フューチャー・オブ・スターダム王者の八神蘭奈が、薄氷のV11だ。挑戦者の稲葉あずさと15分時間切れで引き分け、王座を守った。
静かな立ち上がりから、流れを変えたのはH.A.T.E.の介入だった。セコンドの琉悪夏が八神の足を引っ張ると、場外戦ではあずさが水を得た魚のように大暴れ。勢いに乗って王者を攻め立てた。
八神も得意の蹴りで応戦した。アンクルホールドやビッグブーツで攻め込むあずさに対し、ワキ固めで反撃。挑戦者の左腕に狙いを定め、容赦なく蹴りを打ち込んだ。
互いに蹴りを譲らず、両者ダウンのカウントが数えられる激しい展開に。それでも終盤、王者を追い詰めたのはあずさだった。ヒザ十字固め、スープレックスで攻め込み、「稲葉あずさの姉越」を決めた。
八神は意地のカウント1で返したが、残り1分を切っても挑戦者の猛攻は止まらない。再び姉越を浴びたところで、時間切れを告げるゴング。王者はベルトこそ守ったが、決着をつけることはできなかった。
「あずさみたいな、めっちゃ刺激的で強い令和5年組がいることを誇りに思うし、決着がつかなかったのは悔しいから、どんなベルトを持ってもまたやり合いましょう」
八神は左手を差し出した。しかし、あずさは蹴りを見舞って握手を拒否。そのままリングを後にした。
悔しさをにじませた八神だが、目指す先は変わらない。吏南が持つ最多連続防衛記録のV12まで、あと1回。「必ず私が超えて、八神の野望を果たしてみせる」と記録更新への決意を示した。
そこへ現れたのが、「ゴッデス・オブ・スターダム~タッグリーグ戦~」でパートナーとなる鉄アキラだった。
「ゴッデス、俺と組みたいんだって? いいよ、組んでやるよ。でもアンタと仲良しこよしする気、サラサラないから」
9・12横浜武道館で八神の王座に挑み、敗れた鉄。その視線は、今もフューチャーのベルトに向けられていた。
「俺があんたと組む理由はただ一つ。このフューチャーのため。俺が狙っていることを忘れるなよ」
最多記録に迫った王者に、今度は相棒からの宣戦布告。八神のベルトを巡る戦いは、まだまだ熱を帯びそうだ。
八神蘭奈「稲葉あずさ。18歳で自分の興行もやってるし、いろんな団体出て自分の団体も背負ってて、本当にマジですごいし、そんな刺激的な同期がいること、本当に幸せに思うと同時に、やっぱり負けてられないなってさらに思ったんで。
このベルトでもいいし、あずさがどんなベルトを持っても、私がどんなベルトを持っても、また必ずやりたいなって思いました。
最多防衛記録まであと1回ということで、絶対私がその記録抜きたいと思います!」
稲葉あずさ「負けてはないけど、一番つまんない時間切れ引き分け。あと10秒あれば私は絶対に勝ててたと思うし、私はこの結果納得はいかないです。
だから、無駄な挑戦はしたくないけど、次挑戦して、必ず私がスターダムのフューチャーのベルトを所属外初で巻いて、そしてH.A.T.E.にあのベルトを持っていきます。 絶対次は、八神蘭奈をぶっ倒す。」

