中野たむが地元・安生凱旋大会。現在はフリーの中野だが、所属契約を失ったばかりか引退の危機にもさらされている。4・27横浜アリーナで上谷沙弥のワールド・オブ・スターダム王座に挑戦。勝てば赤いベルト奪還となるものの、負けた方が引退という特別ルールとあって、もしも中野が敗れれば、今大会が最後の凱旋になってしまうのだ。そんな状況下で現れたのが、元コズミックエンジェルズのウナギ・サヤカ。4・2後楽園にやってきたウナギは、白川未奈の試合から「自分もコズエンをちゃんと卒業したい」とアピール。これにより、中野、安納サオリとトリオを組むことが決定した。相手は水森由菜&さくらあや&玖麗さやか組でコズエン同門対決となる。とはいえ、ウナギには知らないメンバー。それがこの試合にどんな影響を与えるか。そして、水森組が中野にどんな思いをぶつけるか。それに中野がどんな返答を示すのか。後楽園では安納が中野と闘い、中野は引退しないとの言葉をあらためて引き出した。ならば今回は? コズエンの結束があらためて問われる闘いになりそうだ。
ウナギが先発に名乗りを挙げ、「オマエらまとめて全員査定してやるよ!」。中野が「ちょっと待って、たむ凱旋だから。たむ出ます!」。中野はウナギに「今日だけは勘弁して」。ウナギは「今日だけね」と先発を譲る。すると玖麗が「私も! 豊橋なんで!」と先発に名乗り。試合は中野と玖麗でスタートし、ロックアップで力比べ。ロープワークに移行し、中野が突進、玖麗がかわしてスワンダイブ式アームホイップからドロップキック、ボディースラム。さくら、水森が介入し、トリオでロープに固定し攻撃する。そこにウナギも加わり、ゴムパッチン。玖麗がカバーするが、2カウント。さくらが中野にサッカーボールキック連打。水森とさくらが三角絞めの競演。しかし、安納がカットする。水森が中野にボディースラム、変型逆エビ固め。玖麗が中野にエルボー、ラリアットをかわしてエルボーアタック。2発目を中野がかわしてドロップキック。安納が玖麗にドロップキック。さくらが乱入し合体を試みるが、ウナギがコードブレイカーでカット。安納が玖麗にインディアンデスロック。水森がカットに入るがブレーンバスターを食らう。安納のフィッシャーマンを玖麗が切り返してネックブリーカー。さくらが安納に串刺しニールキック、ドロップキック。安納が返してミサイルキック。ウナギがさくらにフェースクラッシャー、ギロチンドロップ。返したさくらにウナギは大ふへん固め。安納が水森に首4の字固め、中野が玖麗にパロ・スペシャルで援護する。さくらがミドルキック、ウナギがビッグブーツの応酬。ウナギがビッグブーツを連打、さくらがローを連打する。ウナギがカウンターのビッグブーツ、さくらがハイキック。水森がウナギに「はじめまして!」のエルボー。「はじめてあった気がしねえな!」とウナギがやり返す。水森がブレーンバスターからギロチンをウナギに投下。コーナーに上がると安納が止めて、ウナギが雪崩式ブレーンバスター。ウナギが左右のエルボー連打、水森が立ちあがるとウナギが張り手、水森もやり返す。水森がラリアットで打ち勝つが、ウナギがコードブレイカー、ネックブリーカー。中野が水森にダイビングボディーアタック、ニーアタック。桜と玖麗が中野を止めてダブルのドロップキック、水森がラリアット。中野が返して水森にエルボー。水森がやり返すと、中野が「こいよ」と挑発。水森が連打し、中野が受けて立つ。エルボーが交錯し、中野が連打。水森がネックブリーカーも中野が返す。水森組が合体を試みるが、中野が切り返す。玖麗とさくらがドロップキックでウナギと安納を場外へ。さくらがコーナー、玖麗がエプロンからプランチャで飛ぶ。水森が中野を戻し、玖麗がミサイルキック、さくらがニーアタック、水森が三角飛びボディープレス。中野が水森にスピンキック、水森がハリケーンドライバー。しかし、中野が返してみせる。水森組が合体でブレーンバスターも、カットされる。水森が中野を肩車。中野が切り返すと安納が延髄斬り、ウナギと中野でエルボーの挟み撃ち。水森が返すと、中野がアンドロメダ。しかし、さくら、玖麗がカットに入る。安納がさくら、ウナギが玖麗を止める。水森がラリアット、フィニッシュを宣言して肩車、中野が丸め込むが、水森が上になる。水森の突進を止めて中野がジャーマン。中野が水森にバイオレットシューティング。水森が返すと、中野がウナギと安納を呼び込み、トリオでカカト落とし。中野がバイオレットスクリュードライバー。3カウントが入り中野が水森をフォールした。
中野「宇宙のみなさーん、安城のみなさーん、こんにちは! 桜田門、今日は、たむの大切な、大切な故郷で闘ってくれて本当にありがとう!」
水森「たむさんは、やっぱ強いや。私ね、たむさんが、もしかしたら引退するかもしれないって(引退しないと)信じても、信じてても、どこか不安になる自分がいて、でも今日闘って、その不安は吹き飛ばしましたよ。たむさんは、宇宙一強かったです。4・27横浜アリーナ、私たち信じてます」
中野「よかった。えへへ。サオリちゃん、ウナギも、一緒に闘ってくれてありがとう。そしてウナギ、コズエン卒業おめでとうございます!」
ウナギ「3人ともオリジナルコズエンは、コズエンもスターダムもやめたけどさ、もっと高い場所で必ず再会しましょう」
中野「なに? わかった、約束する。じゃあ、ウナギの卒業の歌を踊りたいなあと思うんだけどお。未奈、白川未奈! 最後に送り出してくんない? コイツ(ウナギ)。なんでもいいけど」
白川が登場。
中野「ミュージック、スタート!」
コズエンの曲がかかり、中野、白川、ウナギのオリジナルメンバーがリング上でダンス。
中野「ありがとう! もっと高みでまた会おう」
3人がコズエンのポーズから指切り、ハグをかわす。
中野「また必ず、この安城に、安城の一番星として戻ってきます! そのときは、また会いに来てくれますか? 約束ね。みんなの声が本当に勇気になるの。私に勇気をください。宇宙にきらめくたむロードについてこい、ビリーブインたむ!」
中野「安城凱旋大会、本当にありがとうございました。たくさんの方の愛に包まれて本当に、未奈も全員掛けとか、ウナギの卒業式とか。いうこと聞かない女、送り出したでしょ。ダンスも踊って。でもさ、本当に正しく生きてれば、また絶対どこかでまじわるときがくる。おばあちゃんになったときに、またダンス踊ろう」
ウナギ「イヤだ」
中野「やだ?」
ウナギ「だっていまよりももっとかわいく亡くなった中野たむと踊るのはイヤだ」
中野「おばあちゃんになってももっとかわいいよ。どう思う、あのたん?」
安納「…」
ウナギ「ほらもうコメントしづらい…」
安納「私さ、今日さ、組む意味あるって正直思っててん」
中野「なんでなんで?」
安納「でもなんか闘ってて、うれしかった。ずっと見てたからさ、3人を。踊った3人を見てたからさ」
ウナギ「3人でやろうなあ」
中野「ウソ泣きするんじゃない。(ウナギとの)コズエンはおばあちゃんになってから。かわいいおばあちゃんになってまたやる。また会おう。本当に本当に、絶対また安城で戻ってくる。安城に戻ってくるので、みなさん待っててください。今日は本当にありがとうございました。3人でやろう」
3人私たちもアナタたちもデリシャース、ウ~~~ンマ」
安納「好きな食べ物なんやっけ? たむの、この名物、何?」
中野「北京飯!」
ウナギ「テキーラ?」
水森「やっぱりたむさんの強さを闘うたんびにすごい、すごい叩きつけられます。コズエンでこの3人でコズエン同士であたれるってさあ、普通じゃないよ。でも私たちだからこそ、毎回たむさんたちとバチバチに闘えるんだと思う。今日、ウナギ・サヤカ、一緒に被ったことないからさ、仲間意識は1ミリもないけど、ここまでコズエンを引き続けてくれてありがとう。私たちが次、コズエンをこれからもっと引っ張っていくから、またどこかで闘いたい、私は」
さくら「今日、シンプルにメチャクチャ悔しいです。はじめましてのウナギ・サヤカ。オリジナルコズエンの重み、感じました。メッチャ痛いです。まあ、スターダムは出禁なので会うことはないと思うんですけど、自分が他団体出てる限りまた会えると思うので、もっと闘いたいです」
玖麗「コズエンはすごく、なんか、私はコズエンにいれてよかったなってすごい思ったんですけど、やっぱり負けるのってメチャクチャメチャクチャ悔しいし、最後、なんかすごいウナギ・サヤカさんに、まあ、いつどこかでつながるかわかんないですけど、いったんしまって、もっともっともっともっと強くなってあの3人…だけじゃない、全員。全プロレスラーを私がコテンパンにできるように、もっともっと高みまで進んでいきたいと思います」
水森「大丈夫。私たちなら、だって伸びしろしかないもん。絶対に私たちがこのいまを覆してやるー! 見ててください」