2018/10/24 試合結果

2018年10月23日 TRUE FIGHT 2018

TRUE FIGHT 2018
10月23日(火)後楽園ホール(観衆810人)


◆ブルーゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

米山香織

4分43秒
フィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド

羽南●

○ルアカ

小野崎玲皇

◆シングルマッチ 15分1本勝負

マリー・アパッチェ

6分44秒

みちのくドライバーⅡ→エビ固め

葉月

◆レッドゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

○ジャングル叫女

8分49秒
ハンマースロー式パワーボム→エビ固め

夏すみれ

刀羅ナツコ

“セッション・モス”マルティナ ●

◆STARSvsクイーンズ・クエスト 5対5イリミネーションマッチ 30分

小波

4-3

鹿島沙希

AZM

中野たむ

ビー・プレストリー

スターライト・キッド

 シャーダネー

渋沢四季

林下詩美

ナツミ

(1)○AZM(8分32秒、ラ・マヒストラル)ナツミ●

(2)●AZM(9分38秒、OTR)キッド○

(3)●小波(9分58秒、起死回生)鹿島○

(4)○プレストリー(10分32秒、カーブストンプ→片エビ固め)渋沢●

(5)●シャーダネー(11分56秒、バイオレットシューティング→片エビ固め)中野○

(6)○詩美(12分52秒、アルゼンチンバスター→片エビ固め)キッド●

(7)●詩美(13分16秒、両者OTR)鹿島●

(8)○プレストリー(15分8秒、OTR)中野●

※プレストリーのひとり残り勝ち。

 

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 時間無制限1本勝負

<王者>

16分46秒
レフェリーストップ

<挑戦者>

花月

木村花

※第10代王者の花月が5度目の防衛に成功

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

19分57秒
ピーチ・サンライズ

<挑戦者>

渡辺桃

岩谷麻優

※第12代王者の渡辺桃が6度目の防衛に成功

◆ブルーゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

米山香織

4分43秒
フィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド

羽南●

○ルアカ

小野崎玲皇

ともにタッグリーグ戦で白星のない両チームが対戦。米山香織&ルアカ組がベテランと若手なら、羽南&小野崎玲皇組は若手同士のコンビである。さらに米山&ルアカと小野崎はJAN同門対決。小野崎が自力初勝利を挙げるなら狙いはルアカか。しかしアーティスト王座奪回ならなかった米山は全力でルアカのアシストに出るはず。初勝利を挙げるのは、どちらのチームか?

 両チームがクリーンに握手をかわすと米山とルアカは円陣を組んで「ジャングル!」連呼。先発は米山と小野崎。腕の取り合いから米山がグラウンドにもっていくが米山が抜け出す。組み合う前に背後から羽南が米山を襲撃、2人で踏みつけてポーズを決める。しかし米山はモンゴリアンチョップとグルグルパンチ、小野崎をヘアーホイップで叩きつける。場内は米山へのブーイング。ルアカが小野崎にボディースラムからキャメルクラッチ。そこに米山が加勢するとさらに大きなブーイングが浴びせられる。米山は小野崎にボディースラムを放つとルアカに託す。ルアカはカウターノショルダータックルを小野崎に浴びせる。小野崎が返すとラリアットをかわしエルボー連打。羽南が入り2方向で串刺しエルボー。小野崎がルアカにフェースクラッシャー。ルアカが返すと羽南が入り大外刈り。米山が乱入するが柔道殺法の餌食に。ルアカが米山に振られてクロスボディーを2人に決める。米山とルアカが連係で羽南を攻め込む。ルアカはフィニッシュを予告しフィッシャーマン。羽南が返せずルアカが3カウントをゲット。米山&ルアカ組がリーグ戦初勝利を挙げた。

◆シングルマッチ 15分1本勝負

マリー・アパッチェ

6分44秒

みちのくドライバーⅡ→エビ固め

葉月

大江戸隊の葉月とハイスピード王者マリー・アパッチェが一騎打ちで激突。この試合はダブルメイン第1試合の代理戦争とも言えるシングルマッチだ。マリーは10・20大阪大会から合流し、木村花とのチームでタッグリーグ戦をいきなり2連勝。葉月はマリーに対し会見で、「あの人のすごさがわからない」「ハイスピードのベルトは似合わない」と発言している。タッグリーグ戦では決勝戦に勝ち上がらなければあたらない2人だが、この日のタイトル戦で花月と対戦する花も葉月を挑発しているだけに、この試合で新たなる遺恨が発生する可能性もありそうだ。

 葉月には大江戸隊マネジャーの山口菜緒がつく。葉月がアームホイップを仕掛けるとロープワークに。リング下から山口がマリーの足をさっそく引っ張る。マリーをコーナーに追い込んで葉月が顔面ウォッシュ。葉月がフルネルソンもマリーがかわして顔面蹴り。マリーはロープに固定すると強烈な逆水平チョップを連打。ロープに振ると足をかけて倒し吊り天井にもっていく。その体勢からチンロックにもっていくと、コーナーに振る。葉月が反転しミサイルキックからスワンダイブ。マリーがかわしてみせるが葉月がアームホイップからモンキーフリップ、ウラカンラナ。マリーが返すと、葉月が突進。エプロンに出された葉月だがロープ越しにDDTを放つ。葉月はスワンダイブ式ミサイルキックを背中に決めるとフェースロックへ。マリーがエスケープすると、葉月がブレーンバスターの構え。マリーがこらえるとトラースキックを顔面へ。葉月がエルボー連打から突進もマリーが重爆ニールキック。ゴリーボムの体勢で旋回するが葉月が丸め込みへ。返したマリーがラリアット。マリーがフィニッシュを予告するが葉月が二段蹴りから反対にみちのくドライバー。マリーが返すと葉月が葉・月ストラル。切り返したマリーが丸め込むも2カウント。丸め込みの応酬から葉月が突進。キャッチしたマリーがみちのくドライバーⅡからカカト落とし。葉月を引き起こすともう一発みちドラを放つ。葉月が返せず、マリーが完勝した。

◆レッドゴッデス公式リーグ戦 15分1本勝負

○ジャングル叫女

8分49秒
ハンマースロー式パワーボム→エビ固め

夏すみれ

刀羅ナツコ

“セッション・モス”マルティナ ●

ジャングル叫女&刀羅ナツコのゴッデス・オブ・スターダム王者が大江戸隊の夏すみれ&”セッション・モス”マルティナ組と対戦。本来なら優勝候補の叫女組だが、開幕戦でビー・プレストリー&シャーダネー組と引き分け、その後3大会公式戦が組まれていなかったために出遅れた感がある。ここで順当に白星を挙げれば優勝戦線に参入となりそうだが、相手の夏&マルティナ組が予想外の絶好調、大江戸隊同門対決も制して2戦2勝と乗っている。果たして、叫女組は夏組のトリックをかいくぐることができるのか。夏組が3連勝となれば、一気に優勝候補本命へと躍り出る。

 赤いベルト戦を控える花月を除く大江戸隊メンバーがリング上でダンスを披露。JANの入場曲がかかると夏、マルティナ、山口がそれに合わせて踊り狂う。夏がビール片手に握手を求める。夏は「乾杯しよう」と手を差し出すが王者組が拒否すると「真面目ぶりやがって」と文句を言う。ナツコとマルティナの先発でスタート。マルティナが腕を取るとナツコが切り返して腕の取り合い。マルティナはヘッドスプリングに失敗し立ち上がれず。レフェリーの手を借りてようやく立ち上がる。レフェリーとハイタッチをかわすもナツコが襲撃。叫女も入りマルティナをコーナーへ多い込み串刺し攻撃からダブルのショルダータックルを浴びせる。マルティナはタイムを要求しビールを飲む。JANのクローズラインをかいくぐりマルティナがラリアットで吹っ飛ばす。マルティナはさらにビールをもう一口。叫女に乾杯を求めると、叫女が飲もうとする。ナツコが止めに入ると大江戸隊が攻撃。夏はマルティナと乾杯してビールを飲む。2人が噴射しようとするとジャンがカット。ダッシュするがカウンターで吹っ飛ばされる。大江戸隊がコーナーに追い込んで2方向で攻撃し、ブロンコバスターへ。ナツコには2人まとめてのブロンコバスター。夏がナツコを引き起こしロープにかける。山口が呼び込まれビールを注ぐ。無理矢理飲まされてしまったナツコがダウン。夏はさらにビールを手にして客席に向かって乾杯する。ナツコが起き上がるが酔っている様子。夏が心配そうに歩み寄る。5分経過。夏が「悪かった」と引き起こすとナツコが裏拳連打。マルティナにも放つと2人まとめてスピアを決める。叫女が夏にショルダータックル、コーナーに追い込み串刺しラリアット。夏が返すと、ビッグブーツ。マルティナが叫女に逆水平の連打、ネックブリーカー。叫女がエルボーから突進するがトラースキックを食らう。マルティナがセカンドからのコードブレーカーを決めるが叫女がクリアー。マルティナはコーナーに上がるとトップからのコードブレーカーも決める。しかしナツコのカットが成功。夏はナツコをリング下へ。マルティナが叫女を羽交い締めして夏がビール噴射もかわされる。教案とナツコがラリアットとスピアの競演、ナツコが昇天を放つと叫女がハンマースロー式パワーボム。叫女組が2戦目でリーグ戦初勝利を挙げた。

◆STARSvsクイーンズ・クエスト 5対5イリミネーションマッチ 30分

小波

4-3

鹿島沙希

AZM

中野たむ

ビー・プレストリー

スターライト・キッド

 シャーダネー

渋沢四季

林下詩美

ナツミ

(1)○AZM(8分32秒、ラ・マヒストラル)ナツミ●

(2)●AZM(9分38秒、OTR)キッド○

(3)●小波(9分58秒、起死回生)鹿島○

(4)○プレストリー(10分32秒、カーブストンプ→片エビ固め)渋沢●

(5)●シャーダネー(11分56秒、バイオレットシューティング→片エビ固め)中野○

(6)○詩美(12分52秒、アルゼンチンバスター→片エビ固め)キッド●

(7)●詩美(13分16秒、両者OTR)鹿島●

(8)○プレストリー(15分8秒、OTR)中野●

※プレストリーのひとり残り勝ち。

STARSとクイーンズクエストが5対5のイリミネーションマッチでユニット対抗戦。STARSには鹿島沙希&中野たむ&スターライト・キッド&渋沢四季に、メキシコから合流したナツミが加わる。一方のQQは小波&AZMに、ビー・プレストリー&シャーダネーの外国人部隊が加わり、タッグリーグ戦に渡辺桃とエントリーしている林下詩美が助っ人的に参戦する。シングルのリーグ戦5☆STAR GPでは決勝戦まで勝ち上がった詩美だが、多人数タッグでのイリミネーションマッチでどんな闘いを見せるのか。チームワークはもちろん、個人のプロレス頭も必要とされるイリミネーションマッチ。詩美の適応能力が試される。

 両軍が握手、と思われたがQQがいっせいにサッと手を引く。怒ったSTARSが襲いかかるとAZMをターゲットに。串刺し攻撃から全員でAZMを場外に投げ捨てる。するとこんどはQQがSTARS全員をロープに固定しドロップキック。AZMとキッドがスピーディーなロープワーク。キッドのドロップキックをかわしたAZMがドロップキック。詩美がキッドにショルダータックル。キッドが詩美にコルバタ。ナツミが詩美にドロップキック。詩美を持ち上げようとするがこらえられる。ナツミはプレストリーと詩美を相手にする。エプロンから中野が援護。STARS全員がQQへサブミッションを極める。ナツミが詩美にドロップキック。詩美がナツミを丸め込むが2カウント。ナツミがジャベから丸め込むが詩美が返す。鹿島が詩美にアームホイップから突進。詩美がかわして背負い投げ。小波が鹿島とエルボーを打ち合う。小波がバックキックからドロップキック。鹿島が返すと小波はフェースロック。ハイキックをかわして鹿島がダブルアーム式フェースバスター。小波のハイが鹿島にヒット。シャーダネーが鹿島を持ち上げようとするが丸め込まれる。渋沢がシャーダネーにミサイルキック。シャーダネーが串刺しダブルニーから前方に落とす。渋沢が返すとラリアットをかわしてコルバタ。シャーダネーはドロップキックをかわすが渋沢がミサイルキック。AZMが渋沢にエルボー連打。渋沢がボディースラムで叩きつけるも2カウント。5分経過。AZMが渋沢とエルボーの打ち合い。AZMが三角飛びアタックもカットされる。ナツミとAZMがエルボー合戦。ナツミがカサドーラで飛びつきジャベを極める。AZMがなんとかロープに到達。ナツミはAZMの手足をサードロープに絡めるジャベへ。AZMは身動きができず。そこへナツミがドロップキック。AZMが返すと、ナツミが持ち上げようとするがキッドがカット。次々とカットに入り、どちらのユニットもブレーンバスターの構え。投げ勝ったのはQQ。さらにQQ全員でドロップキックも決める。AZMがナツミを丸め込んで退場第1号に。キッドとAZMが打撃の応酬。AZMが三角飛び狙いもキッドに落とされる。OTRでAZMが退場。小波が鹿島に丸め込まれて退場に。プレストリーが渋沢を叩きつけるがカットされる。プレストリーが再度叩きつけると渋沢が退場に。シャーダネーが中野にニーアタック。中野がフェースクラッシャーからスピンキック。中野はキッドのアシストを得てデスティニーハンマー。鹿島がダイビングフットスタンプ、キッドがムーンサルトプレスでつなぐと中野がニーアタック。これでシャーダネーが退場に。キッドが詩美に高角度DDT。キッドがクロスボディーも詩美が止めてスリーパー。キッドが脱出も詩美はバックフリップ。これで詩美が3カウントをゲット、キッドが退場に。鹿島と詩美が同時にリング下に落ちて両者退場。中野がプレストリーにトラースキック。中野がスープレックスも2カウント止まり。中野がコーナーに上がるとプレストリーがハイキック。中野が転落しかけるがロープを引いてプレストリーとエプロンでやり合う。中野がハイキックを連打。プレストリーもやり返す。両者のキックが交錯も中野がバックを取る。プレストリーが反転すると中野を背負って叩きつける。ここから中野が落ちてプレストリーが勝利。QQがSTARSを倒した。

◆ワールド・オブ・スターダム選手権試合 時間無制限1本勝負

<王者>

16分46秒
レフェリーストップ

<挑戦者>

花月

木村花

※第10代王者の花月が5度目の防衛に成功

赤いベルトか、それとも白いベルトか。10・23後楽園のメインにふさわしいのはどちらのタイトルマッチなのか…。花月vs木村花の赤いベルト戦はファン投票ではメインとなるも、「引き分けは許さない」とする花の特別ルール要求や花月の「スターダム史上最も残酷な試合」発言など、両者の因縁を考慮しダブルメインの第1試合でおこなわれることに。試合は遺恨試合らしく、時間無制限1本勝負で場外カウントなし、反則裁定なし、両者KOなし、ロープエスケープなしの完全決着ルール。しかも凶器使用、セコンド介入はフリーとされた。大荒れ必至のタイトル戦、その行方は!?

 花はタッグリーグ戦のパートナーであるマリー・アパッチェを帯同。花月にはもちろん大江戸隊がフルメンバーでセコンドにつく。花は花道下で入場を待つ。花月がゲートから姿をみせると凶器で襲撃。ステージ上での乱闘から花月が花を連行し客席に叩きつける。花がやり返し場外フェンスを投げ付ける。さらに花は花月を南側客席に持っていきブレーンバスター。花が蹴飛ばすと花月は階段を転げ落ちる。マリーが花月を担いで投げ捨てる。

花は花月をリングに戻しストンピングからキャメルクラッチ。顔面を蹴っていくとビッグブーツも顔面へ。しかし大江戸隊が場外から花の足を引っ張る。大江戸隊が花とマリーを捕まえると花月がトペスイシーダ。ステージに連行するとボディースラム。大江戸隊がロープを入場ゲートに設置。花月が花をイスに座らせ首にロープを巻き付ける。花月は「絞首刑だ!」と花を吊り下げる。マリーがカットに入ろうとするが返り討ちに。花月は花を引っ張ってリングに戻す。花月は大江戸隊とともに花に串刺し攻撃。夏はムチで殴打する。4方向からのビッグブーツを食らわすとマリーが溜らずリングイン、花月と葉月をラリアットでなぎ倒す。さらに夏とマルティナをアームホイップ。花とマリーが花月にカカト落とし。花とマリーは次々とイスをリングに入れる。花はイスの上へのブレーンバスター狙い。花月がこらえるとイスを振り下ろす。花月がキャッチすると反対に脳天殴打。花がこらえてイスを手に取る。花月があえて殴打を受けて立つ。花月はイスを投げ捨てエルボーの打ち合いにもっていく。花がエルボー乱打から顔面蹴りの連続。花がダッシュすると花月がかわしてイスで殴打。10分経過。花月はイスの上へブレーンバスターを放つ。両者ダウン。花月が打撃の猛攻からえびす落とし。花が返すと、花月はチョークスラムから腕固め。マリーが入ろうとするが大江戸隊がカットする。花月は三角締めにいくが花がリフトアップし場外に投げ捨てる。戻った花月に花はビッグブーツ連打。花はコーナーからダイブするが花月がミストを噴射する。花月の支持で大江戸隊が机をリング内に設置。花月は花を寝かせると、コーナーへ。マリーがイスでカットし花が花月を机にたたき落とす。花は花月を引き起こすと滞空時間の長いブレーンバスター。花月が返すと花は卍固めをそり上げて一気にグラウンドへ。15分経過。花月がチキンウイングアームロックに切りかえす。花月は横三角締めとアームロックの複合関節技へ。大江戸隊は場外でマリーを捕獲。リング上ではバーブ佐々木レフェリーがゴングを要請。レフェリーストップによる花月の勝利が宣告された。試合後、花月がベルトを手に花の前に仁王立ち。

花月のコメント

「なにがレフェリーストップだよ、あー? あんなもんかよ、木村花。オマエが提示してきた内容だろ、オラ! こんなんで終わったと思うなよ、あいつオラ。あいつだったら切り返してくれるかなと思って最後やった技なのに、ちょっと期待はずれでガッカリだな。まあ、アイツとだったらこういう試合、何度でもやってもいいよ。結果は花月様の勝ちっていうことで。でも、納得いかねえだろ。花月様もそんな鬼みたいに厳しくねえからよ、またアイツがやりてえっていうなら別に受けてやってもいいよ」

――受けてあげるのはやる気を買っている?

「いいや、べつに一切。べつにアイツのなにも買ってない。ただ、レフェリーストップなんていらないでしょ。次やるときはレフェリーストップもいらないんじゃないの? どっちかが病院送りになるまでやってもいいんじゃない? まあ花月様はそんな試合好きじゃないから、しっかりリング上で決めたいけどな。このルールもいいって言ってたけど、次やるなら時間無制限でしっかり通常ルールでやってもいいんじゃない? 花月様はそれぐらい物事受けますよ。アイツだけが敵じゃないんでね、これから先があるわけだし。みなさん気になってる通り、仙台にも行くわけですから。そのいろんな敵がいるなかでのただの一人だけであって、木村花っていうのは私にとっては別に防衛戦のただの一人。以上です」

◆ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

<王者>

19分57秒
ピーチ・サンライズ

<挑戦者>

渡辺桃

岩谷麻優

※第12代王者の渡辺桃が6度目の防衛に成功

ファン投票でこそ赤いベルトに僅差で多数を譲ったものの、渡辺桃vs岩谷麻優の白いベルト戦がメインにふさわしいことは間違いない。今年、桃は多くの大会で後楽園のメインをシングルで張ってきた。対する岩谷麻優は赤も白も巻き、その上スターダム史上唯一両方のベルトを同時に巻いた選手である。さらには5☆STAR GPを優勝。その選手と公式リーグ戦で引き分けた桃が岩谷を指名するのは当然だろう。優勝時には赤いベルトを視野に入れていた岩谷だが、9・30名古屋で白いベルトを防衛した桃が指名。これを受諾したのは、白を取ってから赤という2冠王奪回へのシナリオがあるからだ。もちろん、桃は5☆STAR GPで優勝できなかった雪辱を期し、スターダムのアイコンからの直接勝利で真のエースを取りに来る。赤いベルト戦が大荒れ必至なら、この日の白いベルト戦はスターダム生え抜き同士によるスターダムらしい王座戦になるのは必至。結果はもちろん、ファンから支持されるのはどちらか、という勝負にもなってくるだろう。

 岩谷は、復帰を目指す星輝ありさをまじえたSTARS勢からリングに迎え入れられる。ゴングと同時に両者ドロップキックが交錯、エルボーを打ち合い桃が左腕へのキックをぶち込む。岩谷もやり返すと桃も再びやり返す。ミドルの打ち合いから桃が連打し突進するがドロップキックを食らう。岩谷がストンピングを入れ突進。桃がカウンターでドロップキック。桃がストンピング連打からコーナーに追い込んで顔面を踏みつける。すぐに岩谷が反転市ブレイク。直後に桃がエルボー乱打。コーナーに追い込むと髪の毛を掴む。桃は岩谷の顔面を踏みつけるとカバー。岩谷が返すと、桃はボディースラム3連発から押え込む。岩谷はブリッジで返す。桃がストンピング連打から左腕を取って腕十字へ。岩谷が逃れると桃は左腕を蹴り上げる。引き起こすとコーナーに振る。岩谷が反転、コーナーに飛び乗ってミサイルキック。岩谷は桃を引き起こすとサッカーボールキック連打。桃は「こいよ!」と挑発。岩谷がさらにサッカーボールキックを打ち込むとサードロープに手足をかける。ナツミが手伝うとセコンドのQQがクレーム。岩谷は身動きの取れない桃にドロップキック。5分経過。岩谷は桃の右脚にキック。岩谷は桃を引き起こしてエルボー。岩谷のダッシュに桃がミドルキックをカウンターでぶち込む。ミドルの連打からサッカーボールキック。ダッシュし蹴りにいくが岩谷がキャッチしてドラゴンスクリュー。岩谷がダッシュすると読んでいた桃が場外エスケープ。岩谷は「ももちゃん」と挑発。桃が間を置いて戻りかけると岩谷が低空ドロップキック。両者リング下でエルボーを打ち合う。岩谷が背後にまわりフルネルソン。桃が切り返しBドライバーの構えも岩谷がエプロンに逃れる。桃は離さず締め上げる。岩谷が気合いを入れて場外プランチャ狙いでコーナーへ。桃が上がって岩谷をエプロンで担ぐとBドライバーを敢行。桃は水を吹き付けると串刺しドロップキックを連続で決める。ブレーンバスターは岩谷がクリアー。しかし桃がチキンウイングフェースロック。桃が締め上げるが、岩谷の手がロープへ。桃は離さずテキーラノ構えに。岩谷が切り返すと桃はハイキック。10分経過。岩谷が返すと、桃はセカンドから蒼魔刀。正面からの蒼魔刀は岩谷がかわしてウラカンラナ。桃が返すと岩谷はスリングブレイド。岩谷はロープ際の桃に低空ドロップキック。リング下に落ちた桃へ岩谷はプランチャを放つ。リング下では岩谷が水を吹き付ける。岩谷がエプロン越しでドロップキック、コーナーに追い込むと串刺しニー。さらにセカンドからダイビングフットスタンプを放つ。桃が返すと岩谷は「終わり!」と叫んでトップからフロッグスプラッシュ。岩谷は桃を引き起こし、バックへ。フルネルソンの構えを桃がかわすが岩谷がジャーマン。岩谷は桃を引き起こして背後へ。桃が切り返して叩きつけると顔面への蒼魔刀。15分経過。両者ダウン状態から岩谷が先に立ち上がりエルボー。桃も打ち返し力強いエルボーの応酬。ともにぐらつくが両者のエルボーが交錯、なおもエルボーの打ち合いがつづく。桃の突進に岩谷がトラースキック。桃もカウンターのキックで両者ダウンに。4カウントでともに立ち上がり岩谷がハイキックの連打。桃が向かっていくと岩谷はさらにハイキックの連打。桃が返すと、岩谷がフィニッシュを予告しドラゴンスープレックスへ。しかし桃が返してみせる。岩谷がコーナーから飛ぶが桃がかわして蒼魔刀。コーナーからも蒼魔刀。さらにBドライバーを決めるが岩谷の肩が上がる。桃は岩谷を起こしてテキーラ狙い。岩谷が前方に投げるが2カウント。岩谷が突進すると桃が切り返しテキーラ、ピーチサンライズへ。決まったと思われたが岩谷が返す。すると桃はもう一発。これで3カウントが入り、桃が白いベルトを守ってみせた。
桃「今年7度目の後楽園ホールのメイン、私が勝ちました。後楽園ホールのメインが似合うのはこの私、渡辺桃でしょ。来月の後楽園もこの白いベルトかけてやりたいって言いたいところなんですけど、現在開催中のタッグリーグ、私は詩美と必ず優勝してゴッデス・オブ・スターダム、挑戦したいと思っています。ですので、必ず私たち、私と詩美が絶対に優勝したいと思います。応援よろしくお願いします。そして岩谷麻優、オマエ、心もカラダも折れねーヤツだな。しぶとい野郎だ」
岩谷「桃ちゃん、桃ちゃん、桃ちゃん、桃ちゃーん。はぁ……強くなったねー。白いベルトのチャンピオン渡辺桃、ちょー面白いじゃん。岩谷麻優は今日、負けた。でも…あっ、いつもの忘れてた。みなさーん、こんばんはー! 満足、満足。とりあえず今日、負けたけど、桃ちゃん、岩谷麻優は不死身だよ。ここからゾンビみたいに這い上がるところを見せつけて、白いベルト、桃ちゃんから取ってあげたいなーって新しい夢ができました。だから今日は楽しい試合ができてよかった。ありがとう」
岩谷は握手を求めるが、桃はその手を叩く。
岩谷「素直じゃないね。まあいいや今日負けたから」
星輝ありさが登場。
星輝「麻優ちゃんの試合をずっとセコンドで見てて、負けたところを見て、すごく私もメッチャ悔しいです。私は11月23日の後楽園で復帰して、またここでプロレスをします。あと渡辺桃ちゃん、うふふふ。偽物キックだね。偽物だね。うふふふ。私はブラジリアンキックがあるのでね。(軽くブラジリアンキックのデモンストレーション)まあキレは11月23日、当日見せたいと思います」
桃「星輝ありさ。急にもどってきて調子のってんじゃねーぞ。偽物キックだと? テメー、何年も運動してねーだろ。こっちのほうがつえーんだよ、調子のんな!」
星輝「いや見とけって。23日、楽しみにしてて」
桃「まあ楽しみにしといてやるよ。私がボコボコに蹴り倒すからな、覚えておけ。下がれ。じゃあ今日は、私が勝ったので締めさせていただきたいと思います。みなさんご起立ください。みなさんいいですか? いつものQQの締めですよ! いいですかー! 今の信じて、明日に輝け、誰を信じるかは自分で決めろ、Bow down to the queens!」

桃のコメント

「6度目の防衛、成功しました。やっぱ、岩谷麻優、なかなか心も体も折れないなと思いましたね。ホントにしぶとい。でも最後に勝ったのは私なので、これからもこの白いベルト、どんどん価値上げていきたいと思います。来月の後楽園は、まあ、私と詩美がタッグリーグ優勝してゴッデス・オブ・スターダムに挑戦したいと思っています」

――今日の試合はダブルメイン。赤と白、どちらが最後にやるかで物議を醸したが、ファン投票では赤の方が多かった。が、白がメインになった。

「まあ、コメントしづらいことですけど結果は結果なので、やっぱ、スターダムのメインイベントにふさわしいのは、自分と岩谷麻優の試合じゃないかなと思います」

――そのあたりを大きく意識しながら試合をした?

「そうですね、やっぱり、セミの試合を見て自分たちはあれよりもいい試合をしてやると思ってたし、自分たちの方がメインにふさわしいってお客さんにも思ってもらえたらと思います」

――花月vs花の試合は見ていた?

「モニターでちょいちょい見てたんですけど、やっぱメインの試合ではないなと。ルールもない、あんな試合はメインじゃないなと思いましたね」

――赤と白、ベルトの価値としてはどう?

「みなさんやっぱり赤いベルトが最高峰だと言われているので、それはしょうがないと思うんですけど実際の価値はそんなに変わらないんじゃないかと思っています」

――桃は赤と白の価値が逆転するように白の防衛戦をやっていくのか、それとも再び2冠戦をやって赤も取りにいくのか?

「自分は2冠をやっぱりいまの目標としているので、そちら(2冠)を重視したいなと思います」

――(タッグリーグに優勝し)ゴッデス・オブ・スターダムを取ってから赤を取りにいく?

「ハイ。けっこう前にも言ったんですけどQQはベルト総取りを目指しているので。そこからはじめていきたいと思います」

――星輝ありさが出てきて桃の蹴りを偽物呼ばわりしたが。

「まあ、アイツは昔に習ってたってだけじゃないですか。最近べつにやってたわけでもないのに。この試合を見てもあんな大口叩かれちゃ、ちょっとなめられたもんだと思いましたね。復帰したらぜひ闘いたいですね」

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