを作らないと。だから私はさ、百重さん、次は一緒に組むんじゃなくて、私の対角に立つなんてどうですか?ナナモモで!奈七永もやりたいんじゃないの?」

奈七永「やりたいとかじゃなくて、たしかにスターライト・キッドが、奈七永対スターライト・キッドでモモがそっちにセコンドでつくっていうのが一番、あったまおかしな話なわけ。なんでついたか知らんけど。結局、ナナモモなんだよ。後悔すんなよ、おまえ」

奈七永と中西さんが退席。

キッド「奈七永もああやって強がってるだけだよ。ナナモモ、いまのスターダムのリングでできたら面白いんじゃないですか?周りからきたヤツらがほいほいほいほい過去の因縁をここでやってんじゃん。だったら私は見てきた全女のことだってここのリングでやってもいいでしょ。それは考えといてもらって…きょう負けた。悔しい。百重さんと公開練習をして、モモラッチを伝授してもらって、そのほかの技も伝授してもらって出し切ったけど、27年のキャリア、高橋奈七永には、うるさい奈七永には何も通用しなかった。正直私はこの試合が決まって、いまなにもない、本戦で何もない私にこのカードが決まって、うれしかったけど、この試合がすごくプレッシャーだった(涙)。この涙は上谷とワンダー戦をやったときの涙と違う!悔しいのもあるけど、去年と差が自分の中ですごく大きくて。全然いまのスターダムのリングの中心に食い込んでいけなくて。苦しくてもがいて、だからこの試合がいろんなどんな言葉をかけられても何がなんでも全部、プレッシャーの言葉に感じてしまって。どんなに苦しくてもつらくても、前を向いて突き進まなければこのプロレスラーはやっていけない。だから、新しく切り開くためにこの試合を利用したいと思った。勝てなかったけど、でも前に進んでいかなきゃ始まらないから、今回伝授してもらったモモラッチも含めて、次5★STAR、何がなんでも取りにいきたい。私はこういう熱い闘いが本当は大好きだし、プロレスが嫌いになりそうなこともあった。だけど、ずっと女子プロレスを見て育ってきたから、プロレスは嫌いになれない。絶対もっともっとこういう熱い闘いをしたいから、キャリア8年目になるから七番勝負とかやってもおもしろいんじゃないかなって、ねえ、会社の方どうですか?私にもっと熱い闘いをもっともっとやらせてください」

◆ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
<王者組>

14分45秒
グラマラスコレクションMINA

<挑戦者組>
マライア・メイ 壮麗亜美
○白川未奈 朱里●

※第28代王者組の白川未奈&マライア・メイが初防衛に成功

 6・25代々木でMIRAI&壮麗亜美組を破りゴッデス・オブ・スターダム王座を奪取した白川未奈&マライア・メイ組のクラブビーナス。今大会で組まれていた朱里&壮麗組との対戦にベルトを懸けてもいいとアピールし、タイトルマッチに変更された。短期間での防衛戦は王者組にとってリスクでもあり、勢いがあるからこそユニット全体の弾みにもしたい。一方の挑戦者組にとっては壮麗には早くもリベンジ、朱里には久々のチャンスでもあるが…。

 壮麗が先発を買って出るとマライアが白川を送り出す。壮麗がショルダータックルで先制しエルボー連打。コーナーに振るとショルダータックルを連発しボディースラムから逆エビ固め。白川がエスケープすると、壮麗がアルゼンチンで揺さぶりをかける。コーナーに乗せると串刺しボディーアタック。白川が返すと壮麗とエルボーの打ち合い。壮麗が仁王立ちで受けて立つ。壮麗が一発で倒しブレーンバスター狙い。白川がこらえるとブレーンバスターの構えを切り返しDDT。タッチを受けたマライアが壮麗にドロップキック。マライアが逆水平連打、朱里が乱入しクローズライン、マライアがかいくぐり朱里をバックドロップで排除。壮麗に突進。エプロンに出されたマライアだがコーナーからミサイルキック。壮麗が返すと、マライアがダブルアームの構え。壮麗が切り返し逆水平の連打を浴びせていく。ダブルチョップも決めるがマライアが返す。壮麗がブレーンバスターを狙うがマライアが切り返す。しかし壮麗があらためてブレーンバスター。タッチを受けた朱里がマライアにサッカーボールキック。正面からも打ち込むがマライアが返す。朱里は腕固めをマライアに決める。マライアが抜け出しダブルアームスープレックス。白川が入ると壮麗がショルダータックルを打ち込み朱里と合体を狙う。白川は朱里にネックブリーカー、壮麗のヒザにドロップキック。朱里への足4の字を狙うが朱里がヘッドロック、ドロップキック、フロントネックチャンスリー。返された朱里は白川にニーアタック、コーナーに上がるとマライアがハイキック、雪崩式フランケンで阻止。朱里がコードブレイカーも白川がバックブロー。朱里がジャーマン、白川がハイキック。全員がダウン状態。白川がエルボー連打、朱里がバックキック、白川がロープを引いてエプロンに出すとマライアが回転エビ、白川のハイキックからマライアが場外に送り出す。白川は場外へプランチャを放ち10分経過。白川は朱里の後方からローリングエルボー、コーナーに乗せてDDT。朱里が返すと、マライアが肩車。白川がコーナーに上がる。壮麗が白川を担ぎサイドに叩きつける。朱里と壮麗が白川にブレーンバスター。朱里が白川にジャーマンも2カウント。朱里が白川にバズソーキック、白川がつかんでドラゴンスクリューから足4の字固め。しかし壮麗がカット。マライアがジャーマンで壮麗を排除すると朱里を肩車し白川がフェースクラッシャーで合体。朱里が返すと、白川は「終わらせるぞ!」と絶叫し、朱里にグラマラスドライバーMINA。しかし壮麗のカットが間に合う。壮麗がクローズラインをかいくぐりまとめてラリアット。朱里が白川に山折りも2カウント。朱里がニーアタックも白川がカバーを反転。朱里が返すとハイキック。白川が流炎を切り返しエルボー、エプロンに立った壮麗に当てて分断させ、朱里を丸め込むと3カウントが入った。

白川「ボロボロだけど朱里に勝ったぞ! ちょっともう、ホントにすごい。朱里、ちょっとふつうにちょっと、ひとつちょっと心配なことがあって聞きたいんだけど、最近、映画の撮影とかいっぱいあって、ふつうに忙しそうで、忙しすぎてそうで、身体大丈夫?」

朱里「大丈夫だよ。オマエに心配される筋合いはねえ。今日は負けたよ、負けた。オマエの勢いもすごく感じた。でも、二度はねえぞ」

白川「いままでなんの絡みもなかったけど、ちゃんみなに勢い感じてくれたんだあ。よっしゃあ、してやったぜえ。ホントに、えーとなにを、たぶんそろそろ締めた方がいいから。ホントにもう、地獄から這い上がったちゃんみなは、これからもズンドコズンドコ上にいくぜい!」

マライア「チャンミナチャンピオンイズヒアー! チョットマッテ。(音楽を止めさせて)チャンピオンメイイズヒアー!」

白川「ローズゴールドイズヒアー!」

白川組のコメント

白川「ボロボロだけど、勝ちました」

マライア「ミナ、朱里に勝ったんだよ!」

白川「イエーイ、朱里に勝った、ありがとう」朱里からもちろんとるのは初めてだし、ここからやっぱり朱里は赤いベルトの人だったから、朱里とバチバチやっていかなきゃいけないと思ってる。よかった、それの結果でつかめたと思います、今日。でもホントに短いスパンで防衛戦をするっていうのは賛否両論別れると思うんですけど、私はチャンピオンだけど常にチャレンジャーでいたいと思って。私はチャレンジャーだってチャンピオンなのに思わせられる朱里はちょっと悔しい。そうやって思わされるのは悔しいからそこまで上がらなきゃいけないなって思うし、壮麗とは5★STAR当たらないから、決勝で会いたい人はいっぱいいるけど壮麗と決勝で会って、ボコボコボコボコ、シングルでやり合うのもいいし、あとは5★STARでシングルのリーグ戦が始まるけど、このタッグベルトをより、そういう違うシーズンのときも輝かせられるように頑張ります」

マライア「日本語で? イクゾー、ローズゴールドイチバーン! チャンミナチャンピオーン、チャンピオンメーイ。楽しんだんだからギフトがきてもいいんじゃない?」

月山がシャンパンらしきものを持ってくる。

白川「こないだベルト取ったけどシャンパン持ってきてくれなかった」

月山「ちょっと、ハイ」

白川「お財布事情が」

月山「よくご存じで。そうなんです。本日はジュースです」

マライア「私は日本語わからないけど、なんかジュース?って聞こえたんだけど。ジュースなの?」

月山「ごめんなさい。私、セコ山。ごめんなさい。これは、赤ぶどうジュースです」

ジュースで乾杯。

マライア「チアーズ! オイシイ」

白川「クラブビーナス、シャンパン業者かジュース業者、スポンサーお待ちしております。おいしく勝利の乾杯を。ブシロードまでお願いします」

◆ハイスピード選手権試合 30分1本勝負
<王者>

3分33秒
起死回生

<挑戦者>
鹿島沙希 フキゲンです★

※第23代王者の鹿島沙希が初防衛に成功

 AZM、フキゲンです★との3WAYマッチを制し、王者を破らずしてハイスピード王者となった鹿島沙希。ところが6・25代々木での金網マッチに敗れ大江戸隊を強制脱退させられるどころかメンバーからの攻撃を食らい追放されてしまった。それ以前からフキゲンとの初防衛戦は決まっていたが、同門対決から一転、無所属vs大江戸隊の図式に。金網戦に入っていなかったフキゲンの鹿島への思いはどうなのか? 大江戸隊の介入も予想される中で鹿島はどのようにして初防衛を成功させるのだろうか?

 鹿島が握手を求めるとフキゲンが「デース!」のポーズで返答。ゴング後も鹿島は手を差し出す、フキゲンが攻撃しようとすると鹿島が手四つからロープワークへ。フキゲンは喫煙ポーズ。隙をついて鹿島が向かっていくとフキゲンが丸め込む。返した鹿島が走るとナツコがリング下から足を引いて大江戸隊がリングサイドで攻撃する。フキゲンはスポーツ紙で殴打しようとするが躊躇する。鹿島は「叩けよ」と叫び奪い取って殴打する。フキゲンが殴打しブレーンバスター予告も鹿島が反対に叩きつける。鹿島がコーナーに上がると桃が阻止、フキゲンが上がり雪崩式ブレーンバスターを予告し成功させる。反対側コーナーからはムーンサルト。鹿島がかわし突進するとフキゲンが止める、鹿島が起死回生にいくと大江戸隊がレフェリーの足を引く。琉悪夏がボックスで殴打するが鹿島が起死回生で丸め込むと3カウントが入った。試合後、大江戸隊がリングインし鹿島を袋叩きに。ナツコはフキゲンにスポーツ紙を渡す。フキゲンがスポーツ紙で殴打し暴行。そこへ朱里と壮麗が現われ大江戸隊を蹴散らす。

ナツコ「ゴッデス負けて気でも狂ったか、オマエら。こんな弱いヤツつけてどうするつもり?ゴッズアイももう終わりだな」

ナツコら大江戸隊メンバーが退場。

鹿島「…朱里さん、助けてくれてありがとうございます(涙)。この先もずっと守ってほしい…。だから、ゴッズアイに入れてくださいぃ!」

朱里「本当に?」

鹿島「ハイ。朱里さんの金魚のフンになりたいです」

朱里「わかった!わかったよ!きょうから鹿島沙希はゴッズアイの一員だ」

鹿島「これで朱里と闘わないで済む」

鹿島は朱里の脚にしがみつく。

朱里「何、言ってんの?」

 

鹿島のコメント

「やったー!これは防衛したうれしさ?いやいやいや、朱里、朱里が…仲間に…仲間になったって、沙希、もう怖いものないよ。このスターダムで、このリングでプロレスやっていく上で、何も怖いものはない。だって沙希、きょうから朱里の金魚のフンだもん。ずっとついて歩くよ、沙希。これで誰がきても、いつ襲われても大丈夫。ただちょっとあの変なポーズはやりたくないな。やったー、安心したー!」

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
<挑戦者>

22分16秒
ミラマーレショック→エビ固め

<王者>
MIRAI 中野たむ

※第18代王者の中野たむが初防衛に失敗。MIRAIが第19代王者となる。

 5・27大田区で白川未奈との2冠戦を制しワールド・オブ・スターダム王座を防衛するとともに、ワンダー・オブ・スターダム王座も奪取した中野たむ。その試合後、白いベルトへの挑戦を表明したのがシンデレラ・トーナメント2連覇のMIRAIだった。MIRAIは赤ではなくあえて白への挑戦をアピール。22年からスターダム参戦を果たしたMIRAIは、21年3・3日本武道館でスターダムを観戦、メインの髪切りマッチで勝利し白いベルトを初奪取した中野を見て、いつか自分も中野の白いベルトに挑戦したいと思っていたという。そしていま、自身もシンデレラ・トーナメント2連覇、中野が白いベルト2度目の戴冠という絶好のタイミングで実現することに。ゴッデス・オブ・スターダム王座を失ったもののMIRAIが勝てばシングル初戴冠であり、中野が守れば赤白2冠王が継続。どちらの思いがまさるのか?

 慎重に歩み寄りMIRAIが先に髪をつかむ。中野もつかみ返すと、MIRAIがエルボー。中野も打ち返しエルボーを打ち合う。MIRAIが連打しロープに追い込む。カウントを取るレフェリーを突き飛ばし、エルボー連打。再び突き飛ばし殴り続ける。レフェリーが止めてMIRAIがさらに向かっていく。中野がグラウンドで上になりエルボーもMIRAIが反転して腕十字狙い。中野がヘッドロックにとるとMIRAIが持ち上げるが中野がジャーマン。中野はコーナーのエプロンで顔面を踏みつけるとニーアタック、エプロンで首を絞め止めに入ったレフェリーを蹴落とす。転落したMIRAIへ中野はプランチャ。リングに戻されたMIRAIだがすぐに反対方向から場外エスケープ。中野がおいつき花道でバックを取る。MIRAIが切り返し中野を叩きつける。MIRAIが絶叫し中野をステージに連行。カナディアンで担ぎ上げると中野がもがいて体勢が崩れる。中野がバイオレットシューティングを花道で見舞い、疾走。しかしMIRAIがラリアット。両者花道でダウン。MIRAIが中野を連れ戻しリングに入れると串刺しラリアット、ショルダータックル。コーナーに上がるとミサイルキック。中野が返すと、MIRAIはネックブリーカーをキャッチしコーナー際に叩きつけコーナーに上がる。立ち上がった中野が雪崩式バックドロップ。中野がニーアタックからジャーマン。しかしMIRAIが返してみせる。10分経過。中野がコーナーに上がるとMIRAIが下からエルボー連打。コーナー上でやり合うと中野がカカト落としでMIRAIを落とす。中野は場外へ飛ぼうとするがMIRAIが下からエルボー連打。MIRAIも上がり、トップに立つ。そこでMIRAIがラリアット。MIRAIが先に立ち上がりバックを取る。中野が切り返すがラリアットを食らう。MIRAIはバックを取りマットに叩きつけるが2カウント。MIRAIがノーザンライト。MIRAIが担ぎ上げるが中野が切り返しノーザンクロス。MIRAIが足を延ばしてエスケープ。中野が突進しニーアタック、バイオレットシューティング。後方からも決め、サイドにもう一発。しかしMIRAIが返してみせる。15分経過。中野が引き起こしてVSD狙い。MIRAIがかわしてアームロック。ミラマーレで締め上げ首もロック。しかし中野がエスケープ成功。MIRAIの突進に中野がトラースキック。中野がVSDを決めるも腕のダメージからカバーが遅れる。MIRAIが返すと、中野はもう一度引き起こしトワイライトドリーム狙い。しかしMIRAIがカンガルーキックで阻止。中野がもう一度引き起こすがMIRAIが持ち上げて叩きつける。両者ダウン。9カウントで立ち上がり、エルボーが交錯。エルボーの打ち合いからMIRAIが連打、中野は左右の張り手を連打。両手で挟み撃ちしトワイライトドリーム狙い、MIRAIが阻止するがカウンターのスピンキックを食らう。しかしすぐにラリアット連打。ラリアットをかわした中野がジャーマン。すぐに返したMIRAIが中野をかいくぐってラリアット。ジャンピングラリアットも放つが2カウント。MIRAIはコーナーに上がりクロスボディーアタック。担ぎ上げると旋回しミラマーレショック。3カウントが入りMIRAIが白いベルトをゲットした。

ベルトを巻かれたMIRAIが手を差し出す。中野は応じると見せかけ、あっかんべー。MIRAIの肩を叩いてリングを下りた。

MIRAIのコメント

「白いベルト、取ったぞ! 自分は初めてのシングルのベルトです。夢みたいだけど、体中のあちこちが痛いから、夢じゃないんですよね。それにしても、今日の最後の中野たむ、ブサイクだった。でも、ああなってからが中野たむでしょ。ああなった中野たむは覚醒してて強い、本当の中野たむ。今日その中野たむとやっと、やっと、やっと、やっとやっとやっと、闘うことができました。今日で中野たむの白いベルトの物語は最終回、終わりです。でもその物語の輝きは消すことなんてできないから、これから歴史となって語り継がれていくんじゃないですかね。そして中野たむは、赤いベルトを持っていて、今日自分は白いベルトを手にした。じゃあ次はどっちのベルトが一番輝きを放つか勝負だ! 中野たむとの闘いはまだまだ終わりません。このリアルシンデレラのMIRAIが、自分の知らなかった自分を一緒に連れていって、そしてこの白いベルトとともに新しい時代へ、魂込めて!みんなを連れていきます」

 

中野のコメント

「かわいいですか、ブスですか。ブスですよねえ。白いベルトなくなった。MIRAIさあ、すげえ強えじゃん、すげえ魂持ってんじゃん、ずるいよ。あとだしじゃん。今日は負けたけど、ここからだからね。アンタ、私の大切な大切ないろんなチャンピオンの怨念がこもったその白いベルト巻いて腑抜けチャンピオンになったら絶対許さないから! ぶちのめしてやるから! おぼえとけよ。まだまだ下の世代に譲る気は毛頭ないんで。ここからはね、アンタとは赤のチャンピオンと白のチャンピオン。どっちのベルトの価値がどっちのベルトの価値を上げていけるかの勝負。アンタと私は今日からライバルだから。絶対、負けないから!」

◆インディアン・ストラップ・マッチ 時間無制限1本勝負
安納サオリ

26分36秒
リング1周

なつぽい

 KAIRIに呼び込まれ久しぶりのスターダム参戦となった安納サオリは、なつぽいと再会しトリオを結成、アーティスト・オブ・スターダム王座を奪取しコズミックエンジェルズの一員にもなった。しかし、初防衛戦でまさかの王座陥落となり、その後の後楽園でタッグを組むも試合後にはパートナーを攻撃、なつぽいとの対戦をアピールし、シングルマッチが実現することになった。しかも試合は相手の手を革ひもで結ぶストラップマッチ。使える技も制限される逃げ場のない状況で、どんな結末が待っているのか?

 両者の左腕が皮ひもでつながれる。ゴングが打ち鳴らされ、なつぽいが引くと安納も引く。中央で睨み合い、ロックアップ。安納が押し込み反転したなつぽいが張り手連打、安納がロープに振るとなつぽいがクロスボディー、安納が返してカカト落としもドロップキックを食らう。なつぽいが走ろうとすると安納が引いて走らせず。安納がロープに振って途中でストラップを引っ張る。なつぽいがスリーパーで絡みつき両者グラウンドへ。安納がストラップで首を絞めるとなつぽいがエスケープ。なつぽいがバックキックからネックブリーカー。コーナーに上がったなつぽいに安納はストラップを首に巻きつけデッドリードライブ。安納はストラップを首に巻きつけなつぽいをマットに叩きつけていく。なつぽいもやり返し、ストラップを首に巻き付けて相手を投げていく。なつぽいが走ると安納がビッグブーツ、安納が走るとなつぽいがドロップキック連打。なつぽいはリング下から安納の首をストラップを使い締め付ける。場外に出るとなつぽいがバックを取る。安納が切り返しストラップで首を絞め客席に投げつける。なつぽいがやり返し、安納を客席に投げつける。なつぽいはリングサイドでジャーマン。コーナーに上がるとプランチャで飛ぶ。10分経過。なつぽいが戻すと安納が反対側に出てストラップを引く。引っ張られたなつぽいは鉄柱に激突。安納がストラップを引いてなつぽいをリングに上げる。リング上でエルボーを打ち会い、なつぽいが走ると安納がストラップを引いて延髄斬り、ポテリング。3カウントが入り、なつぽいを引っ張りコーナータッチ。しかしなつぽいが引っ張りストンピング連打。安納がフィッシャーマン、なつぽいがフェアリングリングで叩きつけるが2カウント。なつぽいが安納を巻きつけてマヒストラル。3カウントが入るとストラップを引いてコーナータッチ、しかし安納が蹴飛ばし振出しに。安納がストラップをムチにして連続殴打。なつぽいがカウンターで殴打し、さらに連続で殴打していく。なつぽいはマウントパンチ連打、安納も反転してやり返す。15分経過。エルボーの打ち合いから両者ダウン。エルボーを打ち合い、安納が連打、立ち上がるとなつぽいがエルボー連打、バックキックも連打。なつぽいがコーナーからフェアリアルギフト、フェアリーストレインで3カウントをゲット。コーナーをタッチしていくが安納がジャーマンで阻止。なつぽいがドロップキックからコーナーに上がると安納がストラップで首を巻きつけ締め上げる。安納もコーナーに上がり雪崩式フランケン。腕十字の体勢からストラップで巻きつけて三角絞め。ダウンのなつぽいを引き起こし安納が張り手連打。なつぽいがやり返しポイ捨てジャーマン、安納もジャーマン。なつぽいがもう一発ポイ捨てジャーマン、安納もやり返す。なつぽいがもう一度ポイ捨てジャーマン、安納がさらにやり返す。なつぽいがもう一発放つと安納ももう一発。安納がバックにまわりジャーマンスープレックスホールドもなつぽいが返す。安納はさらにロコモーション式のジャーマン。しかしギリギリでなつぽいが返す。25分経過。安納がタンタンドルで3カウントを奪う。安納がコーナーをタッチしていき、最後はなつぽいの両手を取ってタッチ、安納の勝利となった。

安納「なつみ」

なつぽい「…なつぽい」

安納「ウチらアホやな。どんだけお互いに負けたくないねん。ほんまにアホやわ。どうする? このまま、これからも対立していく? この関係続ける?」

なつぽい「………あぁ。また足りなかった。クソッ……(涙)。サオリ、ウチらはさ、切りたくても切れない何かでつながってるのかな。サオリ、私にとってサオリはこれからも一生ライバルだよ」

安納「上等じゃねぇか。安納サオリ、ナメんなよ!」

なつぽい「なつぽい、ナメんなよ!」

安納「ありがとう。なつぽい」

なつぽい「なつぽい…え?」

安納「なつぽい、ありがとう」

なつぽい「なつぽいって言ったよね」

安納「たむ、おいで」

なつぽい「ねぇ、無視しないでよ」

セコンドの中野もリングに上がる。

安納「ごめんな、たむ。ずっと私のワガママでこんな感じになっちゃって。ごめん」

たむ「サオリちゃんはさ、これからもコズエンでいてくれるよね?」

安納「コズエンはさ、いまでも最高やん。輝いてるよ。でも、私がいればもっと輝くんちゃう?」

この言葉を聞いて、たむは安納に飛びつき、そんな3人を見守っていたコズエン見習いの水森がマイク。

水森「じゃあ!じゃあ!じゃあ!ここにいる4人で一緒に踊りましょう!」

「なんでじゃい!」とたむが突っ込むが、音楽が流れだす。

水森「新生コズエン、テイクオフ!」

照れる安納も含めコズエンがダンス。

中野「本日の搭乗員を紹介します! 見習い、ゆなもん! コズエンの妖精、なつぽい! そして、あらためてまして、コズエンの新メンバー、安納サオリ!」

コズエン「アナタたちも私たちも、デリシャース、ウーンマ!」

コメント

安納「今日も勝ったよ、私。でもさ、まだ完璧になつみに勝ててると思えへんのよな。きっとこれはプロレスラーである限り、ずっと思う感情なんやと思う。私はなつみになれへん。なつみも私になれへん。でも、それがいいんかもな」

たむ「(安納の足に顔を近づけ)あー、なんかちょっと嫉妬した」

安納「でもね、思ったわ。仲間っていいなって。ほんまにすごいそれを感じた。だから、コズエンは私がいたらもっと輝くから 大丈夫」

なつぽい「集大成と思って、この試合向かったんだけどさ、闘ってたらさ、懐かしさと負けたくない気持ちと、今の自分を振り返り始めたりとかしてさ。なんかサオリとまたここでこうやって出会って、こんなおっきい大会で、ウチらが憧れてたスターダムのメインでさ、2人でやってるっていうの、なんかすごい感慨深いし、集大成と思ってたけど、これがやっぱりウチらのスタートなんじゃないかなって改めて思った。3回目のシングル、また負けて悔しいけどさ。悔しいけど、なんかめっちゃ嬉しくて。なつぽいはまだまだ上行けるし、サオリから絶対スリー取る。サオリはよくわかってると思うけど、なつぽいもなつみも諦め悪いからね」

安納「どんだけ見てきたと思ってんねん」

なつぽい「いいね、新生コズエン? パイナップルパイナップル(水森の頭をいじりながら)モシャモシャモシャパイナップル」

中野「サオちゃん、ダンスどっかで練習してた?」

なつぽい「そうだよ!」

中野「意外と振り付けわかってたよね?」

なつぽい「なんか踊れてたよね?」

安納「…ほら、あの見てたからさ」

なつぽい「絶対、影で練習してた。そういう人」

安納「黙れ。またね」

安納が革ひもを付けた状態でバックステージを去る。それに引っ張られてなつぽいも消えていった。

中野「連れて行かれちゃうヤツだから(笑)」

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