『NAGOYA GOLDEN FIGHT 2023〜金鯱の奇跡〜』
10月9日(月・祝)ドルフィンズアリーナ(観衆1315人)
試合結果
◆6WAYバトル 15分1本勝負 | ||
壮麗亜美 |
6分29秒 |
琉悪夏 |
※残りは羽南、レディ・C、天咲光由、水森由菜
◆ハイスピード選手権試合 30分1本勝負 | ||
<挑戦者> |
6分46秒 |
<王者> |
星来芽依 | 鹿島沙希 |
※第23代王者の鹿島沙希が4度目の防衛に失敗。星来芽依が第24代王者となる。
◆シングルマッチ 15分1本勝負 | ||
安納サオリ |
8分38秒 |
AZM |
◆シングルマッチ〜UWFルール〜 30分1本勝負 | ||
朱里【D1:E1】 |
10分45秒 |
白川未奈【D1:E2】 |
◆アーティスト・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負 | ||
<王者組> |
5分37秒 |
<挑戦者組> |
桜井まい | メーガン・ベーン | |
テクラ | 鈴季すず | |
○ジュリア | 舞華● |
※第30代王者組のジュリア&テクラ&桜井まいが2度目の防衛に成功
◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負 | ||
<王者> |
15分32秒 |
<挑戦者> |
MIRAI | 渡辺桃 |
※第19代王者のMIRAIが2度目の防衛に成功
◆KAIRI壮行試合 30分1本勝負 | ||
○KAIRI |
24分25秒 |
葉月 |
高橋奈七永 | コグマ● | |
岩谷麻優 | 飯田沙耶 |
◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負 | ||
<王者> |
21分34秒 |
<挑戦者> |
中野たむ | 刀羅ナツコ |
※第16代王者の中野たむが3度目の防衛に成功
試合詳細レポート
◆6WAYバトル 15分1本勝負 | ||
壮麗亜美 |
6分29秒 |
琉悪夏 |
※残りは羽南、レディ・C、天咲光由、水森由菜
当初はガントレットタッグマッチが発表されていたが、スターライト・キッドの欠場に伴いカードが変更。タッグを組むはずだったレディ・C&天咲光由、羽南&壮麗亜美もそれぞれが闘い、キッドが欠場になった琉悪夏、月山と組む予定だった水森由菜がそのまま参戦、6人がいっせいに闘う6WAYマッチとなった。
丸め込みの応酬から天咲がドロップキック、しかし側転エルボーはかわされ羽南と水森がドロップキックで合体する。羽南と水森がエルボーの応酬。天咲が割って入るがレディが羽南にビッグブーツ、レディが河津落としの体勢に入ると天咲がドロップキック。レディと壮麗が逆水平の応酬。レディが連打し突進すると壮麗がダブルチョップ。首4の字固めの数珠つなぎになると琉悪夏が踏みつけていく。琉悪夏は5人をコーナーに追い込みボディーアタック。ひとり逃れた水森にショルダータックルからクロスボディー。琉悪夏はフィッシャーマンを狙うが水森がかわしてフライングショルダータックル。琉悪夏が返すと水森とエルボーの打ち合い。羽南がまとめてダイビングボディーアタック。さらにまとめてニーアタック。丸め込んだのは羽南だがカットされる。レディと天咲が合体し、天咲が羽南にDDT。壮麗とレディが天咲にダブルのブレーンバスター。琉悪夏がセントーンでカット、レディと水森に壮麗がラリアット。壮麗は琉悪夏にラリアットも相打ちに。ラリアット合戦で琉悪夏が打ち勝つ。しかし壮麗もカウンターでラリアット。琉悪夏が返すと、壮麗がブルーサンダー。3カウントが入り壮麗が琉悪夏をフォールした。
◆ハイスピード選手権試合 30分1本勝負 | ||
<挑戦者> |
6分46秒 |
<王者> |
星来芽依 | 鹿島沙希 |
※第23代王者の鹿島沙希が4度目の防衛に失敗。星来芽依が第24代王者となる。
ハイスピード王者の鹿島沙希が4度目の防衛戦。挑戦者はこれまで再三にわたりアピールしてきた星来芽依だ。星来は試合に敗れたことで鹿島が「弱い」としタイトルマッチを決めた。これが鹿島にとって吉と出るか、凶と出るか。鹿島のハイスピードは秒殺で、星来は従来このベルトにかかわってきた選手たち共通の解釈。星来が勝ってハイスピード戦線を元に戻すかも注目される。あるいは、今回も鹿島がベルトをキープし意外な長期政権を築くのか? ある意味、天下分かれ目のタイトルマッチになるかもしれない。
鹿島が試合前にやる気満々のシャドーボクシングと思いきや、ゴングが鳴るとリングに寝そべる。鹿島は星来を誘ってその体勢から手を差し出す。星来が応じると手を引いて起死回生狙い。星来が切り返すと鹿島はリング下。星来が追いかけるとすぐに戻って星来を走らせる。星来が飛びついて丸め込むが2カウント。鹿島は再び寝そべるとフットスタンプをかわしていく。星来が蹴飛ばし髪を引いてロープに振ろうとする。鹿島はロープブレイクを主張。星来がダッシュすると鹿島がロープにかけて蹴り上げる。鹿島は腕を蹴り上げ顔面を踏みつける。星来が向かっていくと鹿島は側頭部を蹴り上げて挑発。鹿島は「鹿島沙希、走るぞ!」と宣言しダッシュ。星来もダッシュしネックブリーカー。星来のブレーンバスター狙いを鹿島が切り返す。星来はコードブレイカーからブレーンバスター。鹿島が返すとエルボーの応酬。星来をかわして鹿島が昇竜拳、コーナーでミドルキックの連打、昇竜拳。5分経過。鹿島がコーナーに上がりダイビングフットスタンプを決める。星来が返すと、鹿島はダブルアーム式フェースバスター。星来がカバーを反転し丸め込む。マイエンブレム狙いを星来が切り返しドロップキック。星来のボディーアタックをかわし鹿島が蹴り上げると起死回生。星来が切り返し丸め込むと3カウント。星来が新王者となった。
星来「やっと、やっと、3年思い続けたこのベルト勝ち取ることができました。ありがとうございます。自分の目標、世界一のハイスピードスターになる。このベルトを巻いてハイスピード界、新しい歴史を作って見せます。みなさん、自分を瞬きせずに追いかけてください。ありがとうございました」
星来のコメント
「やっと、3年前に初めて挑戦してからやっと、3年間思い続けたベルトを取ることができました。本当にプロレスが大好きです…。プロレス界に戻ってきてよかったです。ずっと戻ってきたいと思ってたぶん、ちゃんと戻ってこれたんだから、このベルトで、自分が新しいハイスピード界、変えてみせます。歴史を変えてみせます。ありがとうございました」
◆シングルマッチ 15分1本勝負 | ||
安納サオリ |
8分38秒 |
AZM |
本来ならばなつぽい&安納サオリ組のゴッデス・オブ・スターダム王座にクイーンズクエストの林下詩美&AZM組が挑むゴッデス・オブ・スターダム王座戦が予定されていたが、詩美、なつぽいともに頚椎ヘルニアにより欠場。2人の欠場により、期せずしてAZMと安納サオリの一騎打ちに変更となった。AZMと安納は5★STAR GPにおける8・6浜松で対戦し、AZMが勝利。安納に初めてのリーグ戦黒星をつけたのがAZMだった。この黒星により安納は失速した感が否めないだけに、安納がリベンジを果たすか、それともAZMが返り討ちにしてみせるか注目のカードとなった。パートナー復帰後にあらためてタイトル戦をおこなうためにも重要な試合となる。
AZMが握手を求めると安納が歩を進め応じようとする。AZMが奇襲を仕掛けると安納がフェイントをかけAZMが笑みを浮かべる。AZMは安納をエプロンに追い出すと、背中に蹴りを入れて場外に送り出す。さらにエプロンを走ってミドルキック。リングに戻すとヒザでカバー。安納が返すとAZMはサッカーボールキックを連発。安納が返すと、AZMは「おいおいリベンジすんだろ」と挑発して顔面を踏みつける。AZMの突進を安納がかわしフィッシャーマン、ドロップキック、フィッシャーマンズスープレックス、鎌固め、極楽固め。これをはずすと顔面を蹴って挑発。AZMが立ち上がると安納がエルボー。AZMもやり返し安納を挑発。エルボーの打ち合いから安納がコーナーに上がる。AZMが雪崩式アームホイップも返した安納がビッグブーツ。AZMが返してブレーンバスター、安納がジャーマン、両者のキックが交錯しダウン。立ち上がるとAZMが足を取り後方に投げ捨てる。AZMはコーナーに上がりダイビングフットスタンプ投下。安納が返すとAZMがワキ固めに入る。腕固めに移行すると安納が切り返しラリアットの構え。AZMが迎撃しバックから丸め込む。切り返した安納がジャーマン。AZMが返すと、ハイキック。こらえて安納が延髄斬り。AZMがカナディアンデストロイヤーで叩きつけあずみ寿司狙い。安納が切り返し丸め込む。AZMが返して側頭部にキック。突進を止めた安納が丸め込み。丸め込みの応酬からAZMのフットスタンプをかわして安納がポテリング狙い。AZMが切り返すが、安納が丸め込むと3カウントが入った。試合後、安納はAZMにゴッデスのベルトを見せつけた、
安納のコメント
「今日、本来ならAZM、詩美、なつみ(なつぽい)、私、このタッグでベルト懸けての試合やったけどさ、私は詩美ともなつみともこれからも試合したいし、このベルトを懸けてもちろん、なにも懸けなくても試合がしていきたい。だから、絶対焦らんでいいけど、はよ帰ってこいよ。そして、私はゴッデスのリーグ戦には出場しないけど、チャンピオンとして待ってられる行動をします。じゃあ、AZMまた遊ぼう。詩美、いまのその抱えた感情を束ねて、対戦するときは爆発しよう。なつみ、待ってるわ。じゃ!」
◆シングルマッチ〜UWFルール〜 30分1本勝負 | ||
朱里【D1:E1】 |
10分45秒 |
白川未奈【D1:E2】 |
スターダムで3度目となるUWFルールマッチ。いずれも朱里絡みで、今回も朱里の提唱により実現となった。朱里が対戦希望者を募ったところ名乗りを挙げたのが白川未奈。朱里はUWFルールに加え、この日が10月9日であることに着目。2年前の10・9では朱里がいまでは同じユニットの一員となった鹿島沙希にドラゴンスクリューからの足4の字固めで勝利、このとき引き合いに出したのが、1995年10・9東京ドームにおける新日本プロレスvsUWFインターナショナル全面対抗戦の試合だった。朱里がオマージュしたのは髙田延彦を破った武藤敬司の足4の字固め。このフィニッシュの流れは現在、白川が得意としているだけに対戦に名乗りを挙げたのも納得がいく。と同時に、白川にとってはUWFルール初体験。かねてから打撃に磨きをかけている白川がその成果を披露し得意のパターンにもっていけるか、それともスターダムのUWFルールで負けなしの朱里がさらなる盤石ぶりを見せつけるのか、注目の一番だ。
勝敗はギブアップ、KO、レフェリーストップ、ドクターストップ、ポイントアウトによるTKO、セコンドによるタオル投入、試合放棄、ノーコンテストで決着。5ロストポイント制を採用。双方の持ち点が5ポイントでスタートし時間切れの場合はポイント差で勝敗が決まる。ダウンもしくはロープエスケープで1点のロストポイント。ロープブレイクになった場合はスタンディングポジションから試合を再開する。握手を交わし試合開始。両者ローで威嚇し朱里のハイキックが浅くヒット、朱里がバックを取ってテイクダウン、グラウンドにもっていく。白川が下から足を取りにいくがスタンディングの朱里が逃れる。朱里がバックを取り再びグラウンドへ。朱里がマウントを取り腕十字狙い。朱里はスリーパーに取るが白川がエスケープ。キックで威嚇し合い、朱里がニー連打から投げを打ちグラウンドへ。腕十字を狙うと白川が上になり腕十字の構え。上になった朱里が腕十字を狙う。白川が逃れようとするが朱里がワキ固めから腕と首をロック。白川がエスケープし残り3ポイント。手四つの構えから白川がバックを取る。朱里がバックにまわりグラウンドで首の取り合い。立ち上がるとブレイクし白川がヒザへのドロップキック、飛びついて足を取りにいく。5分経過。朱里がブレイクしバックキック。白川をかわしてニーを打ち込むと白川がダウン。残り2ポイント。朱里がドロップキックからサッカーボールキック。白川が立ち上がりサッカーボールキックをやり返すと朱里に打たせる。その足をつかんでスタンディングヒールホールドを狙う。朱里がすぐに逃れるが白川はアキレス腱固めにもっていく。ブレイクすると白川が延髄斬りをかわしハイキック、バックブロー。朱里がダウン。朱里が立ち上がると白川が打撃の連打、バックドロップ。朱里が立ち上がるが白川がドラゴンスクリューからの足4の字固め。朱里が反転するが白川が元に戻して締め上げる。朱里がなんとかエスケープし残り3ポイント。白川がローキック連打から足4の字狙い。朱里が払い除けるとコードブレイカー、白川が蹴りをつかんでハイキック。朱里が挑発すると白川が張り手。朱里もやり返して応酬に。白川が連打し突進、朱里が止めてジャーマン。白川が立ち上がりバックドロップ。朱里が立ち上がりグラウンドにもっていくとストレッチマフラーの構え。白川が逃れると朱里がニーアタック、ハイキック連打。白川がダウンしレフェリーがストップ。朱里のKO勝利が宣告された。
朱里「白川未奈、オマエが今日、これだけやってくるとは思ってなかったよ。今日、私はオマエの気持ち受け取ったし、オマエの見る目、変わったよ。10・9、この伝説の日にUWFルールでやってくれてホントにありがとう。そして、私が最強女子、世界中の最強女子を名乗るヤツ、名乗りを挙げてこい。この私、朱里と闘おうや、待ってるよ。白川未奈、また闘える日を楽しみにしてる。今日はありがとうございました」
白川「悔しい…。でも、自分がいま持ってるものすべてぶつけたから後悔はないけど、でもこのチャレンジを絶対にものにして、朱里に絶対リベンジする!」
スクリーンにバックステージでの白川の映像が流れる。白川の背後に黒装束の人物が現われ、白川が恐怖におののく。引き続きダンプ松本のイメージ映像が「極悪同盟」の文字とともに映し出される。
白川「ちょっと、いまはつらすぎる…。ハロウィンナイトに極悪同盟くるの? こんな状態でやりたくないけど、極悪同盟、極悪同盟、私がやってやるよ~~! 見とけ、その日までまた修行だ!」
白川のコメント
「最後、飛んじゃった…。目を開けたら終わってました、試合が。悔いはなんにもないけど、朱里がUWFルールのスペシャリストってわかってたんで、それで全力で臨む用意をしないと失礼にあたるって自分の気持ちがあったから、自分がやってきたこと全部出して負けたから悔いはないです。でも、これで終わりじゃなくて、これが始まりの日にする。絶対に朱里にリベンジする。あとはなに? ハロウィンに極悪同盟くるの? 試練が多い方が人生楽しいから、極悪同盟、私がやってやる。ぶっ潰すから、もうなんでもこいよ! もうなんでも、全部この命かけてやってやるよ!」
◆アーティスト・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負 | ||
<王者組> |
5分37秒 |
<挑戦者組> |
桜井まい | メーガン・ベーン | |
テクラ | 鈴季すず | |
○ジュリア | 舞華● |
※第30代王者組のジュリア&テクラ&桜井まいが2度目の防衛に成功
ドンナ・デル・モンドのバリバリボンバーズ、ジュリア&桜井まい&テクラ組が2度目の防衛戦。桜井が欠場していたため久しぶりのアーティスト戦となる。対戦相手は舞華&鈴季すず&メーガン・ベーン組。挑戦者組の舞華は王者組とのDDM同門対決で、舞華とともに世代闘争を提唱した鈴季が名乗りを挙げた。さらに鈴季とタッグを組む機会の多いメーガンがここに加わる。トリオでの実力こそ未知数ながら、舞華と鈴季は5★STAR GP決勝を争ったばかりで、初来日ながらいきなり赤いベルトに挑戦したメーガンはタイトル奪取こそならなかったものの相変わらずスターダム勢をパワーで圧倒してきた。それだけに、王者組には厄介な相手となることは間違いない。
王者組が突進し試合開始。ジュリアがメーガンに殴りかかりテクラがダイブ。しかしメーガンがキャッチしマットに叩きつける。桜井をコーナーに追い込むと舞華にチェンジ。舞華が桜井にボディースラムを連発。ジュリアが舞華にドロップキック。桜井がエルボー連打からドロップキック。テクラが鈴季を誘いジュリアのエルボーからテクラのコルバタにつなぐ。ジュリアとテクラがエルボーの挟み撃ち。メーガンがテクラをキャッチしブレーンバスターの構えからエプロンへ。テクラがトップロープに顔面を叩きつけメーガンを場外に送り出す。鈴季がジュリアに雪崩式フランケン、背後からニーアタック。背中にタッチしていた舞華が鈴季を追い出してジュリアに向かっていくとフォールアウェースラム。
鈴季の蹴りが舞華に誤爆しジュリアが雁之助クラッチ。舞華と鈴季が小競り合い。テクラと桜井がロープを引いてメーガンを場外に送り出すとテクラがプランチャ。舞華がジュリアに炎華落とし。ジュリアが返すと舞華が丸め込み。鈴季のハイキックが舞華に誤爆、ジュリアが舞華を雁之助クラッチで押さえ込むと3カウントが入った。敗れた舞華はひとりでサッサと退場。
ジュリア「舞華、舞華、なんなんだよ! 戻ってこいよ!」
ジュリアは走ってバックステージへ。リング上に桜井とテクラが取り残された状態。桜井がマイクを取る。
桜井「ドルフィンズアリーナにお越しの超庶民のみなさま、ごきげんよう! アーティストはユニットの象徴のベルト…(バックステージでの乱闘の音が聞こえる)なんだかうるさいわね。そのベルトにふさわしい次の挑戦者、お待ちしてます。それじゃ、ごめんあそばっせ」
ジュリアは戻らず、桜井とテクラのみがステージから退場した。
舞華とジュリアがコメント
舞華「すず!クソーッ。オマエさえいなければ。全部!全部オメエが悪いんだぞ!邪魔ばっかしやがってふざけんじゃねえ!」
ジュリア「舞華!舞華落ち着いて。落ち着け、落ち着け、落ち着け!見て、見て!オマエはひめかがいなくなって、だからって一人じゃねえよ。だからもう、わかってる、オマエの気持ち全部わかってる。やればいいだけ。オマエの力でやり合え、すずと。やり合え!やれ!」
舞華「すず、鈴季すず!徹底的にテメエを潰す!」
ジュリアと舞華が去った後にすずが現れる。
鈴季のコメント
「おいおいおい、なんだよアイツ。3人でベルト取ろう?誰がいったんだよ、そんなことよ。ナメてんじゃねえよ。おい舞華、オマエのその気持ちは単なるただの嫉妬。わかる? 5★STARで勝ったのは私、負けたのはオマエ。それ以外なにもねーんだよ。調子乗るなよ」
ジュリア組のコメント
桜井&テクラのあとにジュリアがやってくる。
ジュリア「なんもしてないよ、私」
桜井「まあ今日、大勢の庶民がバリバリボンバーズが防衛できないと予想してたと思いますが、その予想をいい意味で裏切ることができて嬉しく思ってます」
ジュリア「でもさ、舞華の気持ち、いまたぶんぐちゃぐちゃなんでしょ。見てりゃわかるよ、オマエのことずっと見てきてるんだもん、わかるよ。わかるから。なにがあったって私はオマエを裏切ることは絶対にない。本当に約束する。私にでもいい。テクラにでも桜井にでもいいよ。全部ぶつけて。でも、すずともとことんやり合え。オマエがその気なら、私はいつだって待ってるし、君の気持ちを尊重するよ、舞華。ただ次はもうちょっとチームワークのある挑戦者待ってます。以上!」
テクラ「マッテマース」
桜井「お待ちしております」
◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負 | ||
<王者> |
15分32秒 |
<挑戦者> |
MIRAI | 渡辺桃 |
※第19代王者のMIRAIが2度目の防衛に成功
ワールド・オブ・スターダム王者の中野たむを破り、ワンダー・オブ・スターダム王座を獲得したMIRAIが小波戦に続き2度目の防衛戦。挑戦者はかつて同王座の最多防衛記録を樹立した渡辺桃だ。現在は上谷沙弥が記録を持っているものの、桃は長期政権を樹立、そのほとんどで赤いベルトを差し置きメインイベントで闘ってきた。その桃が大江戸隊に移ってからは2度目の挑戦。今回も前回に引き続き「白いベルトは要らない」と断言、5★STAR GP公式戦で勝ったことをきっかけに挑戦をアピール、MIRAIの王者は「おもしろくない」としプレッシャーをかけている。MIRAIはこれに動じずベルトを守ることができるのか。また、桃が2度目の白いベルト戴冠を果たした際、どんな扱いをするのかも注目される。白いベルトの行方はどっちだ?
ロックアップで組み合い、腕の取り合い。MIRAIがヘッドロックに行くと桃が髪をつかんでヘッドロックからグラウンドにもっていく。MIRAIが上になると桃がヘッドシザーズ。MIRAIが抜け出し視殺戦。桃がロープに振られるとリング下にエスケープ、リングの幕に挟んでバットで殴打。MIRAIがエルボー連打。桃が持ち出したイスに座らせ突進。しかし桃がかわしてイスを挟んでのアームバー。桃は左腕にイスを乗せて、その上に座り込む。桃はレフェリーの注意に対して「イスに座っただけだろ」。リングに戻すとMIRAIの左腕を蹴り上げ腕固めへ。MIRAIがエスケープすると、桃は両腕をロープにかけて締め上げる。桃はミドルキックから「チャンピオンやり返せよ」と仁王立ち。MIRAIがエルボーも力が入らない。桃が受けて立ち、桃がダウン。MIRAIは蹴り足をつかんで倒すとフェースクラッシャー。場外戦になると桃が顔面をかきむしり客席に投げようとする。しかしMIRAIが切り返し桃を客席へ。MIRAIが桃の首を踏みつけてからリングに戻すとフェースクラッシャーからミサイルキック。返した桃にMIRAIが羽根折り固め。さらにサブミッションを決めていくが、エスケープを許す。桃がコーナーに向けてブレーンバスター、セカンドからの蒼魔刀、トップからも蒼魔刀。MIRAIが返すと、桃はチキンウイングフェースロック、ミドルキック連打。「チャンピオン起きろ!」と挑発しさらにミドルキック連打を浴びせる。MIRAIが桃の足をつかんで離さず。MIRAIはヒザへのエルボーからバックフリップ。桃がバックを取るとMIRAIが切り返し丸め込みから変型裏投げ。10分経過。MIRAIは桃を引き起こし、ミラマーレショック狙い。すぐに桃がその場で蒼魔刀。桃、MIRAIともダウン状態。立ち上がると桃のキックが左腕にヒット。桃がミドル、MIRAIがエルボーで対抗。桃がミドルキック連打でMIRAIをダウンさせる。MIRAIがエルボー連打、ヘッドバット。桃がハイキック。桃の突進をMIRAIがキャッチし叩きつける。桃が返すと、MIRAIはミラマーレショックの体勢。桃が切り返し、アームホイップから両腕を背後からロック。しかしMIRAIの足がロープに届く。桃の突進をMIRAIが止めて、桃をかいくぐってラリアット。MIRAIが背後からラリアット、コーナーからミサイルキック。ラリアットを桃がかわしてテキーラサンライズ、ピーチサンライズ。MIRAIが返すと、桃は顔面を蹴り上げ、ピーチサンダー狙い、MIRAIが切り返し至近距離からラリアット。15分経過。MIRAIがもう一発ラリアットをぶち込むと3カウントが入り、白いベルト防衛となった。
MIRAIのコメント
「防衛に成功しました。今日、笑顔でリングを下りたのは宣言通り、このMIRAIです。何回も言ってるけどさ、自分は渡辺桃のプロレス大好きです。悪いことする以外は。ホントに闘っても見てても渡辺桃はプロレスすごいうまいなっていつも感じます。どうなのかわかんないけど、渡辺桃は昔のあのときの自分といまのMIRAIになにかを重ね合わせてるんじゃないですかね。渡辺桃はXで、違うわ。元マジメちゃんの渡辺桃はXで、この生き方、自分に残るのはなにもないって言ってたけどMIRAIは違う。自分はいろんなものを手にしてる。いまも、そしてこれからも。渡辺桃は、この生き方から逃げただけだと思う。自分はそう思う。だからこれからも自分はこの生き方を貫いていく。そしてずっとずっとずっと、オマエの大嫌いで大嫌いで大嫌いなヤツでいてやるよ。今日防衛して2回防衛しました。まだまだ、まだまだまだまだ、これからもっと上へ、そしてこのベルトをメインに連れていきます。次のすげえすげえ魂こもった挑戦者お待ちしてます!」
◆KAIRI壮行試合 30分1本勝負 | ||
○KAIRI |
24分25秒 |
葉月 |
高橋奈七永 | コグマ● | |
岩谷麻優 | 飯田沙耶 |
WWEとの契約期間を終え古巣スターダムのリングに特別参戦してきたKAIRIが再び航海に出るため、国内ラストマッチを迎える。KAIRIはスターダムの生え抜きの選手との対戦を希望しており、そこに名乗りを挙げたのが葉月、コグマ、飯田沙耶のSTARS同級生ずだった。KAIRIのパートナーを務めるのは、KAIRIとの七海里でKAIRIを覚醒させたと言っていい高橋奈七永で、紫雷イオを加えたスリーダムでともに団体を支えてきた岩谷麻優。いわゆるスターダム初期のメンバーである。壮行試合にはしたくないと言っていたKAIRIにとって、このマッチメークは壮行試合以上にスターダム世代闘争の色合いが濃くなったと言えるだろう。この試合を最後に無期限休業に入るKAIRI。はたして、どんなエンディングが待っているか?
同級生ずの入場から奈七永がリングへ。奈七永はロープを引いて岩谷を迎え入れる。岩谷は奈七永に一礼してリングイン。最後に入場がKAIRI。奈七永と岩谷もKAIRIとともにトップロープからアピールする。両軍が手を差し出して歩み寄りクリーンに握手を交わす。KAIRIが2人を差し置いて先発を示唆すると飯田がKAIRIを指名。試合はKAIRIと飯田でスタート。ロックアップでの力比べで飯田が押し込もうとするとロープ直前でKAIRIが体を入れ替えてヘッドロック。飯田のヘッドシザーズをKAIRIが切り返しバックの取り合い。飯田がヘッドロックで締め上げるとKAIRIがロープに振る。岩谷が背後から攻撃し、KAIRI組がリングイン。岩谷とKAIRIが合体し奈七永がショルダータックル、トリオでエルボードロップ。飯田が返すと、KAIRIの突進をかわす。KAIRIはエプロンでドロップキックを食らいロープ越しにエルボーを打ち合う。KAIRIはアームブリーカーからカカト落とし、飯田がエプロンを走るKAIRIにラリアット。場外戦となり飯田はKAIRIの腕を攻撃、逆水平を連打しリングに戻す。飯田がカバーもKAIRIは1カウントで返す。飯田は腕固め。KAIRIが切り返し丸め込む。飯田が返すと、腕を取って自軍コーナーへ。葉月が入り、アームブリーカーの連続からクロスフェースロック。奈七永が張り手でカットも葉月は岩谷も3人まとめてマットに寝かせる。STARSが連係で攻めると、葉月はKAIRIに顔面ウォッシュ。コグマがKAIRIの腹部を踏みつけフットスタンプ。KAIRIが返すと、コグマがコーナーに振る。KAIRIはスピアを狙うがコグマがかわす。KAIRIがもう一度トライしスピアがヒット。KAIRIは奈七永にタッチ。奈七永が葉月。コグマにショルダータックル。飯田がゴリラポーズで立ちはだかる。しかし奈七永がSTARSに次々とラリアット。奈七永はコグマにニーの連打、コグマがラリアットをかわしスタナー。奈七永がかわすがコグマがあらためてスタナー。飯田が奈七永に逆水平連打。奈七永が反転し逆水平連打のお返し。飯田がブロックしショルダーをぶつけ合う。飯田が張り手で奈七永をよろめかせ、串刺しラリアット。奈七永が至近距離からすぐにラリアット。飯田がラリアットをかいくぐりショルダータックル。エルボードロップを奈七永がかわしてフェースロック。KAIRIがコグマ、岩谷が葉月を捕獲し奈七永を援護。飯田がエスケープし10分経過。奈七永がエルボー連打、飯田がラリアット3連打。ブレーンバスターを狙うと、奈七永がこらえる。コグマが入るが奈七永がクローズラインをカットし、岩谷がまとめてミサイルキック。岩谷は飯田にバックキックも葉月が乱入し飯田と合体。しかし岩谷がまとめてアームホイップ、ドロップキック。飯田が返すと、岩谷はフットスタンプ。かわさえるもトラースキックがヒット。飯田はダッシュを止めてスパインバスター。葉月がKAIRIに張り手。KAIRIの表情が変わるとヘッドシザーズ狙い。葉月が阻止して蹴り上げる。葉月がKAIRIにエルボー乱打。葉月が走ろうとするとKAIRIが足をつかんで阻止。髪をつかみ合い、エルボーの打ち合い。葉月のエルボーでKAIRIがダウン。KAIRIを引き起こすとブレーンバスターの構え。KAIRIが阻止して叩きつけるとスピアを決める。さらにコーナーに追い込みスライディングエルボー。葉月が返すと、KAIRIはイカリ。葉月がコードブレイカー。15分経過。コグマがKAIRIにダイビングボディーアタック。コーナーに追い込むと串刺しボディーアタック、ガンスタン。KAIRIが返すとコグマの突進にバックブロー連打。コグマがダウンも2カウントで肩を上げる。KAIRIはマウント状態から左右の張り手、「こんなもんか?」。立ち上げても打撃の連打。ボディースラムで叩きつけると奈七永と岩谷が援護。コグマが返すとKAIRIはアラバマスラムからコーナーに上がりインセインエルボー狙い。コグマも上がりエルボー連打から雪崩式スタナー。つづいて飯田がラリアット、葉月がカナディアンで担ぎコグマがネックブリーカー、コグマがダイビングボディープレス。岩谷がカットしジャーマン。奈七永もコグマをマットに叩きつけ、岩谷と奈七永が合体もタイミングが乱れる。岩谷はもう一回のジェスチャー、奈七永が腕を取り奈七永がコグマの上にダイブ。奈七永とKAIRIが合体のエルボードロップ。しかしカットされてしまう。20分経過。KAIRIはコーナーに上がりインセインエルボー投下。しかし直前でコグマがかわす。スライディングエルボーをコグマがカット。コグマはKAIRIにノーザンライト。KAIRIを引き起こすとバックを取る。KAIRIが切り返し岩谷のトラースキックも誤爆してしまう。コグマと葉月が奈七永と岩谷にDDT。同級生ずが場外弾。合体の葉月と飯田、コグマがKAIRIにダイビングボディープレス。KAIRIをコーナーに追い込むと飯田が串刺しラリアット。コーナーに乗せて飯田がパワーボムの構え、コグマと葉月が飛ぼうとするが奈七永が止めて岩谷が飯田にトラースキック。奈七永が葉月とコグマを雪崩式で叩きつける。KAIRI組がロケット発射、KAIRIがカバーもコグマが返す。KAIRIはコーナーに上がりインセインエルボーを決める。コグマが返せずKAIRIが勝利した。
KAIRI「コグマ、コグマ! 顔上げて! 前を見て! 週プロのインタビューで、欲がないって言ってたよね。ウソじゃん。その涙が本当のコグマの本当の気持ちなんでしょ。アンタ、メチャクチャ強いじゃんかよ。葉月も、飯田君も、強いよ。なにがって、ここ(ハート)が強いじゃんか、3人とも。過去の自分に負けるな! 空気なんて読むな! いけよ! 絶対できるから。私は、3人の成功を絶対にあきらめないから。見てるからね。麻優さん。奈七永さん。こんなに強くてかわいいくて、強くて、かわいくて、かわいくて、たまにかわいいミスもするけど、やるときゃやる2人、今日、カッコいい2人と組めて本当にうれしいです。一年半という長くはない期間でしたが、スターダムの発展に貢献できたかは正直わかんないけど、でも私自身、ホントにホントに生まれ変わるくらい、たくさんの選手からたくさんのことを得て、3人からもたくさんのこと学ばせてもらった。リングは必ずつながってるから、また必ず全員強くなって会いましょう。今日は、去年欠場してしまった名古屋でこうして最後の試合を迎えることができて、本当に幸せです。人類みなきょうだい、これからも、私たちは家族ですよ、家族。これからも家族として、友だちとして、プロレス好きの仲間として、仲良くしてください。ありがとうございました」
最後は6人全員で手を上げた。
KAIRI組のコメント
KAIRI「ラストマッチというよりも、やっぱりまずはこうして奈七永さんと麻優さん。スターダム作った2人とこうしてリングに一緒に立てて、やっぱりスターダムはこの2人がいないと始まってないし、いまもスターダムがあるのは絶対にこの2人のおかげだと思ってます。この2人が先輩だったからこんなクズな…」
奈七永「クズじゃないよお」
KAIRI「ホントに2人は練習からすっごい向き合ってくれて、最高でした、幸せでした。葉月とコグマと飯田君、いままでとはまったく違う一面が見れたというか、あの涙はホンモノだと思うし、やっぱり、悔しくない人なんていないですよ、負けて。なんのためにやってるってやっぱり勝つためだし、強くなるためだし。それが絶対に心の中に眠ってただけだから今日その涙が見れて、そしてあの強いコグマが見れてホントによかった。意味があったと思ってます」
岩谷「なんか入場するときからすごく感慨深いものがあって、メチャクチャ緊張もありつつ、この3人でこのスターダムで組めてすごくうれしいとか、楽しいとか、すっごい今日はワクワクした一日で、なんか初めて奈七永と組んだけど…」
奈七永「奈七永じゃねえよ!」
岩谷「初めて、ほぼ初めて。連係もねえ、ポンコツ(笑)」
KAIRI「見てなかったので、なにが起こったか?」
岩谷「アハハ。ふだん練習しない自分がメチャクチャ練習したのに、あんなに練習したのに失敗した(笑)」
奈七永「息が合わねえなあ!」
岩谷「合わなかったですねえ。まあまあ2回目は(笑)。でもね、KAIRIのスターダムの最後の日に組めてよかったし、最後の日本の試合をスターダムっていうところを選んでくれたのがすごくうれしかった」
奈七永「なんか自分もそうだし、KAIRIもそうだけど、あと葉月、コグマ、1回やめた人間がまたスターダムでこうやって闘えるというのはホントに一期一会、もう二度とない今日みたいな日を人生の一日を共に過ごしてたことに感謝してKAIRIを送れたならよかったなと思うんだけど、私が言いたいのはこれからも私はここで闘っていくためにも、岩谷麻優、やっぱり組んでも息が合わないし、ここ(岩谷の肩)にかけてるベルト? それに興味があるな、私はやっぱり。宣戦布告だよ」
岩谷「アハハ、こええ~。怖いけど、メチャメチャうれしいです。デビューしたてとかスターダムにいて、何年か前はたぶん麻優のことなんか眼中になかったと思うけど…やりたいです」
奈七永「オマエなあ、スターダムのアイコン、イコール女子プロレス界のアイコンと言われてるのと同じようなことなんだよ。だからな、オマエな、IWGP、IWGPの名はすごいデカいんだよ、その自覚をもっと持って、いつまでもポンコツでいるんじゃねえよ。目を覚ませ、オマエはよ。もっと責任とパッション持って闘えよ、おら! わかったか、ちゃんと返事待ってるぞ」
奈七永が退席。
KAIRI「麻優さんと奈七永さんの試合、見たくない人なんていないし、しかもこのベルトをかけて、絶対に見たいです。待ってます」
KAIRIも退席、
岩谷「エッヘヘ。残る人、違うって。なんで先に帰っちゃうの?」
◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負 | ||
<王者> |
21分34秒 |
<挑戦者> |
中野たむ | 刀羅ナツコ |
※第16代王者の中野たむが3度目の防衛に成功
中野たむがワールド・オブ・スターダム王座3度目の防衛戦。挑戦者は5★STAR GP公式戦で中野を破った刀羅ナツコだ。ナツコはコズミックエンジェルズの中野をはじめ、ゴッズアイの朱里、STARSの岩谷麻優と同ブロックのユニットリーダーをことごとく撃破してきた。決勝進出こそならなかったものの、この実績からも赤いベルト挑戦にふさわしい選手と言えるだろう。また、王者の中野もナツコと同じく惜しいところで決勝進出を逃してしまった。その名誉挽回のためにも赤いベルト防衛は必須だが…。中野のスターダム参戦当初はライバル同士だった2人。最高峰王座をかけた闘いの末に待っているものとは?
グラウンドの攻防でナツコがヘッドロック。中野がヘッドロックに切り返しナツコがヘッドシザーズ。中野が抜け出し両者とも立ち上がる。探り合いからバックの取り合い。中野の突進にナツコがショルダータックル。ナツコの突進を中野がかわしエプロン越しでスタナー、ニーアタック。中野がコーナーに上がるとナツコが戻って一斗缶で殴打、中野は場外に転落する。ナツコは中野を客席に2方向で投げつける。中野はリングに戻されるも自分から反対方向にエスケープ。ナツコが追いかけイスでの殴打を試みる。中野がトラースキックでカットし、花道を疾走。しかしナツコがイスで迎撃。なおもイスで殴打し中野がダウン。ナツコはヒモを首に結び付けリングに戻す。ブレーンバスターからカバーするがヒモを注意されてカウントは入らない。抱え上げられた中野が切り返しドロップキック。中野がバックを取るとナツコが切り返しエルボー。中野は走らせずエルボーのお返し。10分経過。ともに突進をさせずエルボーの応酬。ナツコのスピアを中野が足を出して迎撃するとジャーマン。ナツコが返すと、中野はニーアタック。中野が丸め込みからアンドロメダ。しかしなんとかナツコがエスケープ。中野はコーナーに上がるがナツコが追いつきヘッドバット、雪崩式で前方に叩きつける。さらにデスバレーボムを連発も2カウント。ナツコがキャノンボールからデスバレーボムをもう一発。中野が返すと、バックにまわりジャーマン、宙吊りスリーパーを読まれると、コーナーからジャーマンで叩きつける。15分経過。両者ダウン状態から立ち上がり、エルボーが相打ち。中野がスピンキック、ナツコがラリアット連打。中野が返すとデスバレー狙いを切り返しタイガースープレックス、バイオレットシューティング4連発。引き起こそうとした中野にナツコが毒霧を噴射しボディースラム。スワントーンボム、デスバレー。ナツコは狙いを定めてラリアット、中野が切り返し前方に叩きつける。20分経過。中野が側頭部を蹴り飛ばし、向かってきたナツコにスピンキック。ナツコが返すと中野はVSD狙い。しかし崩れ落ちてしまう。中野はバズソーキックからもう一度VSD。3カウントが入り中野が赤いベルトを守り抜いた。
中野「ナツコ、一人で来てくれてありがとう。アンタは、私の一生のライバルだろ! 聞けよ、バカ。さあ、ワールド・オブ・スターダム、次の挑戦者、出てこい!」
会場後方で見ていた鈴季がリングへ登場。
鈴季「お待たせしました!5★STAR GP2023優勝者です! 中野たむか、きったねえ顔してるな、おい。オマエ、忘れてないだろうな。私がオマエからシングルで勝ったこと」
中野「忘れるわけねーだろ、たむは。根に持つ女なんだ」
鈴季「怖い怖い怖い怖い。私がな、オマエのその赤いベルト持って、最速でプロレス界の顔になってやるから、オマエはその踏み台だよ。中野たむの時代は、もう終わり」
中野「相変わらず野蛮な口の聞き方だこと。たむの一番大嫌いなヤツにそっくり! すずちゃん、あのね、プロレス界の顔になりたいなら、たむみたいにもうちょっと愛嬌、身につけた方がいいんじゃない?かわいくないよ、アンタ」
お互いに髪の毛をつかみ合ったのちに鈴季が退場。中野は立ち上がれず。
中野「宇宙のみなさん、そして愛知県体育館のみなさん、こんにちは! そんなにブスかな。今日も長い時間、私たちとともに闘ってくれてありがとうございます。お尻四つに割れてないですか? たむもさ、夢をあきらめなければ叶うとか、努力は絶対報われるとか、そういう言葉って本当に限られたわずかの成功者だけの言葉だって思ってたときもあった。でも、頑張った人が損をする世界じゃなくて、頑張れば頑張っただけ報われる世界なんだってことを、これからもたむがこの赤いベルトと一緒にみなさんに証明していきたい。だから、私たちと一緒にこれからもたくさん夢を叶えてください。今日も信じてくれてありがとう! じゃあ準備はいいですか? 宇宙にきらめくたむロードについてこい!ビリーブイン・たむ!」
中野のコメント
たむ「ワールド・オブ・スターダム、3回目の防衛に成功しました! ありがとうございます。ブルーベリープリンにされた。ナツコ、入場してナツコ一人でいてくれて、うれしかった。ありがとう。あんたは私の初めてのライバルだし、一生のライバルでもある。自覚持てよ。ナツコはさ、たむが運よく赤いベルトのチャンピオンになれたから、そういうキレイごとが言えるって言ったじゃん。そうかもしれないと思う。たむも運がよかったし、本当に本当に恵まれたと思う。たむもそう思ってた。頑張れば報われるって本当に限られた人だけの、成功したから言える言葉だと思ってたけど、そういう世界がイヤでたむは頑張れば頑張っただけ報われる世界であるってことを証明したくてここまでやってきた。そうして赤いベルトを巻いたんだよ。自分だけの力じゃないとは思ってるよ。だから、これからもこの最高峰の赤いベルトのチャンピオンとして頑張った、努力してる人が損をする世界じゃないってことを証明していきたいと思ってます。記憶にも、記録にも残る赤のチャンピオンになる。次の挑戦者、鈴季すず。そっちからきてくれて大歓迎。たむの本当にこの世で一番大嫌いなヤツに本当にそっくり。一番顔を見ていて腹が立つ。ブスとかひどい顔だとか、そういう野蛮な口が叩けないようにしっかり教育してあげますよ。これからもたむを信じてください。ありがとうございました」