
シングルの祭典「Sammy presents STARDOM 5★STAR GP 2026」を制した吏南が8月24日(月)、都内のブシロード本社で行われた一夜明け会見で心境を激白した。
前夜の両国大会では、優勝決定戦でスターライト・キッドと対戦。27分3秒の激闘を制し、19歳での最年少優勝を果たした。晴れやかな表情で会見場に現れたるや「昨日のことなのに結構前のように感じるのですが、1日たって体もボロボロで足もボロボロで痛いですけど、今は一番幸せかなと。去年のシンデレラ、今年のシンデレラも準優勝で、去年の5★STARもベスト4止まり。これはずっと言ってきたことだったのですが、なかなか結果が出ず悔しかったので、特に今年のシンデレラの決勝で負けた時は落ちたというか自分の中で来るものがありました。頂点を取れない理由がその時は分からなかったのですが、腐らずやってきて良かったなと。1人でアメリカやメキシコ遠征も行っていろいろと経験を積んで、この5★STAR2026そして最年少優勝というスターダムに歴史を刻めたこともうれしいです。プロレスをやっていて良かったと心から思える瞬間でした」と振り返った。

ここからマスコミ各社との質疑応答へ。
――一夜明けて、心境の変化などはあるか
吏南 心境の変化ですか。でも昨日言った通り、私の中では5★STAR優勝が何かのベルトの挑戦権になるというような価値ではないと思っているので、もっと価値のあるものだと思っています。なのでもちろんベルトを狙いにいくのは当然なのですが、私の目指している所はそこではなく、もっと上のところにあるというか。昨日も言ったのですが、スターダムは本当に上谷(沙弥)だけじゃないというのを私もちゃんと胸を張って見せていきたいし、ちゃんと見せられる一人になりたいなと。スターダムの中だけではなく女子プロレスの中、プロレス界の中で本当に盛り上げられる存在の一人になりたいと思います。
――ワールド王座への意識とかもまだそこまでという感じか
吏南 全部視野には入れているのですが、頂点を取ったので「本当に油断はするなよ」というのは言っておきたいです。チャンピオン全員に。チャンピオンが取れなかったものを私は取っているので。なので何を言ってもいいかなと、何を言う価値もあるかなと思っています。だから待っておけという感じです。
――試合後は客席の方に行ったが、その時にファンの方にかけられた言葉であったり心境は
吏南 「よくやってくれた」というのは結構皆さん言ってくれたというか、自分で言うのも何なのですが、期待値というのはすごく感じていたので、本当に取るしかないと思っていたし、それにちゃんと私は応えたし、応えられたと思っているのでうれしかったです。あとはうれしかったことでいうと、金テープですね。金テープを浴びたのが、ずっと私は見ている側というかセコンドとかそういうところでしか見られなかったので、いざ自分が浴びるあの瞬間は、受けられるんだってなりました。

――米国、メキシコ遠征でどのあたりが力になったか
吏南 完全にメンタルが強くなりましたね。この5★STARも緊張しないというか、良い緊張感は持っているのですが、AEWやCMLLなど本当に大きな大会にたくさん出させてもらって、これを乗り越えてここにいるのだからもう何でも乗り越えられるでしょという強い自信がついたのが、海外遠征で一番得たものなのかなと思いました。本当にメンタルがとても強くなりました。1人で行って良かったなと思いました。
――海外遠征に派遣する選手を選ぶと思うが、吏南選手はどういう気持ちを持って遠征に出したのか
岡田太郎社長 まず彼女には世界を知ってほしいというのが一番ありました。スターダムでずっとやっていて年齢の割にキャリアもしっかりあって、プロレスもしっかりお客様に届けられる選手なのですが、いわゆるアウェーという環境でやっていないなというところで、絶対彼女には見てほしいと。もちろん全員に見せたいのですが、特に吏南選手には1人で行ってもらいたいなと思ったので、誰かと一緒ではなく今回は1人で行ってもらおうと思っていました。彼女の視線が少し人と違う上を見ているなというか、そういうところを普段の行動から感じたのでぜひ行ってもらおうと。各団体にはお伝えして、彼女の行きたいという希望もあったのでこのタイミングで行っていただくことになりました。
――岡田社長が考えていた通りのものを得て帰ってきたというような感じか
吏南 それ以上のものを身につけて帰ってきました。想像以上のものです。

――先ほどコメントの最後で「プロレスをやってきて良かった」と笑顔で言っていたが、今やってきたプロレス人生の中で浮かんできたものはありますか。
吏南 要所要所で悔しいという感情を私は一番大事にしていて、やはりそれが一番プロレスで芽生えました。私のプロレスラー人生で一番芽生えたのは、昔にあったドラフト会議なのですけれど。もう本当に昔のことなので知っている人、知らない人がいると思うのですが、一番最後まで選ばれなかったというか。お前ら見たか?というのを今になって言いたいなと思うし、本当に私は反骨心だけでここまで来たと思っているので。本当に悔しさを誰よりも感じる性格だし、でもそれをちゃんとここまでためて爆発できたのがこの5★STARだったかなと思うので。一番はドラフトでみんなに選ばれなかったというのが私の中では悔しかったけど、そこから本当に全員を見返してやろうと心から思ったので。小学生か中学生くらいだったかな? それが今結果となって表れて、だから続けてきて良かったなと本当に思います。
――昨日もタイガーリリーを決めたりしたが、木村花さんへの思いを改めてこの5★STARを制した今、お話しいただけるか
吏南 花さんへの思いは私の中では今後も消えることは絶対にないですし、ドラフトで選んでもらって同じユニットになって、私の基礎は完全に花さんからできているというか、私のベースは本当に花さんなので。でもここまで来たのは私だし、私の力だとも思っているので。それを昨日の結果で、今まで自分をここまで連れてきたフィニッシュで取ったということに意味があるし、私の中でのベースは絶対に花さんだし。その全てをこの5★STAR全体を通してちゃんと見せられたのではないかなと。私の本当のプロレスラーとしての生き様を、この5★STARで見せられたのかなというのは、胸を張って言えます。
――米国、メキシコ遠征に1人で行って、具体的にこういう経験を得たとか、アクシデントがあったけれど乗り越えたなど何か大きな経験はあるか
吏南 向こうは試合が本当に直前に決まるんですよ。なので、あると思っていない状態でいきなりシングルだったりしたので、気持ちの準備ができない中で自分の最高のパフォーマンスをしなければいけないというのが、特に大きな団体だとよくあることなので。そういう経験はスターダムにはないですし、スターダムは結構前からカードが発表されていて。だからこそスターダムはすごく良い環境なんだなとも思いましたし、向こうが良い環境とかそういう言い方ではなくて。向こうは向こうで本当に大きな団体なので。いきなり試合を組まれる、でもその中で最高のパフォーマンスをするということが、そこでしっかりできたと思っていますし、そういうのが自信につながったのかなと思います。
――「上谷だけじゃないぞ」ということでしたけれど、去年の上谷さんの大活躍などを、どういう思いで見ていたか
吏南 自分が1か月海外遠征に行った時の最初のアメリカは上谷と3日間一緒に行ったのですが、その前から上谷とはよくしゃべるようになって。アメリカでも上谷の考えていることって自分のことだけではないというか。本当にスターダムというか、プロレス界のことを考えているんだなということにすごく刺激をもらいましたし。本当に同じユニットなので。上谷がどれだけ忙しいかとか、プロレス以外のことでどれだけいろいろなことをやっているかというのは分かるので。なのでこの5★STARで優勝した私もそれぐらいやらなければいけないと思っているし、それ以外のことでもドンドンやっていかなければいけないなというのは、本当に刺激をたくさんもらっているからこその「上谷だけじゃない」という発言だったのかなと。あの時は勢いで言ってしまったのですが。でも勢いで言ったということは本当にそう思っているということだと思うので。私だってスターダムを世界一の団体にしたいと思っているし、するので。という発言です。

――2年連続でH.A.T.E.がこの5★STARを制した。昨日もセコンドにH.A.T.E.の仲間が就いていたが、仲間の反応はどうだったか
吏南 みんな喜んでくれたし、フキゲンもとても久しぶりに結構ご機嫌なフキゲンだったので。普通にうれしかったですし、最後私が回ったあとにH.A.T.E.のところへ行ったら、みんなが金テープをふわっとやってくれたのも、本当にH.A.T.E.が一番のユニットだなと思います。他のユニットの人たちはもっと頑張れよと思うくらい、H.A.T.E.がまだまだ1強なのではないかと。ベルトはないですけれど、まだまだ1強なのではないかというのは、この5★STARを通して思いました。結局5★STARの重要なところでメインを張っているのはH.A.T.E.だったと思うし。やはりH.A.T.E.の時代はまだまだ続いているし、これからも続くんだなというのは思いました。
岡田 本当に2年連続で史上最大人数というところで、やはりスターダムの選手のレベルがアップしているなというのが、本当に胸を張って言えることです。その中で決勝の2人になるというのも難しいし、その状況で勝ち残るというのは本当に生半可なことではないなと実感しています。決勝を見ていて本当にすごい興奮とともに、自分の会社でここまで背負ってやってくれているんだと。ここまでプロレスを背負ってやってくれているんだと。スターダムだけではないですね。おっしゃっていた通りプロレス界全部を背負っていく、プロレス界全部を背負うということはプロレスの中だけではなく、本当に見たことのない人にも刺さるプロレスをしてくれるという今年の代表が吏南選手。そして19歳、すごく誇りに思います。年齢とかではないですが、それでもやはり最年少優勝というのは歴史に残りますし、時代を引っ張ってくれると信じていますので。今後のスターダムにもご期待いただけると確信しております。

