
〝世界一かわいい〟伊藤麻希率いる伊藤リスペクト軍団が9日、都内スタジオで異色の練習を公開した。
前夜の後楽園大会でメンバー全員に招集をかけたそうだが、伊藤の「番号1」という人員点呼に、「2」と応じたのは古沢稀杏のみ。まるで1980年代のドリフのようなワンシーンだ。
古沢によると、梨杏は電車の乗り方がわからず到着できなかったそうで、虎龍清花に至っては朱里の練習に向かったようだという。そもそも梨杏と虎龍が軍団メンバーだというのは、あくまで伊藤の言い分だ。
「つまらない女だ。だからダメなんだ」とダメ出ししながらも、伊藤は気を取り直してレッスンを開始。4・26横浜アリーナ大会に向け、伊藤が10年のレスラー人生で学んだプロレス哲学を伝授するため座学をスタートした。

まずは「なぜ我々は伊藤リスペクト軍団のような組織をつくらないといけないと思う?」と問いかける。伊藤の説明だと、軍団メンバーが力を合わせることで金が生まれ、金が生まれる選手はタイトル戦線に絡むことができるという。
「チケットが売れないレスラーはタイトルマッチが組まれない。なぜならお金が生まれないから。そこでここ(伊藤リスペクト軍団)が必要になる。一人で頑張るよりみんなで頑張って人気をつくった方が効率はいい。稀杏は22歳でしょ?女の20代はあっという間だから頑張らないといけない」とホワイトボードを使って熱弁を振るう姿は、まるで某予備校のカリスマ講師のようだ。
さらに自分が成長するにはライバルが必要だと強調。伊藤リスペクト軍団のライバルを「極悪ヒールユニットCOSMIC ANGELS(コズエン)」(伊藤)と位置づけた。「だから我々はコズエンを倒さないといけない」。また当面の軍団目標として、ゴッデス・オブ・スターダム王座(現王者は刀羅ナツコ&琉悪夏)を定めた。
その後は「プロレスラーは入場が10割。横アリも入場で全部決まると思う」と訴え、今度は伊藤の入場曲に合わせ振り付けダンスの練習を開始した。

だが、古沢の動きに納得がいかず、次第にイライラが募った様子。「正直残念です。今までそのクオリティでお客さんの前に立っていたんですか?意識がまだまだ低いよ。スターダムは誰でも立てるリングじゃないんだよ。やる気ある?できてないじゃん!」と大説教。ついにマンツーマン指導が始まった。
必死にくらいつく古沢だが「難しいです」と弱音を吐くシーンも。すると伊藤は「ねえ、なあなあになってない?伊藤麻希の名前を借りておけば自分が上にいけるとか、甘い考えを持ってない?本当にやっていく自信あるの?」と厳しい言葉で迫る。

するとブルブル震えながら耳を傾けていた古沢も、ついに感情を爆発。「ダンスを練習しに今日私は来たわけじゃない!入場は10割かもしれないけど、私は8割と聞いた。自分はもっと強くなりたいです。何か今日はもういいです!すみません!」と口にし、そそくさとスタジオを後にした。
そのため練習はいったん休止に。控室をそっとのぞくと、伊藤と古沢の姿があった。

「言い過ぎたよ。ゴメンね」
「師匠、怖かったです」
「人に優しく、自分に優しくするよ」
「すみません。ダンスができなくて」
という会話が聞こえてくる。そこから伊藤は巧みな話術を駆使し、古沢の胸の内を聞き出す。このへんの能力もズバ抜けている。
古沢から「もっと伊藤リスペクト軍団を拡大したいです。世界で戦ってみたいです」という夢を聞き出した伊藤は、「歌とダンスって言葉と文化が違っても伝わるものだから、武器になると思うんだよね。ドロップキックはみんなできるけど、歌とダンスはみんなできないんだよ。だったらみんなと違ったことをやったほうが良くない?優れるんじゃないよ、異ならないといけない。もう一回頑張らない?」とたたみかかた。
まな弟子が静かにうなずくと、伊藤は「私たち世界一かわいいから、もっともっとかわいくなって、世界一かわいいと2番目にかわいい存在にならないといけない。もっとかわいいトレーニングをやろう!」と呼びかけ、ダンスの練習を再開。すると、古沢の動きは見違えるようにキレが増していた。
短時間の成長を感じ取った伊藤は、「次は小顔トレーニングでもするか」と提案。「師匠、自分はもう小顔ですよ」と、古沢がドヤ顔をしたのが印象的だった。

2人は表情筋を鍛えるという美容器具を口にくわえ、ランニングを開始。約1時間の練習は終了した。
充実の汗を流した伊藤は、4・26横浜アリーナで一騎打ちするなつぽい戦に向け「伊藤に嫉妬しているんだ。許せないな。あいつのほお骨をぶち壊しにいく」と予告。4・8後楽園では巨大な「かわいい執念のかたまり」を持ち逃げされており、「あれはどこにいったんだ?伊藤も探したけど見つからないんだよ。許せないな。今から襲撃しにいくか」と物騒な言葉を吐いた。
さらに、なつぽいが所属するコズエンについて、改めて自身の考えを披露。「H.A.T.E.は誰がどう見ても悪そう。ただコズエンはどうか。アイドルのような衣装を着て、人気は欲しいし、かわいくしか見られない。だけど性格の悪いこともしちゃう。そんな私たち、かわいいから許してね。このスタンスが一番邪悪なんですよ。許せない!だから我々の手でCOSMIC ANGELSを封印しないといけない!」ときっぱり。「ただ伊藤的にはライバルとしてお互い成長していくのも素敵な話だなって思っている」と付け足した。

一方、新人最強を決める「ルーキー・オブ・スターダム」に参戦中の古沢は、11日後楽園大会の決勝戦に進出。儛島エマと対戦する。「(儛島は)同日デビューでエモい感じにはなっているんですが、エマは(これまでに)欠場もして、私は一度も欠場したことがない。圧倒的な差をつけてボコボコにしてギブアップ取ります」と宣言した。
最後は師匠に「座学を教えていただいて、入場も教えていただいて、かわいくもなりました。今が一番かわいいので、かわいい状況で勝って新人王になります!」と約束。自信をみなぎらせながらスタジオを後にするまな弟子の姿を見ながら、伊藤は「いいよ。伊藤イズムが染みついてきたね。素晴らしい」と目を細めた。

